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『現代タイにおける仏教運動―タンマガーイ式瞑想とタイ社会の変容』

買ってから何年になるのか。もう一生読めないかもと思っていたのをやっと読むことができた。バンコクに住んでいる頃、仕事の関係で使う難解な日本語を教えて欲しいというタイ人が週末わが家に通っていて、その彼女がタンマガーイの信者だった。そのことがずっと頭にあり、メディアで話題になったりもするし、何より日本にも世界各地にも寺がいくつもあり、身近にも通っている人がいるので、こういう研究書があるのを知ってすぐに買ったのだった。何度か読もうとして本棚から取り出し、その都度挫折。趣味で読むには学術書はそれなりに時間がかかるので細切れの時間だと厳しい。5600円もする本、今の状況では買う勇気ないので買える時に買っておいて良かった。

タンマガーイ寺の僧侶、職員、信者にインタビューし瞑想イベントに参加し、という調査と文献から全体的に考察したもの。調査は90年代に行われたものだし、研究書だし、当然最新というわけにはいかないけど、基本を少し分かっていると起きていることの理解はしやすい。時代が変化していく中でこういう運動が生まれてくるのは必然というのが分かる。学生運動との関係も興味深かった。この本を読んでいる最中の昨日から、ちょうどご縁があって聖書を読んでいくことになった。これもずっと機会がなかったものなので楽しみ。聖書でなくて仏教書を読む会があったら参加していたかもしれないし、タイミングの問題なのだ。

by kienlen | 2016-08-25 16:01 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたりタイに住んだり戻ったり旅したり


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