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『復活-全日本バレーボールチームの挑戦』

はあ、あまりの面白さにあっさり読み切ってしまった。こんなに面白い本とは知らず、なんとなくアマゾンの中古本で注文。アマゾンの評価に「福澤選手のことがない」というのがあり、それじゃあな、と思って一旦止めていたのを気持ちを変えて注文したのだが、これは大正解だった。クセのない文章と、緻密な構成と適度な物語性で、ストレスなく読めるので、それなりのボリュームがあるのに、なんだかあっという間に読み終えてしまった。だからといって軽すぎるわけではなくて充実感があった。ちょっと古いので今の選手構成とちょっと違うのが残念だな、って、そんなことを言ってもしょうがないが。

全日本男子チームの選手をひとりひとり取り上げつつ、そこに試合運びや人間関係を織り込みつつ、バレーという競技の面白さ、作戦、心理戦、チーム内の人間関係とか諸々の要素を巧みに入れて、それでいて分かりやすい。それに写真もいいのだ。本の作り方もカッコいいし。読みながら、息子が中学と高校の部活でバレーをやっていたことを考えていた。バレーは見るのが楽しいので試合は何度も見に行った。「あの子上手だよね」と言うと「オレが一番と思っているタイプで困る」とか、人物評をするのが、なんだか気になっていたのだが、この本を読んでいて、バレーって、まずはチームメイトの性格把握が大事なんだということを知った。自分なんて、人間関係でもまれるという経験が相当大きく欠如しているもんなあ。高校に入る時に個人プレーの方がいいじゃないかと勧めたけど彼はチームスポーツが好きだと言っていた、なんか、今頃になって分かる感じ。失礼しました。というわけで大変に良い本だったと思う。
by kienlen | 2012-01-23 21:36 | 読み物類 | Comments(0)

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