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バッシング

クリーニングに出そうと思ってまとめてあった冬用ジャケットの1枚を着込んで『バッシング』という映画を観に行った。1週間後に閉館となる映画館の閉館記念上映ということで、知人がチケットを売っていたので応援気分で購入したもの。イラクの人質事件の後のバッシングにヒントを得たものと聞いていたが、それ自体に興味があったわけではない。2チャンネルもテレビも観ないのでバッシングの内容を直接知っているわけではないし、私には、直接自分に危害を加える人以外の人に向かって直接言動をとるということが理解できない。自分にとって不快な状況があったら、必要上受け入れるなり我慢するか(しない結果が今なのだが)、あるいはしないでそこから引くか、というだけであって、攻撃的にはなれないタチである。ただ、攻撃的な人にとっては、こういう態度そのものが卑怯であるとして断罪するのだということを身をもって知らされたことはあるが、それもそれで自由だ。

だから特に期待はしていなかったけど、最後まで飽きなかった。最近劇場で観た邦画は『県庁の星』と『空中庭園』。県庁は面白かったが、空中庭園は何ひとつも楽しめなかった。で、バッシングも結構内向きという点では空中庭園を思い浮かべていたが、不快感はなかった。タイ人と結婚すると言ったときに親から「それだけはやめてくれ」と言われたり「世間並みに」と言われても、見えないものへの想像力が人によってことごとく違うんだなあ、という寂しさ意外に感じられなかったことなどを思い出し、感情移入も可能だった。上映後の監督のトークには同時代性みたいなものも感じた。ビールを飲むシーンがあったり、監督トークも酔いどれ気味で帰路にビールとつまみを調達。飲んだ後に書いている。
Commented by マルチ豆。 at 2006-04-11 09:47 x
もしかしてコメント書くのは、私が初めてでしょうか。『バッシング』上映会でお会いしましたね。もっとメッセージ性の高い映画かと思ってましたが、
淡々としていて、むしろそれが良かったかなと、鑑賞後の感想です。それにしても、舞台になった町のいつもどんより曇った空、殺風景な建物。決して豊かではない地域では皆、鬱屈した何かのはけ口を求めているのでしょうか。
そうですか、『空中庭園』つまらなかったですか。おもいっきり直球で書くところがKさんらしいですね。私も『県庁の星』観ました。織田裕二は織田裕二かと、観る前に結構、身構えていましたが、今までで一番良い役でした。柴崎コウは柴崎コウだった。
Commented by kienlen at 2006-04-12 00:17
メッセージ性が高すぎなかったのが好感でした、バッシング。空中庭園についてはまた本文で感想を書きたいと思います。これって、どうも年代で感じ方に差があるような気がします。
by kienlen | 2006-04-08 21:21 | 映画類 | Comments(2)

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