『家族喰い』
2014年 06月 21日
気分が晴れる日は少ない。昨日は特に最低だった。無理にというものでなかった予定をキャンセルして家にいたが、結局ほとんど何もできずじまいだった。午前中はひっくり返って読みかけのこの本を読んだ。こういう時にこういう本読むかなあ、だいたいこのところ悪夢が多いのは読書傾向に偏りがあるからではないだろうか。おぞましいタイトルが誇張でない内容。尼崎の連続殺人事件を取材したもの。こんな重要な容疑者を拘置所内で自殺させるなんて、どうなっているんだと思ったけど、被害者たちは何十回となく警察に駆け込んでいたというのに捜査もされなかったことで絶望感を深めたという見方を著者はしている。あり得るだろうな。
この事件に関しての報道がどうだったのか覚えてないし、テレビニュースも多分そう見てないので分からないが、ここでは覚せい剤使用を感じさせている。その根拠は説得力があった。ただ最初は、太っているから違うと思ったそうだ。関係者があまりに多くて名前を覚えられず、家族で苗字が同じからといって血縁関係あるわけじゃなく、複雑過ぎて理解がしにくかった。ここまで複雑というか、まるで無関係だった家族を崩壊させて殺しになるまで執拗に追い詰める、逃げたら沖縄までも追いかけて連れ戻して家族に殺させるなど、想像を絶し過ぎ。これだけの距離を移動して色々やらかしているのに大量の被害者を出すまで発覚しなかったというのは実に怖い。紙一重で生き延びた人もいる。取り込まれた人もいる一方で追い払った人もいる。しばらく犯罪ものを読むのはやめておこ。
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by kienlen
| 2014-06-21 11:42
| 読み物類
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