『ローマは一日にして成らず』上

友人がはまっている本を借りた。塩野七生のローマ人の物語。一体何巻まであるのか知らないけど、これは止められなさそう。文庫版なのだが、まず長い前書きで文庫の厚さについて書いてあり、薄くしたのは上着のポケットに入れて邪魔にならないように。素敵すぎる。本文に入る前から打ちのめされる感あり。そのため、この巻が上下に分かれているようで上の方が薄くて下はそれよりは厚みがある。多少ブルーがかったグレーと大理石のような表紙と裏表紙の色も素敵だし、さすがはデザインのイタリア、の、物語。で、内容もすごく面白い。今までも読まねばとは思っていたけどきっかけがなかった。イタリア行ったことないからというのが大きいかもしれない。

丘が多いという始まりだけでもう行きたくなっている。でも、イタリアに行ったことないという人の方が周囲をみると少ないように感じなくもない。これを貸してくれた友人は、これを読むようになってから「寛容」という言葉をやたらに発している。その理由は、ローマ人は闘った相手だろうが何だろうがみんなをローマ市民として取り込んで、これが他にはないもので、それだから長続きした、ということのようであるが、まだ読み始めたばかりなので神髄部分には至ってない。ただ、次から次と読みたくなるであろうことは予想できる。今借りてるのは3冊。終えたのはまだ1冊。スパルタの徹底ぶりがすごかった。軍事に徹することで、哲学も科学も芸術も何も生まなかった、ってなんかある意味あっぱれ。まあ、そういう所に住みたくはないけど。それにしても、人間がやってることって基本的には古代から変わってないのである、人間だもの。

# by kienlen | 2018-05-17 20:18 | 読み物類 | Comments(1)

筑北を歩くというイベント

友人に誘われて、筑北村を歩くというイベントに参加した。それにしても主体性がないというか、いつも誰かに誘われるおかげで何かできるという日々であり、感謝している。それなのに投稿は滞っている。このイベントだって確か5日のことだったのだ。で、行くことが確実になったのは当日になってからで、娘を早朝にバス停に送り届けての帰路だった。それもあってか、連絡をくれた友人が弁当を作ってくれるというのでありがたくいただいた。
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お弁当を広げた場所は神社の境内で、神事が行われていた。もっと本格的に歩くのかと思って登山用の靴を履いていってしまったら、お寺に上がっては住職のお話を聞くという場面が複数あり、それ自体は良かったのだけど、靴を脱いだり履いたりが面倒だった。これが最も印象に残ってしまうという情けなさ。山に登る以外は普通の靴に限ります。平らなアスファルトの上を歩くというのは、かなり物足りない感ありだった。アスファルト以外の道が、もうとっくに貴重になっているということなのだ。
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とはいえ神社やお寺の境内は土があった。畑もあったし山もあったし花も木もあった。当然か。
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ヨガのポーズみたいでワット・ポーを思い出した。そういえばドリアンのシーズンに入る。いつタイに行こうかな。
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電車も何回か通っていた。


# by kienlen | 2018-05-12 22:02 | | Comments(0)

いかにも連休な過ごし方

就職後初めて娘と会った。研修中なのでとスーツ姿でバス停に待っていたのをピックアップしたのが2日の夜で、3日と4日はあちこちにドライブした。現在ほとんど全く仕事がないので精神的な圧迫感がない。仕事の種類にもよるだろうけど、仕事とプライベートの区別のできる仕事だと休日はこんな風に過ごすことができて、だったら子供にももっと注意がいったり時間のかかる料理を作ったりできたのかもしれない、子育てが終わった時期になってそれがわかるわけね、と過ぎ去った日々について思ってもしかたないし、別に後悔しているわけでもなく、ただ、ああ、こういう風に連休を楽しむってこともありね、という気分だった。とはいえ、人の多い所はごめんこうむりたい。連休の最初のころに友人が戸隠に行くというので同行したらえらい混んでいて、どうして地元民がこんな混雑する時期に来なければならないのであるか、と文句を言ったら、にぎやかな場所が好きだと言われて、なるほどと思った。その時は友人の事情で水芭蕉を見に行ったわけだった。
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連休初日の時点ではまだ芽吹きも始まっていなくて、さすがに戸隠であると感心した。3日はこの間友人に教えてもらった釣り堀に魚を食べに行くつもりでいたら夫もランチ営業を休んで一緒に行くというので珍しく3人で。夫は当然のように後部座席に座り、娘は当然のように助手席で私は当然運転手。4日も夫が一緒に行きそうになったのだが、娘が温泉に行きたいと言うと、じゃあ行かないということでご退場で、代わりというわけではないが父を乗せる。たまに行く店でランチを食べて付近の温泉に向かいかけて、まだ時間もあるし大町温泉郷に行こうかってことになり、向かっていたら葛温泉という標識があり、聞いたことがあるから行ってみようかってことになる。これもすべて元はといえば自分の山道好きが関係している。言い出すのは常に自分なのであるから、独り言という方が正しいかもしれない。ひとりだとちょっと怖いなって道を行くと、とにかく景色の美しさに惹かれてどんどん奥へ。葛温泉を過ぎて七倉温泉に着いた。昔来た記憶がある。
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誰もいない露店風呂に娘と2人で入る。650円。風の強い日で、里はもう新緑という時期を過ぎているのにこちらはちょうど新緑のざわめきの真っ盛りで、呆然と見とれてしまった。実物はとても美しい。川の音につられて柵のない崖っぷちをのぞき込んだら眼下は目の覚める清流だった。はあ、素晴らしい、信州。3人ともすっかり満足。
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このトンネルを行けないのは残念だが、途中のトンネルも十分スリリングではあった。眼前の山のてっぺんは吹雪いていて白さを増していた。小雨が雪に変わったら怖いので夕方にならないうちに下りる。それから通りがかりのみごとな菜の花畑をみてカフェでケーキを食べた。ここは人が結構いたけど、以前この場所に来たことのある東京の友人に写真を送ったら「人が少ない」と返事がきた。東京はどこも人が多いということだった。
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秋はソバ畑だが春はこうなのだ、初めてだったのでかなり感動。傾斜地が好きなのでここは好みにあっている。
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ニューヨークケーキが限定11個とあって、まだ終わってないお勧めといわれて注文した従順な客。ニューヨークチーズケーキといえばバンコクで食べたしょっぱいのを思い出すが、それより塩味は柔らかめで美味しかった。650円。娘の今回の帰省の目標は、美味しい味噌と醤油とはちみつを買ってもらってソバとジンギスカンと山菜の天ぷらとタイ料理を食べさせてもらって温泉に連れて行ってもらうことで、すべて達成できた。まあこの程度のご希望なら叶えてあげられるでしょう。



# by kienlen | 2018-05-06 15:42 | | Comments(2)

シークレットマンとウインストン・チャーチル

ペンタゴンペーパーズの最後がウオーターゲート事件の始まりを予告したもので、その続きみたいな映画がシークレットマンだった。もうだいぶ前に見に行ったものをメモりそこねていた。シークレットマンというのは、つまり事件をリークした秘密の人のことで、それがFBIの副長官で、その人の視点から描いたものだった。FBIを愛し正義感あふれる冷静な熱血漢という人間像に感じられた。なるほど政府とFBIの関係って元々はこうで、今はどうなんだろうと思いながら見ていた。結末自体はもう知られていることなのでハラハラドキドキの程度は、分からないものとはけた違いだが、しかし面白かった。政治家というのは嘘つきでないとならないのかというのはいつもの疑問。

チャーチルのは、予告で見て必見と思って初日に見に行ったら珍しく観客が10人以上もいた。チャーチルについて、名前とかヒットラーと闘ったとかいうこと以外、そういえばよく知らないなということに気づいた。ヒットラーから世界を救った男との副題がついているが、まさにその通りな内容だった。ちょっと違っていたら違う歴史になるというのは当然だけど、それにしてもここで別の人が首相になったら、あるいはここでチャーチルがこの選択をするのをためらっていたらということをつくずく感じさせてくれるものだった。とっても面白かった。見たい映画がたくさんある、そして時間もたくさんあるのでせいぜい見に行こう。古いので見たいのもたくさん。

# by kienlen | 2018-05-01 20:43 | 映画類 | Comments(0)

里山登って釣り堀行ってバーベキュー

バンコクでますますなまった体を活性化できるかと思って、友人の誘いにのってこの間ちょっと里山に行った。行くまでは億劫だが、行ってしまうとすごく気持ちが良くてやみつきになる。それで今日はもうちょっと高い山に行ってみることにした。現地に行くまでに小一時間かかるのが難点ではあるが、ここよりも北部なのでまだ山桜がちらほらあるし町を一望できるし連なる山々のさらに後ろにはアルプスが見えるしで最高だった。山を下りてから釣り堀にある食堂で信州サーモンと焼いたニジマスを食べる。
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写真はボケ気味であるが、お店は良かった。信州サーモン刺身500円でニジマス塩焼き400円。連れはソバ食べたり岩魚食べたり。釣り堀は、自然の流れをせき止めて作ってありなかなか良い雰囲気。次は釣って食べるのもいいかもと思った。
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そうそう山は、まずスキー場を上がってから登山口がある。このスキー場が這い登りたくなるような傾斜でとても楽しかったのだった。
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近くの里山から遠くのアルプスまで一望で、特にお隣の山のいかにも春のぼやけた風情にうっとり。
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前回のもっと低い山の時は、電気柵をこえて入ったので動物になった気分だった。出る時も電気柵に設置された人間用のドアを開けて出る。
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うむ。
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土の道を歩けること自体が貴重という異常な時代に生きているわけで、ただ今帰りましたって感じになれる。もう体が動くのがいつまでか分からないので、こんなことができるのも今のうち。夕方からうちの小さな庭で別の友人とバーベキューすることになっていたので、汗かいたままの服で用具を準備してビールとワインと油を、近所のスーパーに急いで買いに行っている間にその友人が来ていた。火起こしも今時は100円ショップのもので簡単にできるようになっているのはつまらない。2人して鹿肉と和牛を、信じられないくらいたくさん食べた。肉を焼く脇で、昨日夫が山でとってきたコシアブラとタラの芽をテンプラにして大変美味しく食べていたら、移動販売のお兄ちゃんが営業に来て、からかい半分に話していたらテンプラ食べたいといって、どうぞどうぞと言ったら全然遠慮しないでだいぶ食べられてしまった。アウトドアな一日だった。



# by kienlen | 2018-04-30 21:59 | | Comments(0)

『バイリンガル』

しばらくぶりでミステリーを読んだ。この間、本屋で熟考の挙句買った3冊のうちの貴重な1冊がこれ。ちょっと気楽に読めるのもいいなと思って買ったのだが、娘の荷物のまだ未開封のを開けたら気楽な小説もわんさか出てきたのであえて買う必要もなかったきらいもある。とにかくもう現世で本で困ることはないであろう。娘のおかげで古典的名作も内外かなりあるし。この本に興味をもったのは第一にタイトル、それから謎解きの核心部分になるのが言語だから。登場人物の中心はアメリカの大学の言語学部の先生や学生で、それからその家族と子ども。バイリンガルの子供の発音のミスがポイントになっている。興味のあることなので全体的には面白く読んだけど、何かキレ味よりもまったり感が独特で、このあたりは好き嫌いがわかれるかもしれない。自分としては国際結婚とか子供とかの親近感があり音声にも興味あるのでテーマにひっぱられた感はある。それと家族や子供への愛情がいっぱいという感じが好感ではあった。誘拐事件なのだけど、お金の受け取りがあまりに無防備なのが気になったかな。ミステリーというか、家族の物語というカテゴリーに入れてもいいような気がした。アメリカは知らないが外国にいる日本人の雰囲気はなんか、分かるなあと思った。
# by kienlen | 2018-04-29 19:12 | 読み物類 | Comments(2)

『日タイ翻訳基礎編』

確か帰国から間もなく読み始めた。日タイの翻訳技術ではなくてタイ日を読んでみたいけど今のところ発見できていない。それはそのはずで日本語からタイ語にはたくさん訳されているがその逆はそれほどないんでしょうから需要がもうまるで違う。それでバンコクの本屋で買ったタイ人向けのを読んでみることにした。バンコクでタイ語に翻訳された東野圭吾の本を2冊読んでみて一冊は夢中になれてもう一冊がそうでもなかったのが原作の違いもあるが翻訳の違いもあるかもしれないと思ったりもする。それからテーマは自分の興味にドはまりなのに何度読みかけても挫折しているのがあるが、それは原作が英語のを日本語訳したものだけど、どうも翻訳に一因があるように思えてならない。ちょっと悔しい。

とにかくこの本を読むのに日本語の何十倍だか、あるいは何百倍という時間がかかり時間的に他への影響力が大きかった。しかしとっても面白かった。面白さの一番は、タイ人にとって日本語のどういう表現が分かりにくいかというのが分かったこと。それから翻訳理論を紹介してあり引用もちゃんとした学術書っぽいところがあって、多分大学の教科書に使っているのだろうと思われたが、つまり翻訳理論というのを勉強したことがないので、ふむふむという感じがして面白かった。来世はこういう方面の仕事をしたいなあと思うが、本の需要はますます減り、それに自動翻訳でばばばとできている可能性は高いと思われるので失業に違いない、ま、罪のない趣味ならいいか。朝の何時間かがあくことになるが、次もタイ語のを読んでみることにする。本をだいぶ整理したのにまだまだ入りきらないのがあふれている。娘から送られてきたものだ。中には、この間自分で買いそうになったのもある。危ない危ない。

# by kienlen | 2018-04-28 09:06 | 読み物類 | Comments(0)

南信州

先週のことになるが、ほんの少しの仕事で下條村に行くことになっていた。朝は雨模様でくらーい感じで滅入っていた。雨は好きなはずなのに滅入るものだなと思いながら運転していた。麦草峠を行ってみたいなと思ったけど、さすがに億劫になってよしたら、翌日のニュースで冬の通行止めが解除されたとやっていたので、もし行っていたらえらいことになったわけだ。状況判断が甘すぎる。下道と高速を組み合わせて行ったのだが、気分が暗くて時間の読みもひど過ぎて、とにかくめちゃくちゃで、確か前に行った時は飯田インターの次まで行ったらいい具合に降りられていい具合に着いたんだったという記憶はあったのに、確認もせず飯田で降りてしまい、約束の時間に間に合わないのではないかとハラハラしてしまった。それでまた落ち込み、スマホのナビを使おうとしたのにうまくいかずさらにますます落ち込み、でもコンビニの駐車場で道を聞こうと思って声をかけた相手じゃない人が応じてくれて、この若い人が男か女かほんとに分からなくて、言葉遣いも中間っぽくて、まさにタイにたくさんいそうな感じで懐かしくとても嬉しくなってしまった。すごく親切だったし。ところがその通りに行こうとしたら大規模土木工事中でまっすぐ行けなく迷ってしまい、えらい時間のロスが生じてしまった。ついに先方に事情を話して多少遅れると伝える。なんてことだ。初めての場所じゃないし、という気の緩みだ。深く反省。結局歳をとると初めてのことが少なくなり緊張感が薄れるのである。これが失敗の本質、まあ今回は失敗というほどのことではないが、緊張緊張と自分に言うことにする。せっかく遠くまで行ったのだからと思って花桃のきれいな場所を聞いたら、阿智村に行く道沿いと言われたので行ってみた。それでまた山道に迷い込んでしまったが、これはもう進んでしたことなので問題なし。春の眠そうな空気感は好きだな。いつの間にか空は晴れていた。気が向いたら泊まってもいいなと準備はしていった、といってもパソコン持参くらいであるが、仕事してないのになと思って帰宅した。結局ふらふらと10時間くらい運転していたと思う。
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# by kienlen | 2018-04-23 18:00 | | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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