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「母なる証明」「正義のゆくえ」2本続けて

そういえば昔は2本立て映画というのがあったのに、今はみんな入れ替え。タイに帰省の夫に代わって毎日店番となると映画どころじゃなくなるので、今日はもうじき終了になる「正義のゆくえ」を見ておこうと思っていた。ところが諸事情重なりお昼の部に間に合わなくなった。そこで時間的にいいタイミングだった「母なる証明」を見ておくことにした。どっちにしても必見と思っていたから。なんというか、素晴らしいの一言。アウンサンスーチーさんに似た主人公の女優さんもその他演技者も音楽も作り方も何もかも。韓国映画ってこんなにスゴイって今さら知ったことが情けないというか、知らないより良かったというか。とにかく隅々まで行き届いていて、ムダがなくて、説明のない部分に対してのフラストレーションみたいなのを感じなくて済むというのはスゴイことなんじゃないだろうか。鍼のツボというのが象徴的に扱われていたが、確かにツボに的中しっぱなしという感じだった。これは文化の違いを超えて受け入れられる映画のように思った。満足満足、もう「正義のゆくえ」は諦めよう、不法移民がテーマらしいから見ておこうというだけで、そんなに面白いとも思えないし~みたいに思いながら外に出たら、その映画館勤務の友人と鉢合わせ。

新年の挨拶を交わして「良かったよう」と感動を伝え、本日こっちを見るようになった経緯を伝え、正義のゆくえについては諦めようかな、未練はあるけど、みたいに話した。で、「見た?どう?」と彼女に尋ねてみたら「こっちも重いけど・・・ううん、やっぱり母なる証明の方がいいかな・・・」みたいな返事だった。重いのか、だったら見たいなと思って上映時間を確認すると15分待ち。これもご縁だ、見てしまえ、と思って入り直し。特に期待していなかったけど、出だしから自分の好みに合っているなという予感があった。で、結局のところとっても良かった。入管の摘発シーンから始まって、不法移民、出生地主義の国ゆえの家族間の身分の違いが生むギャップ、文化の多様性、取り締まる側の苦悩というか複雑さ、その他諸々の要素を抑制の効いたタッチで描いていた。2本続けてみると、比べるような内容でもないのに、いろいろ感じてしまった。つまりアメリカ映画で母なる証明のようなひたすら内面に迫るようなものが成り立つんだろうか、逆にいうと、そういうのに価値があるんだろうか、等々。当たりの2本だった。1本で帰らずに見て良かった。どっちにも愛と嘘があった。
Commented by sakamoto at 2010-01-07 22:26 x
今日観てきました!調べたら明日までだからってあせって。行った価値ありでした!そうそう今年もよろしくお願いします。年明けから極度な引きこもりでしたが今日は特別。映画の前にお店に寄ったけど中途半端な時間だったから(2時半ころかな)、開いてなかった。また寄ります。
Commented by kienlen at 2010-01-07 23:56
まあ、引きこもりのsakamotoさんが映画とはお珍しい。こちらこそよろしくお願いします。母なる証明じゃなくて正義のゆくえを見たってことですね。ランチはお客さん皆無だったので2時に閉めちゃいました。次の機会にお待ちしてます!
Commented by sakamoto at 2010-01-08 00:26 x
母なる証明です。とても2本見る気になれませんね。疲れちゃったし・・・。
by kienlen | 2010-01-04 22:33 | 映画類 | Comments(3)

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