中国の福建省に行って来た。ツアーだったので何も考えずに参加しただけ。きっかけも友人に誘われたからであって、それまで福建土楼も知らなかった。世界遺産だそうだが。
展望台からこうして見れるようになっている。宿泊は厦門という町で、そこから160キロくらい。標高は800mとのことなのでそれなりに高いが、中国の南はタイ並に暑かった。
外壁を固めて敵から守りながら親族コミュニティーで暮らせるようになっているとのこと。食料を備蓄してしばらくは外に出なくても生き残れるようにしてある客家の集落。
周辺は山ごと竹林で、タケノコなんていくらでもありそうだし、暖かくてフルーツもできるし川もあるので魚もいるだろうし、竹で家具から食器から作れるのだから食料から何から自給できるのは分かる。
外から入れる入り口はこんな風に狭い。でも中に入ると広々。土壁と板の作りは懐かしい気分にさせてくれる。初めて行ったのに初めてという気がしない。土蔵が土壁だったし、中に竹が入っているのも同じだし、地元の物で作るのは少し前までは当然だったのだ。ただ、こちらはサトウキビが採れるので土に黒砂糖を入れて色を付けているというのがガイドの説明だった。だから甘いって。ほんとかな。サトウキビの葉っぱなら使えそうに思うけど。そうそう、つなぎはもち米というのは納得だった。
1階が台所だったそうだが、今は観光客目当てのショップになっている。庭というかこの共有スペースには必ず井戸がある。遠くまで水くみに行かなくていいというのは恵まれていると感じる。安全性も格段に高い。
お茶の産地なので色々なお茶を販売している。もちろん試飲も。中国の茶器がどうしてあんなに小さいのか疑問だったが、そして調べたこともなかったが、今回初めて分かった。お茶の味が変化するのを楽しむのだ、多分。これを実感しただけで嬉しくなってしまった。教えてもらうんじゃなくて自分で感じるって貴重なのである。時間はかかるが。
こちらは大きな土楼。4階建て。なんだか理想郷って感じ。
この段々畑にも感動。この細さは木の年輪並ではないでしょうか。
この世界遺産の場所に行くには専用のバスに乗り換える必要があるが、その観光センターの庭もこれだった。
周辺の環境といい山道ドライブといい土楼といい歴史といい、全体に充実していた。食事も田舎料理で私は非常に良かった。やはり自分は都市の文化よりも、生き延びるための工夫というレベルの文化に興味のあることを再確認。