海は燃えている

どうしてもやらなければならない仕事を何とか終えたので、父とランチができて、その後、現場に行く仕事の最後をやり、なんと思いがけずワインをもらい、割らないように持って自転車で図書館に本を返却しに行き、やるべきことはまだあるので急いで戻ろうとして、しかし映画館の前を通りがかり何となく見たらこの映画が1時間後。これもご縁だ、やるべきことを忘れて入ってしまう。ロビーで書類記入とか読書とかで1時間はあっという間だった。そしてまたもたった1人の映画鑑賞。

難民がテーマというだけしか知らなかった。フィクションかと思っていたら、イタリア南部の島が舞台のドキュメンタリーだった。ここにものすごい大勢の難民がやって来る、という説明が入るのは出だしだけで、後はもうひたすら淡々とした映像。島が舞台というだけでふたつの無関係な話が進行する。ひとつは島の猟師の家族でひとつが難民の状況。島の住民の暮らしは一応のどか。難民の状況はものすごい過酷。ドキュメンタリーでこんなに遺体が出てきたのを見たのは、例の東北の「遺体」以来だ。生と死が紙一重であることを言葉にしないで教えてくれるものだった。家に帰ってテレビをつけたらシリアの状況だった。映画にはシリアからの難民もいた。いただいたワインはイタリアのだった。

# by kienlen | 2017-03-19 22:39 | 映画類 | Comments(0)
午後に上田だった。その途中に、研修前に会っておくべき友だちがいるので、モーニングを一緒にどうですかと打診したら8時という時間指定がきたので7時半に家を出た。昨夜はあまりよく眠れず、午後の仕事を思うともっと眠っていたい気持ちは強かったが、えいっと出かけた。そしてこういうモーニングセットを一緒に食べた。
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深い意味は特になし。これ食べて続けてランチをファミレスで取る。時間があるのでゆっくりするにはファミレスしかないと思って行ったのに、混んでいてじきに出たのだから、別の店に行けば良かったと後悔。最近は美味しいものばかり食べていたが、今日は違いました。最近その1はワイナリーのレストラン。美味しかった。ワインも。
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最近その2は、沖縄料理店でもずくそば。美味しかった。オリオンビールも。
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# by kienlen | 2017-03-17 21:44 | | Comments(0)

『日の名残り』

カズオ・イシグロの本、初めて読んだ。丸谷才一が絶賛していて俄然読みたくなって購入。朗読者を読んだ時、今まで読んだ中で一番感動したと思っていたが、それを塗り替えた感がある。いやあ、素晴らしかった。言葉になりません。主人公は貴族の執事という設定。文体は執事の話し言葉風なのでとってもお上品で、しかもいやらしい感じはなくて自然で、お館の執事ってこうなんだ、と、縁もゆかりもないのに分かったような気になってしまう。執事のプロ意識とは何でプロの仕事とはどうで、ということが言葉の端端に表れ、これがまた英国とは英国人気質とは、みたいなところも表していて、いろいろ充分堪能できる仕掛けとなっている。

しかも、構成はこの執事が休暇中にひとりで旅をするというものなので、イギリスの田舎の風景とか田舎の人とかも登場して、これがもうイギリスに行きたい気分にさせられてしまってたまらない。つまり旅をしながら高貴なお方に仕えてきた過去を回想するわけなのだが、回想している年は1956年で、回想されているのは1920年代から30年代、かな。つまり第二次大戦が迫っている時期まで。ドイツがイギリスにアプローチしていた様子なんかが秘密会議とかの様子で分かるようにもなっている。執事の視点なのでものすごく抑制が効いていて、というか、それが品格というものであるというのは結構くどく語られているのだけど、隅々まで巧妙な仕掛けがいっぱいで小説の楽しみ満喫。原文はどんななんだろうか、この前ロンドンに行く前に翻訳を読んでいたら原書を探したに違いない。残念だ。執事の現在の主人はアメリカ人になっているのだが、コーク家の方々もイギリスの建物を買いあさっていたので、それと重なりなるほど。ああ、素晴らしかった。深く感動。

# by kienlen | 2017-03-16 14:59 | 読み物類 | Comments(2)

『コーク一族』

結構な大著で時間がかかり、やっと読み終えた。コーク家というアメリカの大富豪について各々の人物像からドロドロの家族関係から企業経営から政治との関係から諸々を詳細に記したもので、書いているのは米国人ジャーナリスト。小説を読んでノンフィクションに移ると文章の平坦さに物足りなさを感じてしまうが、しばらくすると慣れた。とにかく私はコーク家など聞いたことがなく何も全く知らなかったが、これは相当に面白い内容だった。一日読んでいられるような時間があったら読みふけったに違いないと思う。主人公というか中心となる人物はコーク家の男ばかりの4兄弟である長男、次男、それから双子という構成。ただし石油で創業したのは4兄弟の父なのでそこから物語は始まっている。父がどのように息子たちを育てたかだ。アメリカ映画を見ていていつも父と息子の関係の重さを感じるが、ここでもそのイメージはそのままだった。妻は強い夫に従い、息子は強い父に従うというのが、日本のように形式じゃなくそのまんまなのがきっとアメリカ白人プロテスタントの家庭の掟なのでしょうか。

それでこのコーク兄弟のキャラクターというのが見事に描き分けられるものらしく、長男は事業には関心を持たずに母に似て芸術分野へ。次男が期待の星で跡継ぎとなる。頭も容姿も良くて事業の才能がありものすごい勢いで企業を大きくする。非上場企業で全米2番目とのこと。多分この2人だけだったら問題は起きなかったのだろうけど、物語としては面白いのは双子で、1人はイケメンで明るい人気者でデキル次男の家来みたいな感じ。でももう1人が悉く上2人に批判的というより喧嘩をふっかけてばかり。この喧嘩というのがハンパではなく、つまり裁判闘争をひっきりなしに行うのである。どっちも大金持ちなので金に糸目は付けず徹底的に執拗に。誰と誰がどうして組んでどうなる、みたいなダイナミズムも面白かったが、一番興味深かったのは社長である次男が徹底したリバタリアンであること。父が徹底的に反共になった過程も詳述されていてなるほどと思ったが、徹底したリバタリアンとなると共和党が大企業有利の政策を取るのも当然意に反するわけで、この内部というか民主党はあり得ないという点では一致する人々の中での分裂ぶりが面白い。おかげで、憎い、あり得ないオバマを落とせなかったわけで、その闘争もすごい。コーク側の視点に徹底してはいるがオバマ側の様子も想像できる書きっぷり。トランプが彼女連れで2行ばかり登場していた。大著で盛りだくさんで書ききれないが、なんか、アメリカという国の一部を大変よく理解できた気になってしまう本だった。面白かったあああ。それにしても本の時間がないこの頃。

# by kienlen | 2017-03-15 18:01 | 読み物類 | Comments(0)

東京といえば本

昨日は東京に用事があった。他の町ならワクワクするあの感じがまるでなく義務で行くのが東京であり昨日もそれだった。せめて時間があれば美術館にでも行きたいがないし。さらに新幹線が高いのでバス。夜までかかる用事だったので戻りは新幹線にしようと思ってバスを予約しないで行ったが、やはり高いのと、それに新宿から直行のバスの便利さもあって1時到着の便に乗った。乗り換えなしというのはとっても便利。ただ、この時間になると駅を西から東に通過できないらしくてドアが閉まっていて東の自転車置き場に行けず、地下を通るのは嫌だしで、しばしウロウロした挙句にタクシーになったから、じゃあ新幹線にすれば良かったともまあ別に思わなかったけど、とにかく色々やっていて遅いというか早いというかの時間に寝たのだった。
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仕事以外は気が進まない東京ではあるが、それでも行くのは娘との用事を済ませられるからというのもある。こちらから持っていくものを渡し彼女から本を受け取る。本屋を巡るのもいつもと同じ。新刊と古本屋の両方をまわり10冊近く購入。だいぶ抑えたのだがまた増えてしまう、ああ。往復のバスでカズオ・イシグロを大感動しながら読んだけどまだ半分くらいだ。ランチは神保町で娘と。揚げたフグの丼と彼女が即決。フグ食べたことないと言いながら。つられて私も。


# by kienlen | 2017-03-14 09:33 | 読み物類 | Comments(0)

盛りだくさんな日

友だちから遠出に誘われたが4時から用事があったので遠出はできないと言ったら松本のブックカフェに行きたいというので、順番からいって自分が車を出して行った。国道沿いの昔からある店でランチ。何年ぶりだろうか。
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素敵なお庭を見ながら素朴なピザを食べる。それより景色が素晴らしかった。写真では分からないが。
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お目当てのブックカフェは、自分にとっては何度目かで友人には初めて。結局どこに行っても本屋に行ってしまうというタイプの者たちなのでここで時間いっぱいいて、しかし明日も東京仕入れなので2冊だけ購入。戻ってちょっとした勉強会へ。何となく申し込んであったものだが、これが意外に面白かった。沖縄料理店が会場でそのまま沖縄そばとオリオンビールのドラフトを飲みお話を聞いてきた。面白かった。本と歴史の話とで楽しい日でした。



# by kienlen | 2017-03-12 21:01 | | Comments(0)
昨日、昼間出かけて家に戻り、いつも行く映画館の回数券が残っていたのを思い出して確かめると4月で期限切れ。使い切るためにまずこの映画を見に行った。7,8人も観客がいてびっくりし期待も膨らむ。ミュージアムのお宝が次々映し出され、行くよりも臨場感あふれる映像、みたいなのを何も知らずに想像していたら違った。ウイーンの美術史美術館の改築と再オープンまでを描いたドキュメンタリーだが、裏方の仕事と予算削減や宣伝などの事情を伝えるもので、思っていたよりとっても地味な作りだった。美術品の修正の様子は、コツコツした職人仕事にあこがれる者としては興味深かった。ヨーロッパの美術館をいくつも見てきたので身近に感じた。最初に出てきたのは大英博物館の人だったし。保存できるのはヨーロッパの気候のおかげもあるのだろうな、熱帯であれはムリでしょう、と思いながら見た。映画を見てから夫の店に寄って飲み食いしてそろそろ帰ろうかと思ったところに、仕事の関係の知り合いが入って来てびっくり。しばらく留まっておしゃべり。帰りは雪降りの中だったので今朝もしかして積もっているかと思ったらそこまでにはなっていなかった。
# by kienlen | 2017-03-11 21:27 | 映画類 | Comments(0)

終わっていくこと

2日もあけてしまった。ランチの誘いがあると片っ端から受けているので毎日友だちと食べているが昨日だけは違った。午前中のボランティアみたいな仕事がたった2時間なのにすごいストレスで、誰かに吐き出さないとどうしようもないくらいな悪寒だったが、かといってそんな話しができそうな人がいるわけでもなく、いても迷惑かけることになるだろうし、だったら知り合いの喫茶店で本の話でもしながら食事するか夫の店に行くか迷って後者を選択。するとカウンターに昼間から飲みに来る人がいて、そっか飲むのがいいなこんな時は、と思って一緒にビールを飲んだ。映画にでも行くかと思っていたのは、酔っぱらったため止めていったん家に戻り、やることやらねばと思ったが、ネットで出回っていた某アキ〇夫人の動画をちょっと見てしまったら、せっかく酒で気分転換したのが元の木阿弥以下でとんでもなく気分が悪くなった。読みかけの本を読んでも気分が悪くて頭に入らない。嫌なものは見るもんじゃないな、どんどん不信感が募るばかり。結局何もできずじまい。そして今日はその午前のストレス最終日で何とかさっぱり。疑問だらけの何か月かだったし今も疑問が残っているけど忘れることにする。午後の仕事は最後にしたいわけでもなかったが、こちらも最後になった。色々終わっていく3月です。
# by kienlen | 2017-03-10 18:22 | その他雑感 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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