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胡同の理髪師

今日までの上映だったので元気を出して行くことにした。いろいろあってむしゃくしゃして早めに家を出てどっかでお茶飲んで5時からのに入ろうとして自転車で走っていたら知人が歩いていたから声かけた。歯医者に行って帰るところだと相手が言い、私は映画を観に行くんだと言ったら「それ面白いらしいね」と言うから「今日までですよ、ここで会ったらからにはご一緒にどうですか、これもご縁だし」と言うと「もう充分ご縁あると思うけど、ま、そうね」ということでお茶と映画の道連れになってもらう。早めに出た効用。この方には「麦の穂をゆらす風」を教えてもらったわけで恩がある。で、映画は観客3人、すごく悠長だった。途中でちょっとウトウトしそうになる心地よさ。予告編を何度も見たがその印象のまま最初から最後まで続く。不思議に良かったけど、一歩間違うとあまりにステレオタイプでつまらない内容になりそうな危うさもあって、それがまた味わいを深めているといえば言える。社会の変化、近代化都市化、世代間ギャップ、父と子、家族、金と情、そんな普遍的なテーマで「いずこも同じですね」と、友人と顔を見合わせた。

高齢社会向けであり、それにピンピンコロリの運動推進者なんかも推薦したくなる内容だと思う。あんな友人がいて、地域があって、あんな死があるなら幸せそうだなってあこがれと、施政者にとっても理想の老人像が描かれているあたりはさすが。中国映画ってほとんど知らないけどずっと前に観た「山の郵便配達」を彷彿とさせるテンポだったな、美しさも。どっちも好みからいくと好きという方じゃない。きれいすぎるから。それで山の郵便配達の方はいまひとつという感想のままだが、こっちは年齢的にも、あの老人達も遠くないし、かといってその子の世代の気持ちと行動は痛いほど分かるよ、という点で現実味を帯びていたから感情移入できた。以上、ストーリーを省いた感想のみ。映画の後で徒歩1分の夫の店でビールを飲みながら男子バレーの対オーストラリア戦を見ていたらこっちの方に夢中になってしまった。夕食作る時間なくて息子のおかずは店から持ち帰り。豚揚げと野菜炒め。バレーは面白かった。
by kienlen | 2008-06-06 21:39 | 映画類 | Comments(0)

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