カテゴリ:映画類( 362 )

かごの中の瞳

今日はランチの約束があったのがキャンセルになり、在宅仕事があったので考えていたところに別の友人からビールの誘いがあり、しかもそれが3時から。なんとなくだらだらと6時になり、酔い覚ましで映画見に行こうかなと思った。検索したらバンコクが舞台とあって、それだけで行くことにしたのがこの映画。出だしで、ああ、と思った。何から何まで腹が立つほど分らなかった。分からないのが詩的だからだったり謎だからだったり技巧的だからだったりならいいのだけど、そういう分からなさではなくて、論理性がないというか、つながりがもう全然分らなかった。分からなくても映像が良かったり音楽が良かったりならいいけど、それもなく、こんなにつまらないと思ったのは、そうだ、あの映画以来だ。それでも途中で展開があってパッと面白くなったりしたらいいなと思ったけど、最後まで同じ。時間がもったいなかった、お金ももったいなかった。こういう時は少なくとも時間を浪費しないために途中で退出した方が良かったのだろうか、しかし最後まで見ないと分からないし、ああ、行くんじゃなかった。バカだった。バンコク在住の友人に怒りをぶつけたら、バンコクが舞台のアメリカ映画なんて見たくないと返信がきた。分かる。それにしてもこういうのを見ると、日ごろ見ているのがいかに上質かが分かる。ああ、最悪だった。カテゴリーは何なんだ、ポルノなのかと思ってスマホでみたらサスペンスになっていた。懲りた。もうこんなことはしない。
by kienlen | 2019-02-16 22:49 | 映画類 | Comments(1)

女王陛下のお気に入り

今週はほぼ毎日友人とランチとなっていて今日もやはり出て行った。よく行く映画館の真ん前の店で食べて、何か見ようかなと思ったのだが目ぼしいのがなく、別の映画館に行ってみたら、予告で見て興味を持ったこの映画が4時半から上映であることが分かった。だいぶ時間はある。帰宅すると出てくるのが億劫になるので本屋に行くことにした。まあ、自分の行く場所は飲食店と本屋と映画館しかないということがよくよく分かる。3冊購入。なんと全く予定していなかったベトナム語の本まで。なんてこった。残りの時間は映画館で読書。実は、きれいな衣装を見れればいいやくらいのつもりだったのだが、とんでもない。とっても面白かった!まず喜劇的であること。かといってゲラゲラした笑いを誘うような場面があるというのでもなく、人間社会ってこうだよなあみたいな笑い。人間社会と乱暴にいうには、ほとんど女王と王室の面々、貴族たちしか登場しないので、我々には関係ない部類の人間社会なのだが、それがもう際立ちすぎてぶっ飛んでいる。

これって何の映画なんだろう。うーん、人生訓もあるのかもしれない、おふざけとシリアスと両方。というか、この区別がないのがいいのだが。それにしてもこういう映画、日本じゃあまずできないだろう。皇室をあんな風に描けるわけない。女王をあんな風に描けるイギリスってすごいなあとまず思った。それと現代的なのか、現代が当時的なのかちょっと分からないけど、同性愛にしろ男の化粧にしろ、女の強さにしろ、エマ・ストーンが出るだけのことがあるということなのか、実に微妙なバランスの傑作だった。実際はどうだったのか、知りたい。喜劇的ではあるが、もちろん、だからこそ、表裏一体の悲しさがあり、この感じがとっても良かったのだった。こんな言い方が乱暴であるのは分かるが、アメリカの映画だといういうのを感じられないのである。映画を見ている最中にメールがあって、見終えた後に、これを見たことを伝えたら、ひとりの友人は見る予定にしているそうだった。感想を聞きたいものだ。

by kienlen | 2019-02-15 21:14 | 映画類 | Comments(0)

フロントランナー

予告で見て、行ってみようかなと思ったもの。他に面白そうなのがあったら優先しなかったと思うけど、見たいのがそんなにない中でこちらを見た。4日前だったかな、確か。1988年のアメリカ大統領選挙の実話を元にしているそうだ。ゲイリー・ハートという名前は確かに聞いたことがある。この民主党からの候補のハート氏はハンサムで若くて演説も魅力的でとっても人気があってメディアの人たちも「おおハンサム」「彼はいけるね」みたいに言って非常に有力視。というわけで、選対スタッフ含む家族含む当事者側と、メディア側からという視点を交錯させながら描いている。ちなみに闘う相手が誰なのかとか、争点はとか当時の社会背景はとかはなくて焦点を絞っている感じ。で、何に絞っているのかというと、何なのかな。公人であることとプライバシー、報道とは、家族とは、男とは、女とは、みたいなことになるんだろうか。あとはなんか、選挙とはってところなのか。

始まりは結構退屈だった。いきなり引き込まれる感じは全然なし。もしかしてこの間に色々な要素を出していたのかもしれないが覚えていない。ボヘミアンラプソディを2回見てつくずく、1回では何も分かってないことを心底実感しているので、自分の物語の把握力には全く自信がない…。でも3回見ても同じ感想をもつと思うのでそれ以上は見ないことにした。それで、何分かしてからテンポがいきなり速くなって面白味は増してきた。しかしかといってすごく感動というものでもない。候補者のうちに女性問題をきっかけに失脚してしまったところを描いているわけなので、葛藤や苦悩の深さというのが、つまりまだ候補者段階のものでしかなくて、生死を賭けるような決断とか、そういうレベルではないからだろうと思う。予告では、この候補者の失脚によってアメリカの行く道が大きく変化したみたいなところに力点があるような印象を受けたのがあって見たくなったのだけど、そこはどうなんだろう、私の見逃しなのか、もしそうだとしたらとんでもないことであるが、分からなかった。だからちょっとぼっとした印象。もっともアメリカ人が見ると分かるのかもしれないな、そっか。

by kienlen | 2019-02-09 12:14 | 映画類 | Comments(0)

日の名残り

午前十時の映画祭で日の名残りをやると知って、これだけは見逃すまいとメモっておいた。なんだか余裕のない時期にぶつかってしまい、今日しかないなと思って見に行った。そこそこ観客はあった。そして、なんと素晴らしい映画だったことか。見て良かった。小説を読んだ時に、好きな小説を10挙げるとしたらこれは入ると思ったくらいに感動したのだが、覚えているわけではなく、私はもともとストーリーを把握するということができないものだから、漠然と感動して漠然としたまま映画を見ることになり、やっと筋が分かったというか、映画ってそういう役割を担ってくれるものでもあるのだなと思った。美しい映像、プロとは何か、当時の国際関係、イギリスの貴族って何とか、老いることとか、ヨーロッパの没落とアメリカの台頭とか、仕事と恋愛とか、男と女とか、ぐっとくるところだらけ。アンソニーホプキンズってすごいのね、とか、ヒューグラントって、ここまでいつもこれってすご過ぎるとか、ゆっくり書いている暇がないが、とにかく良かった、ということだけメモっておく。映画の後、知り合いの喫茶店でランチしながら長話して、次に別の人とまた話して、夜は夜で別の人と夕食とビールで話して、という日だった。全部話のテーマが違って、どれも深刻といえばいえるものだった。明日から切り替えないと。
by kienlen | 2019-01-25 23:02 | 映画類 | Comments(0)

ボヘミアン・ラプソディ

やっと見に行った。行くつもりではいたがまだやっているようなのでいつでも行けるなと思って遅くなった。しかしうっかりしていると見逃すので、今日、仕事に行った帰りに帰宅せずまず映画館へ。一昨日突然立ち寄った久々の友人がこの映画を4回見たといい、昨日電話で話した友人も見たといい、何日か前に会った友人も見たといい、いずれの人も良かったといっていた。まあ深刻にならずに楽しみながらクイーンの音楽が聴けるならと軽い気持ちだったのに、見終わったら逆にずっしり感が。だいぶ泣いた、感動した。これはかなり好きだなと思って、4回見た友人にメールしたら電話がかかってきてだいぶ話し込んだ。それで夕食を食べ損ねてしまった。特に何かのポイントを強調するというのではなく、伏線みたいなものがどれもさりげなく、でも分かりやすく描かれていたのが良かったと思ったけど、考えてみると主人公の存在感が強烈なのだから、他はあっさりするしかないのかも。それにしても、家族といえる仲間がいるって何て幸せなんだろうか。今日は全体に濃い日だった。そして映画も軽い娯楽どころではなく、〆も軽い話題というのでもなく。そしてその友人は5回は確実で、もっと行くつもりがあるようだった。濃厚。


by kienlen | 2018-12-25 23:32 | 映画類 | Comments(0)

ガンジスに還る

昨日、佐久から戻って車を置いてこの映画を見に行った。ちょうど友人も観たいというので映画館で待ち合わせ。あえて早目に行き、ロビーで読書態勢に入ったところにその友人も到着したのでほとんど読めず。客は他に一人だけだったのでどこでも座りたい放題。でもお互い身はひとつであるから一列だけ席をずらして座った。タイトルから深淵な内容を想像するが、予告を見た限りではそこまでの感じはなかった。ただ、とにかくインド映画というだけで見ようと思ったわけだ。友人がどうして、と思ったらやはりインド映画好きだと言っていた。住みたいとは思わないけど、と付け加えて。時間は2時間弱。物語性があるわけでも映像がすごくきれいというわけでもなく、ある家族の日常なのに飽きずに見れるのはなぜだろうか、と考えた。ひとつはやはりテーマが死であるから。生きていく上で死に場所、死に方というのがほとんどの関心ごとになるんだろうけど、こんな死に場所があったらいいなあというのは思う。

この死に場所に対して次世代である息子と孫の距離の取り方みたいなものが違い、ここに父と息子の関係というのが前面に出てきて、死を前に和解みたいな、こういうのってどこも同じねって感じて、それから母娘と父の関係みたいなのもあって、世代間ギャップがあって、まあこれもなるほどね、というアリアリ続き。という意味では普遍的な内容なのだと思う。しかもとっても分かりやすい形で奇をてらってないストレートな表現。それはそれで好感だった。ただ死を前にした老人があんなに肌艶々で元気いっぱいなのがどうなんだと思ったけど、それはあえてそうしているんだろうし、死に対する単純な思い込みへの逆襲なのかもしれない、というほど大げさじゃないな、多分。インドに行った時、あの辺りは行く予定になっていたのだったが、あまりの渋滞で省略されたのだった。ガンジス川にかかる橋の上でバスが渋滞でずっとずっと停まっていて、橋のコンクリートの隙間から川が見えるわ、すごい揺れるわで、ものすごく怖かった。来年はインドに行くつもりなのであの辺りに行ってみたいけど、広すぎるなあ、インド。


by kienlen | 2018-12-18 10:24 | 映画類 | Comments(0)

運命は踊る

舞台がイスラエルの映画は多分初めてだと思う。予告の印象では謎に満ちたスリルいっぱいの何か政治的な内容かと思っていたが、予想は裏切られた、いい意味で。うーん、はあ、素晴らしい映画だった。詩的で美しくて悲しくて繊細で、人生ってこうなんだなあという感じ。映画を見に行く前に、イスラエルに行った時の写真をいっぱい送ってきて羨ましがらせた友人に、映画見るメッセージ送ったら、壁ができる前にも行っていて、ラクダに乗ったパレスチナの青年のカッコ良さに感動したとのことだった。今よりよほど良かったということだが、そりゃあそうでしょうと想像する。入管の緊張感が嫌だったというが、国境警備はこの映画の非常に重要な場面。

物語としては、兵士の息子が死んだという知らせを受けた母親が気絶するところから始まる。とにかく表情の大写しが続くので役者はすごいなと感じる。引いた場面はあんまりなくてアップがほとんど。引いてるのは砂漠の国境警備で兵士が踊る場面で、ここはほんとカッコ良かった。物語がその後どういう展開になるかというのは、ある意味どうでもいいというか、どうでもよくはないが、それを超越した感動だった。昨日読んだ本の中に詩の役割というか、生まれる理由というのになるほどと感動したのだったが、この映画はまさにそれかもと感じたのだった。映画館で今年見た映画の人気投票をやっていて何を一番にしようか迷っているが、これかなあ、あるいは「判決、ふたつの希望」かなあ、こっちにしようかなあ。

by kienlen | 2018-11-26 21:47 | 映画類 | Comments(0)

ポーランド映画祭

月曜日に娘の所に泊まり、火曜日にポーランド映画祭に行って前売り券を買ってあった2本を見る予定だった。で、余った時間でムンク展に行こうかなと思っていた。そしたら映画の解説があり、せっかくだから聞いてから行こうと思い、ところが解説を聞いていたらもう1本見たくなり、追加でチケット買って結局3本見てしまった。最初から見たくて予定していたのは「ロマン・ポランスキー 初めての告白」と「水の中のナイフ」で、予定外の追加で見たのは「サルト」。告白はドキュメンタリーで、ひじょうに面白く、ちょっとみっけもんって感じがした。この監督さんのは好きなのが多く、というか、好きなのがこの監督作品だったという結果から興味をもち、それで今回、初の長編という「水の中のナイフ」を見てみたかったのだが、ドキュメンタリーを見てますます好きになってしまった。戦場のピアニストがいかに自分の体験に基づいているのかが痛いほどわかった。ゲットーをぎりぎり生き延び、でも母を収容所で亡くし、父は収容所を奇跡的に生き延び、親友がある日突然消えていて、その後も妻を殺人で失い、それにそもそもこのインタビュー時は逮捕されて自宅軟禁中。なんかすごい人生を誠実に語っていた。とってもいい感じだった。

「水の中のナイフ」はタイトルがいいなという感じ。既視感に襲われたが、初めて見るもの。太陽がいっぱいってこんなんじゃなかったかと思っていたら、解説でその影響があるのではないかと語っていた。ヒタヒタと不安感が漂っている感じはどの作品にも共通しているように感じるけど、あんな人生を歩んできたら、そうだろうなあと思ってしまう。つまりそのヒタヒタ感は本物なのだ。ヒタヒタ感に本物と偽物があるかどうか知らないけど、ま、こういうのは感性の問題でありましょう。基本的に単調でモノクロで、ちょっとした盛り上がりがってハラハラして、という構成はともかく、極端に少ない会話で逆に心理状態を想像する余地がゆっくりあって、すごくいいという派手さはないが良かった。で、予定外だったサルトは、ポ監督ではなく、そしてかなり意味不明だった。これは何かのカテゴリーに入る映画なんだろうな、何だったか…。灰とダイヤモンドのパロディかと思っていたら、解説でもそのあたりに少し触れていた。映画館に一日とどまったことで、移動と静止のバランスは取れているのか…。

by kienlen | 2018-11-23 21:18 | 映画類 | Comments(0)

バッドジーニアス

昨日3本も映画見たのに今日も見た。これはどうしても見たかったからで、来週までやっているらしいが、行けるときに行かないと見逃す可能性があるから。昨年タイの高校に行ったりしていなければそこまで興味を持たなかったかもしれない。ただ、タイ映画というだけで見るかな程度だったかもしれない。しかし、である、タイの高校生のカンニングがテーマとなると、昨年高校にいたからには、見ないわけにはいかないのである。と、くどくど見る理由を述べるからにはそれなりの根拠があるわけだ。大きな声では言い難いが。というわけで、ちょうど夕方の散歩を兼ねていつもの映画館へ。観客はなんと7人ほどいた。大入りの方ではないだろうか。結果的に、これはもう大傑作、実に実に面白かった。役者は主演始め初の映画という子が多いということだけど、ぴったりはまってて、ものすごくリアル。校長のこの感じ、金持ちのこの感じ、金があれば何でもできるこの感じ、全然わざとらしくないところが怖いというか、何というか。

物語は単純である。頭脳明晰の主人公リンちゃんが、名門高校に入るところから始まる。天才的な成績なので奨学生として学費はタダ。名門っていっても入ってみると、勉強ができるというより金持ちの子が多いという感じ。このあたりの名門性についてはちょっと分からなかった。ただ、ギフテッドという名前のクラスがあるのでてっきりお勉強できる子のクラスかと思ったら「金持ちのクラス」と説明されてびっくりした経験が自分にはあり、リッチとか名前を変えた方がいいんじゃないかと思ったことはあるがギフトの中にはお金も含まれていると思えばいいのだ。以上、余談。まあ、それで、この天才少女はカンニングによって金を稼ぐ術を知り、どんどんエスカレートしていって…という話。途中でもうひとりの秀才が登場して話は多少膨らみを帯びるが、この単純さでこの面白さで、2時間以上の長い映画なのにまったく飽きない。すごいな。映画が終わってタイトルバックが流れるときには途中で出てくることが多いのだが、今日はなんとなく最後までいたら、最後の最後に流れる校歌の歌詞が秀逸。これを知らずに出ていたら残念だった、ということも知らずにいたのだと思うと良かった。この歌詞だけでも、皮肉たっぷりであることが分かる。いやはや、娯楽として楽しめてタイ社会をうまく描いていて感服。すっごく面白かった。


by kienlen | 2018-11-21 22:25 | 映画類 | Comments(0)

禁じられた遊び

なぜかこの映画を映画館でやっていた。先日行こうかなと思って挫折し、今日行ってきた。昨日と今日と集中して勉強していたのでちょっと休憩を兼ねた夜の散歩がてらの映画。どうしてこの古い映画をやっているのか知らないが、とってもありがたかった。会員になったので千円だしスタンプは押されるし、そして大きなスクリーンだし、観客は3人で広々なんてもんじゃないし。それにしても素晴らしい映画だった。何から何までが。これで泣かない人はいないだろうな。夜の7時50分からという上映時間もありがたい。名作は時代を超えて名作なのである。

父が大根と野沢菜と柿を持ってきてくれた。柿は好きじゃないが、干し柿は好きなのでそれ用の渋柿。取りに行く予定にしていたがもう熟しすぎでダメとのことでほんの30個くらい。夕食前にむいて干した。生乾きのうちに食べるのが大好きなので楽しみ。ついでに皮も少し干してみることにする。父は野菜をくれた後、おもむろに小さな包みを出しだした。札束かと思ったら違って色のついたご飯だった。「もしかして松茸ご飯ですか」と聞いたらそうだとのこと。親戚の人が冷凍にしたのを3本持ってきてくれて、まず1本を松茸ご飯にしたそうだ。今年最初で最後の松茸を昼ごはんとしてありがたくいただいた。しかし冷凍もののせいか、香りはかなりかなりいまいちだった。でも、シャキ感はあった。タイトルは映画なのに中身は日常メモになってしまった。

by kienlen | 2018-11-07 22:31 | 映画類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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