カテゴリ:その他雑感( 705 )

バンコクで漱石

昨日は珍しくいい日だった。平日なのに職場に行かなかったから、というのが一番の要因かもと思うと、いかに職場が合わないかということだ、なんと情けないことか。仕事をさぼったわけではなくて、ちょうど入管に行かねばならない日で、そして仕事がない日だったし、残業やら休日出勤もしているのでその代わりに夏目漱石についての講演があるから行かせて下さいとお願いして、問題なくはいどうぞ、となったもの。バンコクの真ん中にある有名大学が会場で、ここに、友人の友人という人も行くので落ち合おうってことになっていた。その前に写真を送ったりして、まるでお見合いみたいね、ということになっていて、しかしおかげですぐに初対面の人を判別することができた。で、それがまたとっても素敵な人たちで、初対面なのに、いきなり親しみを覚えてしまった。こういうタイ人を見ると、ああ、いいなあと思う。

そして東京外大の先生による漱石の話しは面白かった。聴講者は日本語を専攻している学部生やら院生やらが中心で、日本人らしき人はちょっと見当たらなかった。タイ語の通訳が入るので時間がかかるし、こういう場合中身が薄くなりがちなのを心配したけど、内容は一般的で自分にはちょうどよく、漱石への愛がいっぱいで熱心で、特に時代背景との関係で読み解くという感じで、どの作品もその時代の比喩になっているという見方で筋を通していた。へえと思ったりえっと思ったり。という話しの前には、漱石の文学観みたいなのを結構詳しく説明してくれた。例えば日本人に英文学が分かるのかという問に、彼自身が葛藤して、日本人だろうが英国人だろうが個人差があり、その差というのは日本人と英国人の差と同じようなものだという結論に達したと。そういう話しを聞きながら、間主観性という言葉が浮かんできた。この大学では院生は漱石を読むのだそうだ。しかし、漱石を読んだことがある人、という講演者の冒頭での問いかけに手を上げたのはほんの少しだった。タイで漱石が人気、という話しは聞いたことがない。

by kienlen | 2017-11-07 23:27 | その他雑感 | Comments(0)

黒服終了

仕事着が、服喪の意味の黒一色から普通に近づいている。そういうことがいかに気分に影響するかを感じている。なにしろこれまで黒一色だったし周囲もそうだったしで、どうしても気分が沈むし、着る楽しみというのがない。期間限定だったので黒服を買うのは最低限にしていたので、幸い洗濯するとじきに乾くのをいいことに、それで着回していた。楽といえば楽だが、つまらないといえばつまらない。今はまだあまり派手なのは避けるようにということではあるが、そのうちに人々の服装がどうなっていくかは楽しみ。しかし色指定のあること、あること。そして洋品売りの店はそのお達しに合わせて調節して売るのである。まあ、こんな期間に居合わせたのもご縁ではある。
by kienlen | 2017-10-31 22:37 | その他雑感 | Comments(2)

やっぱりバンコク

職場とアパートが徒歩距離なのでバンコクの渋滞を日ごろ忘れている。今日は思いがけなく早い時間に帰れることになり、そうだ銀行に行こうと思って荷物だけ置いてそのまま町中に出た。町中に出るのが珍しいわけでは全く全くないが、平日のこんな機会はまずないので、用事がすんだらカフェで読書してもいいな、などと考えていた。ところが銀行でものすごく時間がかかってしまった。5時になって行員の方々が早速帰るのに私はまだ終わらない。カフェどころじゃないやと思って外に出て、スカイトレインの駅に入ろうとしたところで、時々利用しているバスがきた。しかも運転手が親切で、乗りたい様子に見えたのか止めてくれる。思わず乗り込んだら、ものすごく混んでいた。そうだ、会社員の帰宅時間なのである。

混んでいたのは中だけじゃなくて道路もものすごい。全然動かない。昔と全然変わってないじゃないか。このまま1時間立っている覚悟を決めたところで目の前の席の人が降りて座ることができた。これなら何時間でも大丈夫だ。1時間以上乗って、ここだろうと思われるバス停で降りた。昼間は何度か降りたことがあるが夜は初めて。そしてバンコクの通りは昼と夜では大きく違う。心配になって、屋台の人に「ここはダーオカノンですか」と聞いてしまった。大丈夫だったが、乗り合いトラックが見えない。いつもトラックの方が並んでいるというのに、帰宅時間帯は人が並んでいる。しかも長い行列。パイナップルとマンゴーを買って列に並んだ。長いが、一台に11人乗れるので、予想より早く乗ることができた。バイクと車の排気ガスで息苦しいトラックで市場まで行き、色々買い込んで戻った。バンコクはやはりバンコクなのだった。

by kienlen | 2017-10-30 22:52 | その他雑感

献花できず

昨日書いたのにアップされていなかった。昨日は国王の葬儀の中でも特に大切な火葬の日で、6時過ぎに起きてテレビをつけたらもう始まっていて、しかしここのテレビは今時あり得ないほどの映りというか映らなくてストレス。でもライブをずっとやっているのでつけておいた。しかしせっかく現地にいるのだから外の様子を見に行こうと思い、最近親しくしている中国人の友人を誘うと行くということで一緒に行くことにした。実はその前に、近所のお寺で献花したかったのに、ものすごい人でどれくらい待つか分からないので、行列に入る前に挫折した。つまり、昨日はあちこちに設けられた献花場所へみんな出かける日なのだった。真っ黒の装いもピークで、ほんのたまにわけの分かってないらしい外国人が色付きを着ている以外は見事に真っ黒だった。

公共交通機関は無料になっていた。そのスカイトレインまで行くソンテオは民間なので無料と思ってなかったら運転手の個人的措置で運賃を受け取らなかった。民間のクルーズ船も協力で無料だった。その前の日も実はこれに乗った。夫がベトナムの帰りにちょこっと寄って王宮に行きたいというのでタクシーを止めたら、交通規制があるから行きたくないということでスカイトレインにしたのだ。夫はもうバンコクを離れて長いので、私の方が交通事情は詳しくなっていて自分が案内することになった。で、2日連続で大量の人を見事にさばくボランティアと秩序正しいタイ人に感心したのだった。普段もこうして秩序を守ったらまた違うと思うのだが…。とにかく昨日は中国人と2人、どこもすごい人であることを確認してから、つまり献花できず、休んでいる所も多い中で営業しているショッピングセンターに行って遅いランチして夕方戻った。黒い人たちの写真をアップできない。

by kienlen | 2017-10-27 20:24 | その他雑感 | Comments(0)

20年ぶり以上の友人たちと会う

誰からも尊敬されていたラマ9世王の葬儀の儀式の中のハイライトの火葬の日が26日で、この日は私の誕生日に当たる。それをタイ人に話したら、運のいい日に決まっているということだったが、それはそうに違いない。で、母の誕生日がこの国王の誕生日と同じだった。そう簡単に巡り合えるような機会ではない時に居合わせるのも何かのご縁ではあろうと感じていて、それにしてもテレビもニュースもご葬儀一色になっていて、町は黒い服であふれているし、と思いめぐらせているうちに、そうだ、昭和天皇崩御にはいなかったのだ、ということを思い出した。無邪気にタイ好きと言えるほどの情熱があるわけじゃないが、ご縁を感じることは確かだ。で、昨日、前に住んでいた時の友だちというか知り合いというかに会った。

場所はバンコクの高級病院。人数は全部で6人。入院していたのは、私よりも2年ほど後で子連れで日本に戻っていた人。少し前に、この彼女がタイに来ているから会おうよっていう連絡が友人からあったが、時間が取れずにいたところ、日本に帰る日になってホテルの部屋で転倒して入院したため帰国が延び延びになり昨日会えたというわけだった。昼頃に着いて、病室で鮨とってビール開けての宴会となった。何しろ高級病院なので広いし都会を見下ろす景色もいいし、冷蔵庫から何から設備は整っているし、レストランのようなメニューが置いてあるし、明るいし空調も適度だしホテルより居心地がいい。共通点といえば夫がタイ人であることというよりも、子どもがいてその父親がタイ人であることと言った方が正確。しかし経済状況やら教育方針やらは全く異なる。まあ、方針のないのは私くらいなものかもしれないが。主に日本に住んでいるのが3人でバンコクが3人だった。転倒がなければこんな機会もなかったわけだ。みなさん、イザという時にお願いするのに便利な所で働いていて、イザはない方がいいが、まあ、こういう後ろ盾は安心感がある。

by kienlen | 2017-10-24 11:43 | その他雑感 | Comments(2)

中華料理

食べ物の話題ごまかすって、何をごまかす。今になって生き方を、などというと自分が苦しくなってしまう。というわけで、友人が娘との食事会を設定してくれて、ごちそうまでしてくれた。いつもありがとうございます。
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小籠包が有名な店があるのだそうだが、私は情報疎いので全然知らない。さすがにもうずっとバンコク在住で夫が中国系で付き合っている人も中国系が圧倒的という友人だけのことはあり、中華料理の店は得意中の得意であるらしい。で、ここはその有名店よりずっと美味しいとその友人は言うのだった。でも小籠包なんて日常の食事の選択肢に入っていない私はそもそも食べたことあるのかどうか。で、とっても美味しかった。そして感動したのがこのラーメン。
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麺が沖縄のそばとおんなじではありませんか。大好きだけど本土ではどこにあるのか知らなかったら、バンコクで出会えた。さすがは沖縄。これは気に入ってしまったので、バンコクの中国料理が美味しくないといつも嘆いている中国人の知人を誘って行ってみることにする。デザートにごまだんご入りしょうがスープを食べたかったがなかったのであん饅を食べた。美味しかった。それにしても日本食は定食があるのでおひとりさまに便利だが、タイ料理にしろ中華にしろ、ひとりだと一品がいいところ。昔よりずっとひとりで食事している人が増えたように感じてはいるが、やはり4人くらいが適正で楽しく価格もそれなりにってことになる気がする。日本にいると、食事そのものよりもどっちかというと、誰と場を共有するかという方に重点があるような気がするが、こっちにいるとその発想は多分逆だと思われる。食事そのもののために人数を増やそうっていう感じが分からなくない。それにふさわしい美味しさがある。



by kienlen | 2017-10-23 12:05 | その他雑感 | Comments(0)

日常に戻ると思ったら

娘が来て、続いて仕事関係の研修があり、ずっとホテル住まい且つ非日常だった。もうじき日常に戻ると思ったら突然一週間の休みができてしまった。一週間などあっという間に過ぎてしまうといえば言えるが、どこかに旅しようと思えばできる期間でもあるなと思ってスケジュール帳を見たら、ちょうどこの間にベトナムに行っている夫がちょっとバンコクに寄るし、日本在住のタイ人の友人も帰省の途中でバンコクに寄るので会おうということになっているしで、結局そのまま過ぎてしまいそうだ。それにしても、しばらく人と一緒にいたので突然寂しくなってしまったのが響く。結経自分はひとりは好きだがひとりでいたくないというひじょうにやっかいなたちであることを、分かってはいたけどますます確認している日々なわけだ。ひとりが平気という人は周りに多い。羨ましいことだ。
by kienlen | 2017-10-22 20:56 | その他雑感 | Comments(0)

ご縁

この間、私にとって大事な人が亡くなった。場を共有していたらショックはもっともっと大きかったはずであることは分かる。昨夜はその彼が夢に出て来て、何だ、死んだのは冗談だったんだと安心している自分がいた。この安心感が心の中に居着いている感じがするのがすごく不思議な朝だ。今、帰国までの折り返し地点にいて短い研修中。自分でとったわけではないホテルの部屋がやたらに広くて、でもケミカルな臭いがして、電気のスイッチの位置からコンセントの位置から何からもう何も考えていないと思われる不快感でよく眠れず、翌日は珍しく鼻水も出るし、喉も痛いしで、風邪だろうと思ったが、そうだこれはケミカル臭のせいにできると思い、昨夜戻ってフロントに申し出て部屋を変えてもらうことにした。「改装直後でしょ」とあてずっぽうで言ってみたら、その通りで「分かる」と理解を示された。恐ろしい部屋である。

しかもせっかく巨大な部屋で大きなテレビがあるのだから、ここでゆっくりしない手はないと思ってスーパーで買ってきた出来合いの食事がものすごく不味くて食べられなくて捨てるハメになり、ビールを買ってきたのに栓抜きがなく、フロントに電話したくても電話がなく、しょうがないから降りて行って「栓抜き貸して」と言うと「ない」と言われ、でも「僕が抜いてやるから持って来い」というので持参したらどういう方法か知らないがさっと抜いてくれた。芸達者なタイの方々である。それにしても場といいモノといい人といい、歳を取るに従ってご縁で回っていると感じる機会が増えているように思う。今の日々もまさにそうだ。カズオ・イシグロを読み終えてふと普段会うというわけでもない本好きの友人を思い出して「読むなら貸すよ」と連絡したら「ちょっと前に○さんがイシグロ好きだって話してたばかり、読みたい」と喜び、この○さんというのは私は面識がないが遠回しに関係がある人で、しかも偶然会えて本の話題をきっかけに話すことができた。夫より、ベトナムに行った後に一泊だけバンコクに寄るとの連絡あり。会えるかどうかは時間的にものすごく微妙だ。これもご縁に任せるってことで。

by kienlen | 2017-10-20 09:07 | その他雑感 | Comments(2)

組織の人間関係

今まで組織で働いたことはあるが、仕事柄もあるし自分の性格もあるしで、組織の何たるかは知らないも同然で、小説とかノンフィクションとかで読んでは疑似体験していたくらい。それが今になって、これですか、って感じの実体験になっている。その上、今日はちょっとした事件まであった。それで呼ばれて事情を聞かれるハメになった。その中で「どうしてそこまでになるまで1人で黙ってるのか、深刻にならないで話してくれれば良かったのに」と言われたのだが、そもそもその乱暴さに腹が立つ。話してどうかなるものなら話すが、そしてそもそも話してどうにかなるようなことなら話さなくたって、ここまでにならないのである、ということがどうして分からないのかということに対しての腹立ち。そしてそういう荒っぽい人たちに話すことでどういう作用が起きるかというのは不安もあるが、そんなことはどうでもよくて、成り行きは面白半分で見守るしかない。ああ、自分のことなので見守るってのもおかしいかもしれない。

という内面の事情までは言葉にせず「そう言われてもですね、私は外国人ですし皆様方の人間関係も存じ上げておりませんし、誰かに話すことでどう伝わるか分からないですから、話せるわけありませんでしょう」という意味のことを流暢に言えるといいのだが、流暢でなく言ったのだった。それにしても自分がどうしてここまで深刻になるかについては、多少の謎でもある。深刻というのは違うか、でもまあ、真面目に。友だちに話してきたところ、感想は「そんなにまじめだったんだ」「そんなに我慢強かったなんて知らなかった」「もっと自由奔放かと思っていた」「イヤなことはすぐ止めちゃうと思っていた」などに集約される。いずれも自分からすると大きな誤解である。そんな大胆な人間ではなく忍耐と我慢の連続だった、とまで言うとウソになるが、そんなに自由だったことがあるとは思えない。それにしても明日からの展開が、もう全然読めません。

by kienlen | 2017-10-08 19:12 | その他雑感 | Comments(0)

ワインを買い損ねる

ワインが好きなのに、こちらでは大変に高い。かといって円に換算したら、日本で買っているような価格ではあるので買ってもいいのだが、しかし相対的にあまりに高くて手を出す気になれないし、これを機に酒を止める、まではいかなくても控えるのもいいかなと思って、まだ1本もワインを買ってない。ただし、夫が来る時に頼んで持って来てもらったことはあり、もちろん即飲んでしまったので今になるまで忘れていた。どれくらい高いかというと、その辺の市場で洋服買えるくらい、ちょっと高級な食事できるくらい、本2冊買えるくらい、と書いていくと、日本と違わないではないか。ああ、服はちょっとムリかな、安いのならそうでもないか、高級な食事はムリか。

まあ、それで、ビールにしてしまっているが、これも割高ではあるが、全くアルコール抜きという生活もつまらないし。で、本題。本日、娘が来たら行こうと思ってホテルも予約してある田舎行きのバスの様子を見にバスターミナルに行ってみた。時間があったのでバスにしてみたら猛烈に時間がかかったし、道路が混んでいたし暑かった。と、以上、日本語メチャクチャ。みにいった理由は、もし大型バスがなかったら止めようと思ったのだ。マイクロバスはとっても怖いから。すると大型バスがあって予約も受け付けていたので購入してきた。で、せっかくここまで来たんだし日本人エリアを歩くことにした。するとワインが見える店があったのでフラッと入った。いつものスーパーで指をくわえて見ている値段よりずっと安いオーストラリアワインがあったので、おお、と思ってレジに行きかけて気づいた。まだ酒を売る時間になっていない。午後5時にならないと売ってもらえないのだ。昨日もビールをレジに持って行って拒否されたばかりなので今日は気づいて戻したら、近くにいた店員が苦笑いしていた。というわけでワインはまだだ。

by kienlen | 2017-10-06 21:40 | その他雑感 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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