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判決、ふたつの希望

この間、ちょっと切羽詰まっている状況の中だったが、もう今日見ないと終わってしまうと思ってちょっとムリして見に行った。レバノンの映画なんて多分見たことがないし、予告でぜひ見たいと思っていたもの。結果的にすごーく良くて、ムリしても行った価値があった。ほんの些細な日常の出来事を描きながらずっと深いところまで連れて行ってくれるという感じ。パレスチナ問題のレバノンの位置というのはまったく知らないが、中東の複雑さというのだけはひしひしと感じるし、日常生活と切り離せないものであることも感じる。日本にいると差し迫ったテーマではないのかもしれないが、今のようにどんどん定住する外国人が増え、それなのに移民という言葉は使わないという政策だと気づいたときにはこういうことも…ということはあり得なくはないはずだ。

予告の印象では裁判ものという感じで、実際に裁判の場面も多いが、裁判自体の複雑さというか、クライアントと弁護士の関係をこんな風に描くなんて、すごい面白かった。風刺もきかせつつ人情物でもあり、優しさもにじみ出ていて、うーん、良かった。役者も素晴らしくて、なんか映画と思えない、隣で起きていることという雰囲気だった。チラシに「観る者の心を深く揺すぶってやまない」とあるけど、大げさではないし宣伝のための文句という気はしない。揺すぶられた。それにしても映画館に徒歩距離の所に住んでいるのは便利だ。思い立ったら時間調べてすぐ見れる。今日も行こうかなと思っている。夜はどうせ何もできないのだから。そうそう、昨夜は驚異的にアルコールをとらなかった。ここんとこ切羽つまり状態で、それに昨日の仕事が重圧で疲労感があった。明日は東京に歌舞伎を見に行くのだが、またもや日帰り。優雅な日々ねといわれると、そうね、と答えている。優雅だったらバスで日帰りってことはないのではないだろうか。まあしかし優雅って何ってことになるけど。しかしこんなことをしているので一番やりたい仕事を物理的な理由だけで何度か断ってしまう羽目になっている。しょうがない、気にしない気にしない。

by kienlen | 2018-11-04 17:17 | 映画類 | Comments(0)

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