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「団地」と「海よりもまだ深く」

この映画はどちらも試写会で観たもの。海よりも…はもうずいぶん前で、団地は昨夜。ふたつに関係はないけど、ただ、偶然どちらも団地が舞台なのだ。海…の試写会会場に友だちがいて、後日、ばったりその友だちに会ったら「あれ、ツボにはまっちゃった」と、わざわざこちらに近づいてきてベタ褒めしていた。ふうむ、私は正直苦手な映画だったので、そう言った。それはもう感性ですよね、みたいなところで手をうった。で、たいがいの人たちが良かったという感想だったので、再び、ふうむ。で、そのことを思いながらタイトルがそのまんま団地の映画を、期待もせずに観たのだった。

こちらは結構好みだった。団地が舞台であるのは重要だけど、ストーリーを追ってもあまり意味がないように思う。主役の藤原直美が、はあ、素晴らしい。岸部一徳も。この人たちでなかったら別物になるだろうな、役者ってまったくすごい。ものすごく現実的な内容なのに逆にとってもシュール。まあつまり現実ってこうなんだな、と感じられる。海…の方は、多分描き方のそのまんま感が苦手だったのだと思う。何をどう面白く感じて何をどう面白く感じられないかを考えるのが面白い。本だと感性だけで読めないけど、映画だと、受動的でも観れるというのがありがたい。



by kienlen | 2016-06-28 21:04 | 映画類 | Comments(0)

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