日常に戻ると思ったら

娘が来て、続いて仕事関係の研修があり、ずっとホテル住まい且つ非日常だった。もうじき日常に戻ると思ったら突然一週間の休みができてしまった。一週間などあっという間に過ぎてしまうといえば言えるが、どこかに旅しようと思えばできる期間でもあるなと思ってスケジュール帳を見たら、ちょうどこの間にベトナムに行っている夫がちょっとバンコクに寄るし、日本在住のタイ人の友人も帰省の途中でバンコクに寄るので会おうということになっているしで、結局そのまま過ぎてしまいそうだ。それにしても、しばらく人と一緒にいたので突然寂しくなってしまったのが響く。結経自分はひとりは好きだがひとりでいたくないというひじょうにやっかいなたちであることを、分かってはいたけどますます確認している日々なわけだ。ひとりが平気という人は周りに多い。羨ましいことだ。
# by kienlen | 2017-10-22 20:56 | その他雑感 | Comments(0)

暁の寺

バンコク観光の目玉のひとつに寺院巡りは欠かせないと思うが、中でも私は暁の寺が好きだった。三島由紀夫の小説になっているというだけじゃなく、デザインも立地も大変によろしい。他の寺に行きたくなることは実はあまりないのに、ここだけはバンコクに来るたびに行きたくなるのだが、もう何年か知らないがずっとずっと改装工事中だった。このままずっと工事が続くのかと思うくらいの長期間だった。見ることはできるが、足場が組んであり夜のライトアップだって足場付きではかなり興ざめ。それがつい最近工事が終了してちょっとした話題にはなっていた。で、娘が来た時、ディーゼル列車で行ける海辺の町で海鮮料理を食べ、帰りはトラックに乗って途中まで戻り、すっかり暑くなってしまって涼しいタクシーに乗り換え、この寺に行ってみることにした。そうそう、娘は最初から暁の寺に行きたがっていたのだった。
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これまでいつもボートで行っていたので、タクシーで乗り付ける正面玄関(なのか)から入るのは初めてかもしれない。どこで入場料を払うのか分からずそのまま入ったら、係員が娘の半ズボン姿にダメ出しをした。タイの寺で膝より短いのはダメであることを、私も長く行っていないので忘れていた。前回も王宮でなんと夫のズボンがくるぶしより少し短いだけで入れなかったのに。でも、これをタイ人に話したら、そこまで厳しいかなとびっくりされた。暁の寺は入り口でスカートをレンタルできるようになっているのでそれで入ることもできたが、何だか面倒になり、外観見ればいいやで入るのは止めてしまった。これまでに比べて真っ白になっていた。噂ではあんまり良くないみたいな声が聞えてきたが上品でとてもきれいに感じた。来月はまた知り合いが来るのでここは案内することになるだろう。


# by kienlen | 2017-10-21 20:01 | | Comments(0)

ご縁

この間、私にとって大事な人が亡くなった。場を共有していたらショックはもっともっと大きかったはずであることは分かる。昨夜はその彼が夢に出て来て、何だ、死んだのは冗談だったんだと安心している自分がいた。この安心感が心の中に居着いている感じがするのがすごく不思議な朝だ。今、帰国までの折り返し地点にいて短い研修中。自分でとったわけではないホテルの部屋がやたらに広くて、でもケミカルな臭いがして、電気のスイッチの位置からコンセントの位置から何からもう何も考えていないと思われる不快感でよく眠れず、翌日は珍しく鼻水も出るし、喉も痛いしで、風邪だろうと思ったが、そうだこれはケミカル臭のせいにできると思い、昨夜戻ってフロントに申し出て部屋を変えてもらうことにした。「改装直後でしょ」とあてずっぽうで言ってみたら、その通りで「分かる」と理解を示された。恐ろしい部屋である。

しかもせっかく巨大な部屋で大きなテレビがあるのだから、ここでゆっくりしない手はないと思ってスーパーで買ってきた出来合いの食事がものすごく不味くて食べられなくて捨てるハメになり、ビールを買ってきたのに栓抜きがなく、フロントに電話したくても電話がなく、しょうがないから降りて行って「栓抜き貸して」と言うと「ない」と言われ、でも「僕が抜いてやるから持って来い」というので持参したらどういう方法か知らないがさっと抜いてくれた。芸達者なタイの方々である。それにしても場といいモノといい人といい、歳を取るに従ってご縁で回っていると感じる機会が増えているように思う。今の日々もまさにそうだ。カズオ・イシグロを読み終えてふと普段会うというわけでもない本好きの友人を思い出して「読むなら貸すよ」と連絡したら「ちょっと前に○さんがイシグロ好きだって話してたばかり、読みたい」と喜び、この○さんというのは私は面識がないが遠回しに関係がある人で、しかも偶然会えて本の話題をきっかけに話すことができた。夫より、ベトナムに行った後に一泊だけバンコクに寄るとの連絡あり。会えるかどうかは時間的にものすごく微妙だ。これもご縁に任せるってことで。

# by kienlen | 2017-10-20 09:07 | その他雑感 | Comments(2)

海鮮のせご飯

チャンタブリーはご飯がとっても美味しい、と思う。到着した日、ちょうど昼時だったので店を探すまでもなくホテルの近くに普通の食堂があって地元の人らしきお客さんで随分賑わっていたので入ってみることにした。メニューも普通の感じではあるが娘が頼んだパッタイにびっくり。大きなエビがごろごろ入っている。美味しそうだった。バナナの花が彼女は初めてで珍しがっていた。
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私が頼んだ海鮮ラーメンも大きなシャコ、麺より多そうなカニ、エビやら練り物など入っていてすごい豪華で美味しかった。
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120バーツなので普通の食堂のメニューの中では特別高いとはいえ日本円にすると400円もしない。日本円にしてどうかというのがあるのでタイの値段で比較すると、パブでビール大瓶1本飲む値段くらいか。どっちに価値をおくかは人それぞれってことで。
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気に入ったので翌日の朝食も同じ店に行った。あれあるかこれあるかと聞いたら「注文で作る店じゃないのでできない」とのことで、勧められたのがこの海鮮のせご飯。説明聞いていて美味しそうだと思って注文してみた。やっぱり巨大なシャコがのっていて、グロテスクではあるが美味しそうだった。値段同じ。函館の朝市の食堂でも海鮮の朝食食べたけど、比較すると断然こちらになってしまう。新鮮できれいで値段がこれじゃあかなうわけないな。ローカル食堂でメニューはタイ語だけなので、そして通じる言語もタイ語のみと思われるので、読めないと不便と思われる。労なくして得しているのは娘。
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# by kienlen | 2017-10-18 09:10 | | Comments(2)

『わたしを離さないで』

カズオ・イシグロのノーベル文学賞の知らせは、まず友人から入り、続いて娘からもあった。『日の名残り』の感動がよみがえった。で、この著者の本を何か読みたくなり、Amazonチェックしたらこれが良さげで、電子書籍にもなっているので買おうかとクリック寸前に娘から、旅先の書店にあったから買う、私も読みたいから、という連絡が入り持参するよう頼んだ。そして娘がまずタイ旅行中に読み終え、私に渡すということになり、がんばって読んでいた。そして次に私が読んだ。これも多分忘れられない小説になる。映画化もドラマ化もされていることを初めて知ったが、活字で読むのはまた全然違う味わいがあると感じる。

最初はとっつきやすくて、次に少し疲れてきて、それからああ素晴らしいとなって、あとはもう一気に最後までいくという感じだった。昨日はそれで、ベッドに寝転がってずっと読んでいた。種と仕掛けがいっぱいの内容なので、主人公が誰と明かしたら色々ばれてしまうが、かといって謎を解くというものでもないので隠しておかないといけない、というのでもなさそう。介護人とか提供者という言葉は最初のページから出てきて、あれかと想像させるものはあるのだが、かといってまだ物語とこちら側との間にはベールがあるみたいな雰囲気。そのまま微細な描写が続いて、ここは小説ならではの楽しみ。この感じ、そうそう分かる、という。映像だったら目線とかちょっとした仕草から読み取る部分なのだろうけど。過去と現在を行き来しながら、でも筋が分かりにくということはなくて、生と死とか愛とか、つまりまあ普遍的な世界に労なく連れて行ってもらえる。孤独と感動で泣いてしまう大人の小説。いやはや良かった。娘がこの人の別のも買うといっているので歓迎。

# by kienlen | 2017-10-17 09:21 | 読み物類 | Comments(0)

名刺入れをもらう

娘を空港に送り、6日間の旅おしまいで久々にアパートに戻った。誕生日祝いにと名刺入れを娘がくれた。大好きな紫色の革製。家族から誕生日祝いをもらうなんて初めてのことで、びっくりしたなんてもんじゃない。それにしても名刺入れをくれるということは、ちゃんと働きなさいということかと言ったらそうだとのことだった。確かに、それが自分に今一番必要なことかもしれない。ちゃんと働いていないのでこんな状態に陥っているのだ。しかし、どのようにちゃんと働けばいいのかも分からないのが問題ではあるが、変化の兆しがないこともない。ただしどういう方向かは分からない。

今日は娘にとってバンコク最後の日。自分の勘違いでかなり不便な場所にとってしまったホテルでチェックアウト時刻ギリギリまでゆっくりして、タクシーでアパートに来て荷物を置き、それからチャオプラヤ川のほとりの、今流行の古い建物を建築家がリノベーションした最先端のシェアオフィス兼ブックカフェ兼ショップみたいな所でゆっくりして、いつもの食事10回分くらいの金額のドリンクとケーキを食べ、ケーキのしょっぱいのにびっくりして、しかし東野圭吾の小説のタイ語版まで買ってしまい、それからチャオプラヤー川に出てボートで北上してからアパートに荷物を取りに戻り、近くのお気に入りのイサーン料理の店で食事し、暁の寺のライトアップを見るためまたボートに乗り、国王ご葬儀が近づいているせいか暗くなっているのを知り、それも風情があっていいなと感じてから娘を空港まで送った。空港からアパートまではとっても遠く帰宅は遅い時間になった。

# by kienlen | 2017-10-16 01:31 | 家族と子供の話題 | Comments(0)

変わったこと

昔、タイでは小さな食堂に入っても従業員がたくさんいて、だからたまに日本に帰って高齢者がひとりでやっていたり、自動販売機でチケットを買ってセルフだったりの店に入ると日本を感じたものだった。この点、タイもすでにそうなっているのを今回知った。大きな店に行っても従業員はごく少なく、やり手の女性がテキパキと注文を取り、おすすめがあるとテキパキと勧める。水を入れるためにずっと傍で待ってチップをもらうような人員も見なくなった。それどころか注文は自分で記入するところも結構ある。昨夜、友だちと入った店もそうだった。友だちの中にはタイ人もいたので書いてもらおうと思ったら、彼も面倒がって従業員を呼んで「書いてよ」と言ったら、同行者の中のひとりが「タイ人じゃないから、書けないのよ、だから書かせるのよ」と、彼をいさめた。

その通りだった。言われた従業員はタイ人に助けを求め、その人がテーブルにやってきて注文を取った。従業員はたいていミャンマー人なのだ。見かけでは全く分からない。ホテルも同じで、中級ホテルだってポーターがいて荷物を運んでくれるのでチップの心配したりドアボーイにもチップの心配したりって感じだったのが、そんな人は今回見かけなかった。もう高級ホテルだけのサービスになってしまったようだ。まあ、日本人ごく庶民としては楽でいいのだが。昨夜、ホテルに戻って友だちと一杯やろうとしたら、ホテルのレストランにさえ従業員がいなくて、フロントに頼みに行った。人が全然いないロンドンのホテルみたいだった。フルーツで有名なチャンタブリーも、労働者はカンボジア、ラオス、ミャンマー、それにアフリカ人が多いと雇った運転手が言っていた。タイ人女性と結婚して住むアフリカ人も多いそうだが、バンコクの英語の先生もアフリカ人はとっても多い。外国人労働者がいなくなったらタイは人材不足と多くが知っている。そういうことを、なかなか認めたがらない国もあるみたいだけど。

# by kienlen | 2017-10-15 09:24 | | Comments(0)

タイで教会の鐘の音

チャンタブリーは3回目なのに何も見た記憶がなく、今回来るに当ってネットでちょっと見たところ、教会があるとのことだった。たまたまホテルから徒歩圏内だったので初日の昨日、行ってみることにした。町中を流れるメインの川に架かる橋はどれも白で統一されていて、そのひとつを渡って対岸に行くと見えて来る、というわけではなくて、渡る前から黒っぽい姿は見える。で、来てみてびっくり。すごい大きさで、これはまるでヨーロッパの教会のようだった。壁が濃いグレーで、いやはや立派。写真を取った側は後ろで入り口じゃないと書いてあったのでぐるっと回って入り口を探した時の、大きいことといったら見た目以上だった。
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入り口にタイ人がいて、まあ、タイなので当たり前だけど、まあ、ちょっと変な感じ。で、入れ入れというので入る。靴を脱ぐように指示されるのはお寺と同じ。で、さらに娘が半ズボンをはいていたら、備え付けのスカートをはくように指示もされた。これもタイのお寺と同じ。写真撮っていいと言われたのは、タイの権威のあるお寺とは違う。中も立派だった。宝石の町だけあって、宝石とゴールドでできたマリア像があった。あまりのまぶしさに光って写真が撮れなかった。白く飛んでしまうのだ。これは見る価値あり。そして今、おしゃれなホステルのパブリックスペースで本を読んでいたら教会の鐘の音がきこえてきた。本当にヨーロッパにいるようだ。このホステルもヨーロッパ調だし。このスペースはエアコンがなくて天井扇のみで、大きなドアを開け放してあるので雨の音も鐘の音も聞えるのだ。


# by kienlen | 2017-10-13 22:32 | | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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