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主席秘書官の内緒話を期待したら…

日付が変わってしまったので正確には昨日ということになるが、講演会に行った。元小泉内閣主席総理秘書官の飯島勲さんという方の「小泉政権を支えた5年5カ月の裏表と政局」というもの。友達が誘ってくれたから行った。誘われなければまず行かないという意味ではありがたいことであったが、それにしても…×3倍な内容であった。そりゃあ、このような肩書きの方が洗いざらいに話すなんてことはあり得ないし、実際ご本人もそう前置きしていた。話せない人が話すために壇上に立つというのは辛いだろうが、それには立たざるを得ない理由があるようで、その理由もまた…なのだった。そして末端庶民としては、世の中はこんな風に動いているというか、動かされているというかと感じ入り、初冬の微風のように無気力になるのであった。飯島さんという方は、小泉純一郎氏の初当選とともに秘書になって、ずっとずっと35年間同氏の秘書として永田町におられた方なのだそうだ。

政治に疎い私は知らないお方だったが、外見からして永田町っぽい迫力があって、私の妄想の中での古き時代の政治家秘書って雰囲気をたっぷりと漂わせていた。おかげで筋道が通らずとも、それを理解しないこっちが悪いのかって感じてしまう威圧感みたいなのもあった。いや、筋道が通らないのではなくて、多分それが政治の手法というものであるように思える。手招きされるから付いていったらプツンと道は途切れ、そしたら別の方向から手が伸びてきて、そっちに行ったらしばらく道があって、またプッツン。で、こことそこを結ぶものは何ですかって尋ねると、それはそれとして曖昧に片付けられるような感じ。短い時間の中でいくつかのテーマで話されていたが、典型的だなと思ったのは、妊婦が病院をたらい回しにされたという事件に対する見解。母子手帳もなくて妊婦検診にも行ってないのだから病院が拒否するのはしょうがないってことだった。そういう考えがあってもいいと思うけど、で、そういう政治って何だろう。従来のしくみに合わないのは合わせないアナタが悪いで解決するなら政策も要らないわけで、だったら政治家も秘書官も要らないんじゃないだろうか。なんで母子手帳ないのか、なんで検診行かないのかって探らないと問題の本質は見えないように思うのは、政治に疎いからかなあ。
Commented by jun at 2007-12-13 21:08 x
ご無沙汰です。
飯島さんの講演の感想を興味深く読みました。おっしゃる通りと思いました。小泉さんよりも良くも悪くも、ある意味分かりやすい方なのかも知れませんね。反面とんでもない奴とも言えますが。公衆の面前で講演するだけマシともいえますし。でももう過去の人なのでしょうか。
問題の本質はあまり考えていないというのは同意見です。
また、就職活動をされているとのこと、引く手あまたと思いますが、私も自営の身、日々感じることもありますが、「マッチ売りの少女」の寓話よりも「笠地蔵」の寓話ように、年の瀬に何もなくても幸福な気持ちだけは持っていたいものです。(地蔵さんに笠を掛けて何も持たずに帰ってきた爺さんに対して、「いいことをしなすった」言う婆さんのように)
現実には灯油が無ければ死んじゃうかな?
では、また。
Commented by kienlen at 2007-12-14 10:12
junさん、お久しぶりです。そちらは雪の年の瀬でしょうか。飯島氏のことを書いた本を友達が「いらない!」とくれたので読み始めていたら別の友達が「マゾ?」と呆れてました。『美しい日本』の時も言われた。感想書けたら書きますが、それには読まないとならないから、読めたら。
Commented by 雹湖 at 2007-12-21 03:06 x
あの本、どうですか?仕事のヒントになったらいいけど、なるわけないか。短期で終った安倍の秘書にはあの売り込み手法は無理だな。思い出せばそれほど昔ではない「郵政解散」のマスコミコントロールを、あの飯島某の手柄とするのはちょい厳しい気がします。しかし彼の手腕だと確か当時は評されてて。村井知事さんにとっても一度は追いやられる羽目になった仕掛け人ってことになるでしょうか。
Commented by kienlen at 2007-12-21 09:18
雹湖さん、今読んでいるところです。まだ半分くらいだ。かなり不思議な本ですよね。著者の熱意を感じない。秘書官だからこの方法にしたのかもしれないけど、もしや頼まれて書いているのかなと思うと納得できるが、ついでに「なんとか厚くしてくれ」まで注文されているのかとまで勘ぐりたくなるような倦怠感みたいな雰囲気が行間から立ち上っているようにも感じられます。まじめに読んでますから感想は一応書きます。
by kienlen | 2007-12-09 00:47 | 社会的話題 | Comments(4)

信州で読んだり書いたりタイに住んだり戻ったり旅したり


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