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『タイ現代文学覚書―「個人」と「政治」のはざまの作家たち』

この間読んだタイの小説が面白くて、もっと何かないだろうかと県立図書館にタイ語の本を見に行ったがめぼしいものは見つからず入荷間もない棚を見ていたらなんとこんな本を発見。即借り。で、ここにこの間の本も作家も登場していた。それによると、生きるための文学から創造的な文学へのパラダイム転換、文学における思想の社会主義から個人主義あるいは実存主義への変化、形式的にはリアリズム一辺倒から象徴と実験、意識の流れが導入され多様性が生まれることになる変化を象徴する作家がチャートなのだそうだ。先行研究が多いのでと、あまり多くは触れられていなかった。そしてそっか、タイトルは「裁き」。ここに出てきた本で読みたいと思ったのがあったので、もうすぐタイに行く夫に買ってきてくれるよう頼んだら簡単にオーケーだったが、多分時間がなかったとかで約束は反故にされることだろう、今から残念。まあ、さすがにここまで長い付き合いで信用したら自分がバカである。昨年行ったブックフェアに今年も行きたい、そこで見つける楽しみとして残しておこう。それともうひとつ。好きで何度も行ったブックカフェがこの本に出てきた。誰がやっていて出店の経緯がどうなのかというのが説明してあった。意外だった。これを知った上で行くとあのコーヒーとしょっぱいケーキの味も違って感じられるかもしれない。ちょうど興味の時期と一致して面白かった。たまたま図書館に行かなければこういう本の存在を知ることはなかったと思う。ご縁。
by kienlen | 2018-06-08 22:24 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたりタイに住んだり戻ったり旅したり


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