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『物語を忘れた外国語』

27日に、待ち時間の方がだんぜん多い仕事に行くことになり、本を何冊もカバンに入れて出かけた。現場の至近距離に図書館があり、時間調整で入ったらこの本を読みたくなり、借りてしまった。そして持参した本より先にこれを読み始めたら、いつものようにとっても面白くて読み終え、帰り道に返却できた。黒田龍之助先生の本でつまらないと感じたものは一冊もないなと思った。こんな先生を若い頃に知っていてこんな風に勉強できたら楽しかっただろうに、と思ったりして、この間、友人に言われたことを思い出した。××さんって、よく「〇〇だったら△△だったのに」っていうよねえ、という言葉。そうかもねと思ったのと同時に、それって珍しいことなんだろうかという疑問だったが、それについて論じるという空気でもなかったのでそのまま。そもそも誰に言われたのかも忘れた。人であれ物であれ出会いなので、あそこで出会っていたら、出会わずにいたら、というのはみんな思うことだろうし、そしたらどうだっただろうかというのも思うことだろうけど、思ったからといって意味がないので口にしない、ということになるんだろうか。

本の感想に全然なっていない。しかし、〇〇だったら△△かもは、ある意味の物語なのだろうと思うと、まんざら関係なくもないなということに、書きながら思った。この本はタイトル通りで、例えば外国語にしても試験のための勉強でテキストをやるのは面白くない自分のような者にはうなずけることばかりだった。外国語を、誰かから学んで楽しかったという経験は一度もない。考えてみたら悲しい人生だったような気がする。かといって外国語に限ってないからもっと悲しい人生だったのかもしれない。しかし若い頃にそういう人に出会ったとしても、意味が分からないかもしれないし、だから〇〇なら△△になると思うのは今だからで、そもそも今だったそんな単純に思っているわけではなく単なる幻想の物語なのだ。それにしても、どうして自分が好きだなと感じるのはロシア語の人なんだろうか、まったく偶然なのだが。

by kienlen | 2018-12-30 08:36 | 読み物類 | Comments(2)

ここんとこメモ

インドのバンガロールにしばらくいた夫が26日に一時帰国。帰省というべきか、帰国という場合どこの国が該当するのか分からない。バンガロールは全然知らないので雰囲気を知りたいし、写真くらい撮ってくればいいのに何もなし。人の興味対象は全然違うのである。そして人への気遣い方もまるで違うのである。バンガロールは標高1000mくらいあるそうで、暑過ぎず、そしてもちろん寒くない。やっぱ寒くない所は楽だよね、という点でだけは一致している。それと食べ物がスパイシーであること。二点あれば十分なのかもしれない。27日は、友人がこの間の試験の合格を祝ってくれるということで泊まりがけで遊びに行き、ワインをたくさん飲んだ。昨日は残っていた仕事を片付けてしまいたくて終わらせる。夕方、稲刈りを手伝った友人が米のおすそ分けとりんごをもってきてくれて、ついでにコーヒー飲みながら結構ゆっくりしていった。久々に政治だとか社会の話をする。こうして家族が来たり友人が来たりというのは年末っぽい。それに今日は雪だ。そうそう、昨夜は雪の中をタイ料理に誘われてビールと色々を食べた。今日は朝から友人に会い、突然入った仕事のため電車で近くまで行き、その報酬で愛飲しているワインと軽井沢ビールとつまみを買い込みトントン。娘が来るので一緒に飲もうということになっているからだ。という理由があろうがなかろうが、いつもこうだった。
by kienlen | 2018-12-29 16:24 | その他雑感 | Comments(0)

ボヘミアン・ラプソディ

やっと見に行った。行くつもりではいたがまだやっているようなのでいつでも行けるなと思って遅くなった。しかしうっかりしていると見逃すので、今日、仕事に行った帰りに帰宅せずまず映画館へ。一昨日突然立ち寄った久々の友人がこの映画を4回見たといい、昨日電話で話した友人も見たといい、何日か前に会った友人も見たといい、いずれの人も良かったといっていた。まあ深刻にならずに楽しみながらクイーンの音楽が聴けるならと軽い気持ちだったのに、見終わったら逆にずっしり感が。だいぶ泣いた、感動した。これはかなり好きだなと思って、4回見た友人にメールしたら電話がかかってきてだいぶ話し込んだ。それで夕食を食べ損ねてしまった。特に何かのポイントを強調するというのではなく、伏線みたいなものがどれもさりげなく、でも分かりやすく描かれていたのが良かったと思ったけど、考えてみると主人公の存在感が強烈なのだから、他はあっさりするしかないのかも。それにしても、家族といえる仲間がいるって何て幸せなんだろうか。今日は全体に濃い日だった。そして映画も軽い娯楽どころではなく、〆も軽い話題というのでもなく。そしてその友人は5回は確実で、もっと行くつもりがあるようだった。濃厚。


by kienlen | 2018-12-25 23:32 | 映画類 | Comments(0)

『文学の運命』

丸谷才一の本を読んでいる最中に本棚でたまたまこの本を発見。専門家が文学について語るのって面白いなあと感じていたところなので、こっちも読み始めた。小林秀雄と中原中也の名前がいきなりでてきて、とにかく後に有名になる人々と若いというか子どもの頃から親交があった様子が綴られているのは、ふーんという感じで仕事の合間に読むにはいいかなと思っていたのだが、大人になるとだんだん面白くなってきて、最後の「わが文学を語る」は、やめられなくなって今朝ベッドの中で読み終えた。人物や書評も率直で鋭くて面白いけど、自分に対しても自分の文学に対しても同様で感動した。1990年発行の講談社文芸文庫。なぜ手元にあるのか分からない。自分で古本屋で買ったのか、あるいは娘の可能性の方が高そう。だいたいこの時は日本にいなかった。ということは大岡昇平が亡くなって、きっと追悼とか色々あった頃にいなかったということで、どうも基本的なところで読んでないのがあまりに多すぎる感があったけど、それが一因なのか、いや日本にいたからって読んだかどうかは分からないな。しかしバンコクにいてこういう本を読むとは思えない。やはりこうして寒くて静かでひとりが向いている。これは娘が買ったに違いない俘虜記があるので読んでみようと手元に置きつつ、他にもいっぱいあるし、どれを先にするか。
by kienlen | 2018-12-25 09:09 | 読み物類 | Comments(0)

おかゆ

釜山に興味を持ってフェリーで行きたいと思うようになったのは、奥田英朗の『港町食堂』を読んで以来に違いない、きっとそうだ。それが何年前かは忘れたが。そのため釜山=食べ物と思い込んでいた。しかしさらにそれ以前に、私にとって韓国料理というのは世界一美味しいのだ。と、韓国人に言って、マレーシア料理が世界一ですよと言われたことがある。それで実際どうだったかというと、とっても美味しかった。日本料理もいいけど、タイ料理もいいけど、韓国料理大好き。到着して最初に食べたのはおかゆ。迷いに迷ってホテルにたどり着き、すぐ近くの市場に行ってぶらぶらしておかゆ専門店に入ったのだった。アワビかゆをまず食べて
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何これっていう写真だが、美味しかったのでもう一杯食べることにしてあずきかゆも食べた。これがもう本当に美味しくて写真も撮り忘れ、近いうちに自分で作る。日本料理だとお茶がついてくる感覚で、韓国では何かおかずがついてくる。ここでは大根の冷たいスープだった、すごく美味しかった。日本でおかゆというと白いのが主流だと思われるが、タイのおかゆはとっくに美味しく、韓国のおかゆはもっと美味しいと思った。インスタントも売っている。これはフェリーの売店にて。買ってはこなかった。
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by kienlen | 2018-12-23 22:14 | | Comments(0)

試験合格は気分がいい

あまりにめちゃくちゃな部屋を片付けようと思っていたが、やりかけの仕事の方を片付けてしまいたくてこちらを優先することにしたのだが、楽しい仕事ではなくて途中で本を読み読み、時間的には読書時間が長かったと思う。そんな低調な時間を過ごしていたら、この間の資格試験を受けた知り合いから結果を尋ねるメールがきた。当人は出張先でまだ分からないがもうひとり一緒に受けた人は不合格だったとか。すでに資格があって現役でバリバリやっている人なのに。そうか、やはり難しいのか。不合格はハガキ、合格は封書で合格証が届くと聞いていたが、当然不合格であるからハガキしか探さない。ないのでまだ届いていないのだと思って家に入ろうとしたら郵便受けからはみだしている封書があった。まさかね、と思ってみると合格証書が入っていた。うーん、人生でびっくりしたことの中のひとつに入るかもしれない。合格していた。嬉しい。これで日本語教師の資格ありますと言えるということなので。

受験料10000円超、受験申込書も有料、東京までの交通費、参考書一冊。資格とか試験とかあんまり縁のない自分がこれを受けようと突如思い立った時、ここまでお金かけるんだから合格を目指そうと思って、珍しく計画を立てた。ずっと昔に受講した通信教育のテキストを読み直して、試験が近づいたら過去問もある参考書に目を通す。以上。これを計画といえるのか、自分はとにかくその程度の計画性しかないのである。最初はまじめにやった。面白いし、そもそもやりたいことなのであるからいいのだが、外出が増え仕事もじょじょに入りという状況になり、それに簡単なものでもないし、音声などかなり難しい。以前に受けた友人がくれた参考書も開いてみたら、しっかり勉強の後が…、それでも不合格だったんだもの、自分が受かるわけないモードで、もう受ける前から諦めて修了すれば資格になる通信教育を申し込んで始めて試験勉強の方は完全に止めた。受けたのは、せっかく申し込んだからというだけ。だいたい、過去問を解いたり暗記したり、そういうことは元々大嫌いなので試験には向いていないのだ。

丸1日がかりの試験は濃厚だったが、実は想像と違っていた。もっと暗記的な知識が問われるもので対策してないとダメなものかと思っていたが、これって一般教養に近いなという気がしたのだ。今回は対策してないというか、落ち込むので過去問さえちゃんと見てないので時間配分も傾向も分からないが、これなら来年はいけるかも、と感じたことは確か。普通に読んでいる本について出てきたり、来日外国人とか異文化適応とか、比較的得意分野という感じだったが、かといって正確な知識があるわけじゃないし、でも全く歯が立たないというものでもなく、半分くらいはできているかもと感じた。合格の場合、点数が分からないというのはちょっとつまらないが70点程度が合格ラインらしいという噂。これだったら通信教育の15万円もったいなかったなあと考えるのはよそう。とにかく良かった、自分的にはもうこの程度で快挙。職探しに挑戦。


by kienlen | 2018-12-22 19:55 | その他雑感 | Comments(2)

『とっておき美術館』

この間の神保町の古本市で買ったもの。入手の一番大きな理由は池内紀著だから。旅先でふらっと立ち寄った、みたいな感じで書いてあるのだが、さすがに素敵な描写と説明で、もうかたっぱしから行きたくなるのと、読んでるだけで心が満たされてしまうのと両方。重厚な本が読めない状況なのでコマ切れに読めるものを重宝している。1996年発行なのでデータとしては古いと思われるが、そんなの関係なく一緒に旅している気分になれる。国内40、海外5つを収録していて、この間行った須坂の版画美術館が、名前聞いたことある気がしてこの本を見てみたら載っていた。それで聞いたことがあったんだし、行ってみたいと思っていたのだ。長野県内は3つ。全体に小さいのが多い。あとがきに、それは著者の好みだろうと著者自身が書いている。一番行きたいのはチェコの国立プラハ美術館。プラハに行く前にこの本を見ていたら行っただろうか、でもそれは分からない。美術館に行くなら時間をそのつもりでとらないとムリ。ただプラハはもう一度行きたいし、だったらせめて1週間くらいは滞在したいものだ。別に勧めたわけでもないと思うけど、池内ファンの友人がこの本を注文したと連絡をくれた。もう読み切れない本を積んである人たちがさらに買うのが紙の本って感じ。これが洋服だったり化粧品だったりの人もいるんだろうし、ゲームだったり模型だったり時計だったりもあるだろうし、そこにいくと旅とか美術館巡りとかは、形が残らなくていい。
by kienlen | 2018-12-22 10:23 | 読み物類 | Comments(2)

渋温泉

昨日は渋温泉へ。仕事ではあるが、そんなに重圧という類のものではなかったので、温泉に入る気分で行く。電車で旅気分で行きたい気もしたが駅から現場までの距離が分からず、それに車だと荷物も楽で結局車にする。こうしてみると、結構出歩いているなあという感じがする。こちら方面もそれなりに行っているのでマンネリで珍しい道がないかと探してみたら、北信五岳道路というのがあった。それにしても信州、毎度毎度の感想だが、どこも景色が良くて、なんか退屈な毎日だなあと思いつつも、まあこの景色があるし、というこの感じはバンコクにいて、ああ、もう何だかなあ、しかしこんな美味しい食べ物があるし、と思ったあれに似ている。渋温泉、初めての場所というわけではないが、かといって仕事以外で温泉街をぶらぶらしたことはないし、宿泊もしたことがない。温泉に入るのも久々。ただ、湯量が豊富で熱くて好みであることは覚えている。まず大湯に入った。
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誰もいない、濁ったお湯で熱めであったまる。
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ここの後は6番がいいですよ、と言われていたので6番の「目洗いの湯」へ。誰もいないが写真もない。こちらは透明でキリっとしたお湯。ここ、前に入った時は確か熱くて入れなかったような気がする。今回はちょうどよくうめてあったようだ。温泉街の風情という意味ではここはとってもあるように思う。
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帰宅してひと仕事と思ったら、パソコンのメールが受信できなくなっていた。朝に変だと感じたものの、そのまま出かけて忘れていたのだった。メールが受信できないというのは、相手に分からない可能性が高く、その点で電話より困る。すっかり意気消沈して温泉であったまった気分も吹き飛ぶ。でもプロバイダーに連絡して原因が分かり解決。つまり自分の無知でそれなりの時間がかかってしまったことになる。そんな時に友人から電話があり、雨の中を自転車で外出し、一杯飲みに出た。なんか、タイから戻って生活形態が少し変わっていた感じあったけど、元に戻っているようなこの頃だ。

by kienlen | 2018-12-20 10:33 | | Comments(0)

『文学のレッスン』

丸谷才一に湯川豊がインタビューするという形式のこの文庫本を見つけたのは、宮田村に行った時に書店があることを知り、なんとなく立ち寄った時だった。もう積んであるものだけで読み切れないのは分かっているのに読んでみたくなって買ってしまった。読み終えてこの出会いに深く深く感謝。書店で偶然見つけた本が当たりというのは、誰かの紹介をみたとか必要に迫られてとかと違う感動がある。ああ、本当に面白かった、泣けちゃう。それにしても、出てくる本が読みたい本だらけだけど、忘れるからいいやと思っていたら巻末に読書案内が。ううーー。
by kienlen | 2018-12-18 13:16 | 読み物類 | Comments(2)

ガンジスに還る

昨日、佐久から戻って車を置いてこの映画を見に行った。ちょうど友人も観たいというので映画館で待ち合わせ。あえて早目に行き、ロビーで読書態勢に入ったところにその友人も到着したのでほとんど読めず。客は他に一人だけだったのでどこでも座りたい放題。でもお互い身はひとつであるから一列だけ席をずらして座った。タイトルから深淵な内容を想像するが、予告を見た限りではそこまでの感じはなかった。ただ、とにかくインド映画というだけで見ようと思ったわけだ。友人がどうして、と思ったらやはりインド映画好きだと言っていた。住みたいとは思わないけど、と付け加えて。時間は2時間弱。物語性があるわけでも映像がすごくきれいというわけでもなく、ある家族の日常なのに飽きずに見れるのはなぜだろうか、と考えた。ひとつはやはりテーマが死であるから。生きていく上で死に場所、死に方というのがほとんどの関心ごとになるんだろうけど、こんな死に場所があったらいいなあというのは思う。

この死に場所に対して次世代である息子と孫の距離の取り方みたいなものが違い、ここに父と息子の関係というのが前面に出てきて、死を前に和解みたいな、こういうのってどこも同じねって感じて、それから母娘と父の関係みたいなのもあって、世代間ギャップがあって、まあこれもなるほどね、というアリアリ続き。という意味では普遍的な内容なのだと思う。しかもとっても分かりやすい形で奇をてらってないストレートな表現。それはそれで好感だった。ただ死を前にした老人があんなに肌艶々で元気いっぱいなのがどうなんだと思ったけど、それはあえてそうしているんだろうし、死に対する単純な思い込みへの逆襲なのかもしれない、というほど大げさじゃないな、多分。インドに行った時、あの辺りは行く予定になっていたのだったが、あまりの渋滞で省略されたのだった。ガンジス川にかかる橋の上でバスが渋滞でずっとずっと停まっていて、橋のコンクリートの隙間から川が見えるわ、すごい揺れるわで、ものすごく怖かった。来年はインドに行くつもりなのであの辺りに行ってみたいけど、広すぎるなあ、インド。


by kienlen | 2018-12-18 10:24 | 映画類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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