雑然とした意識と記述
2008年 01月 21日
これ以上の夜更かしは避けたい。眠りにくくなるし、明日もあさっても、やらなければならないお勉強があるから睡眠不足でいると昼間にぼっとしてしまう。この齢してよくやるよな、と自分に呆れるしかないが、基本的にはこそこそひとりでやるのは嫌いではないのだ。が…、若い時にちゃんとやっていなかったから今になってこんなことをしているわけで、それ相応の時期にしっかりやるべきことを片付けていれば今になってこんな無様になっていないに違いない。ということはともかくとして、この間自分としては最高に面白いと思って読んだ斎藤美奈子『文章読本さん江』を友人が読んで「何が面白いのか分からない」と感想を送ってきた。で、そうだな、何が面白いんだろうと振り返ってみることにした。斎藤美奈子の面白さというのは、まずひとつはごまかしてないことである。しっかり準備した上で書いている。この本のために読んだ資料は膨大であろうが、彼女のを読んでいると、ほう、必要箇所だけに付箋を貼るのじゃなくて、一字一句読んでいる、という感じが伝わってくる。つまり非効率的。効率性ばかりが重んじられる時代にあって、この態度は貴重である…って書くと、どっかのなんかの記事みたいであるような気もするが。
しかし、こんなことに面白さを感じていても、いかにもひとりよがりではあるまいか。もっと一般的な感想はないものか。となると、後半の日本における作文や国語教育の歴史を俯瞰した部分はタメになった。かといってこの知識を得て何か役立つかというとそんなことはない。ここまできて、ひどい不安にかられる。こうして好みも解釈も違う人々が集っている世の中で、通じ合ったり分かり合ったりできるのだろうか。寒々しい光景が脳裏に浮かぶ。荒野を行く孤独な中年は多数いるのに、そして一見仲良く話し合っているように見えるのに、みんながみんな透明な壁に囲まれた閉鎖空間の中にいるのだ。外から色をつけて見ると見えるが、自分じゃあ、誰も気付いていない。今、北海道在住の男友達から、今年最初の電話があった。行ったことのない北海道の景色はステレオタイプになってしまう。荒涼とした風景が、私にとってのソレ。いろんな意識と現実が重なり合って混沌になった。寝よう。
しかし、こんなことに面白さを感じていても、いかにもひとりよがりではあるまいか。もっと一般的な感想はないものか。となると、後半の日本における作文や国語教育の歴史を俯瞰した部分はタメになった。かといってこの知識を得て何か役立つかというとそんなことはない。ここまできて、ひどい不安にかられる。こうして好みも解釈も違う人々が集っている世の中で、通じ合ったり分かり合ったりできるのだろうか。寒々しい光景が脳裏に浮かぶ。荒野を行く孤独な中年は多数いるのに、そして一見仲良く話し合っているように見えるのに、みんながみんな透明な壁に囲まれた閉鎖空間の中にいるのだ。外から色をつけて見ると見えるが、自分じゃあ、誰も気付いていない。今、北海道在住の男友達から、今年最初の電話があった。行ったことのない北海道の景色はステレオタイプになってしまう。荒涼とした風景が、私にとってのソレ。いろんな意識と現実が重なり合って混沌になった。寝よう。
by kienlen
| 2008-01-21 00:44
| その他雑感
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