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暗め

自分の仕事の仕方について、とんでもないなと感じることがある。何といっても大問題は先を見通す力がないということだ。どこに向かっているのか分からない笹舟を運転しているようなもの。これはもはや運転とはいえない。でも、沈まないようにだけの運転もあるのか。進まないけど沈まない。これはこれで力のいることだ、自分にとってだけ。そしてもう力尽きて沈みそうだ。はあ、溜息。あるいはモグラがあっちこっちに掘り進めて、こっちもダメだ、と引き返してはまた的外れの場所を掘る。的外れかどうかも、目的地が分からない上は、それさえも分からないということになる。命に係わることであればこんなことはできないんだろうが、虚業はこういうことができて、そしてあくまで虚しさが付きまとう。というような言い訳を自分に今日も朝からしている。バカ者。やはり気合を入れられる場面がないままにくると、こういう人間ができてしまうんだろうか。

5時半に焼けたパンを6時半頃に取り出した。まだ熱かった。焼きたてを娘が美味しいと言って食べた。それから南木佳士の話しをした。面白かったのは、国語の先生が文学作品を読む時は、入試問題としてどうかという目で見るようだということ。そして南木佳士の本はトップの大学のレベルなんだそうだ。いいなあ、こういう職業病を隠さない先生というのは。それで私は娘を媒介にして質問している。「中島義道は」「好きだってよ」「佐藤優は」「入試問題にはちょっと違うんじゃないかって」てな具合だ。小川洋子も巧いんだそうだ、文学部的には。読んだことないから読んでみようかな、文学部的ではない者としても。で、今朝は思い付いて「丸山健二は」という質問を娘に託した。ますますモグラな気分である、朝から。
by kienlen | 2013-10-30 08:45 | その他雑感 | Comments(0)

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