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名付け難い感情の処理にとまどう

今日は「プール」を見に行くつもり。その前に昨日のひとり反省会を一件。某氏の代理で行った某講演会である。どうにもすっきりしなくて、途中で息苦しくなってトイレ休憩とってしまったもの。ちょうど閉所恐怖症の人が物理的に狭い空間で苦しくなるように、精神的にジワジワ追い詰められてる感に襲われるのだった。大きなテーマは「男女共同参画」。学習能力の低い私ではあるが、この分野、これだけ聞いたり読んだり実行したりしていたら、もういっぱしの専門家気分になっていて、おかげでこの旗印があるだけで「またつまんない話をどっかの補助金引っ張ってやってんのかなあ…いいなあ、好きなことしゃべっていくらもらってんのかなあ、聴衆はよく黙ってんなあ、まあ動員だしね、しかしいいのかなあこれで、ニッポンの今、未来、そして過去」と条件反射的に愛国者だか、その逆だか立場不明の崖っぷちに立たされる。でも同時に、イケナイ、思い込み排除、純な心で物事に向かい合わないと本質が見えてきませんよ、と一方からの囁きに耳を傾ける。結局どっちつかずに最後列の席に着くのだった。昨日は満員でそこしか空いてなかったんだけど。そして満員には理由がある。参加者名簿が用意された閉鎖型の講演会だったからだ。

具体的なテーマとしてはお父さんも子育てに参加すべき、というお話である。これはごく当然のことで、いまさら声を大にして言う人が各地で講演にひっぱりだこっていうニッポンの現実にはびっくりする次第だが、だからといって押し付けがましく言われても、というのが追い詰められ感の一端。啓発のお隣さんは脅迫。多分、講演者は場に合った話をされて、私が全く場違いだったというだけのことかもしれない。何しろ私なんか縁のあったことのない、ある意味あこがれの集まりである。しかしそれにしても、この分野でよく使われる「××なのは先進国で日本だけ」を連発されても、ホント?って感じ。業界内はお知り合いのせいか似たような言い方が跋扈。大雑把な話にデータを用いられても猜疑心募る。体育会系というより子どもの運動会系って感じだったな。パパママ一緒に仲良く助け合いもたれ合い笑顔で子育て、そしてお互いにお互いのがんばりを評価し合いましょう、できれば表彰状なんかあげたら努力が認められた喜びでますますがんばる。母性は「石があったらよけるもの」で父性は「石があったらぶつかって体験させるもので、文化、言葉、社会のルール」だそうだ。それはそれでいいけど、どうもこの母性と父性がそれぞれ女と男に備わっているという話し方だった。私(ママ)石、どけません。ウチのパパ、日本の社会のルールも言葉も文化も分かってません。あ、だからこうなってしまったって処理されたら、一昔前に逆戻りじゃないか。パパの子育て持ち出すことでここまでの努力と蓄積がゼロにならないように願います。と言うと男の子育て参加のジャマをする女ってカテゴリーに入れられそう。あーあ、なんだろう、ひがみかな。こういうネガティブな感情を持ちたいわけじゃないけど、表現方法のあまりの荒っぽさに愕然だったな。世の中変わっているんだし、忘れよ。
Commented by tate at 2009-09-15 10:11 x
おひさしぶりです。
あるテーマに関してお約束のような大雑把なくくりってありますよね。発達障害児の親の集まりでは必ず「愛情不足では?」って専門家に言われたと涙ながらに話すお母さんがいます。
私は常々「愛情不足では?」って言う専門家はすでにそれを口にした段階で専門家失格!・・・と言っています。百害あって一利なし、言う側の自己満足、親へのいじめだ!
専門家って一体・・・・。
Commented by kienlen at 2009-09-16 09:09
tateさん、お久しぶりです。そういうのがいかに親を苦しめているかってことが問題になって、そこはかなり改善された、と理解していたんですが、とんでもないな、と講演聴いていて思いましたが、やっぱり…。言う側の自己満足って考えると、なるほど納得だ。自己満足したいのに勇気のない人が自己満足な話にあこがれるって構図かなあ。なんか見えてきた感じがする。ウチなんか教科書通りの「問題家庭」なんで心の準備をしておかねば。
by kienlen | 2009-09-15 09:45 | 社会的話題 | Comments(2)

信州で読んだり書いたりタイに住んだり戻ったり旅したり


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