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タイ料理だけは文句のつけようがない

夫の店は映画館に近いので『ボラット』を観た後で寄った。夕食は済ませてあったが何か激辛なものが食べたかった。お客さんはカウンターに、近所でスナックをやっているハナさんというタイ人女性がひとりだけ。「店暇だからご飯食べに来た」と言う。「こっちも暇だねえ」。テレビ画面に映っているのはモーラムというタイの農村で人気の歌と踊りのセットのコンサートの様子。タイの踊りというのも実に独特で楽しい。しかし語りはラオス語で分からない。厨房を覗いたらアルバイトのJさんが何か作っている。「何?」と聞いたら「ナムピリック・プラー」と言う。ナムプリックというのは種類がたくさんあって作る人によって味もマチマチだが、家庭料理としては欠かせない。日本じゃあ「お袋の味」なんて言うが、タイだとさしずめこれが相当する。ナムプリック作りの上手な女の子は料理が上手ってことになるらしい。英語だとディップと訳されたりするけど、日本だとマヨネーズとか味噌とか、つまり、野菜やら何やらに付けて食べるのだ。

カウンターに戻るとそのナムプリックと野菜がハナさんの前に運ばれた。なんて美味しそう。ひとつはガティンで、バンコクで暮らしていた時の家の生垣はこれだったから、通りがかりにつまみ食いする人もいるし、我が家の食卓には年中これがあった。すごくアクが強い木というか野菜というか。タイ料理だけは文句のつけようがない_f0104169_2256846.jpgもうひとつは知らない。「ワラビみたい、山菜」とハナさん。今ごろの季節にタイの東北の山にあるから注文して取り寄せたそうだ。名前はパク・ナーム=トゲ野菜。トゲがあるからだそうだ。これらの野菜をナムプリックに付けて食べる。最高に美味しかった。あまりの美味しさに「アローイ=美味しい」を連発していたらJさんが「タムルンもあるけど食べるか」と聞く。大好物のタイの野菜。時々夫に「タムルン炒め食べたい」と言っては「タイに行け」と言われているもの。日本でも手に入るのだな。スープにしてもらった。今日はつまらない事もあったが最後はタイ料理のおかげでご機嫌。
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by kienlen | 2007-06-13 23:01 | タイの事と料理 | Comments(0)

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