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普段通りの大晦日

普通に起きて普通に仕事にとりかかった。いつもと違うのは、娘と息子がいるくらい。深夜にどこからともなく戻って来て、昼間はずっと寝ていると思われた息子が午前のうちに起きたので「昼は鍋ですが」と言うと「魚食べたい」というから近所のスーパーでタラを買った。昨日、息子がいるのを見越して肉とキノコは大量に買ってあり、白菜とネギはあるし、豆腐もたくさんあるし、鍋に魚は好まなかったはずだと思っていたのに豹変というか脈絡なしというか。3人で食事をしたのはものすごく久しぶりな気がするけど、いつ以来だろうか。午後も普通にポツポツと仕事していつもと変わりなく過ごす。環境的には天気もいいし、静か。高齢社会の静かさというのを感じる。それに家の気密性も超高まっているのだろうからそれもあるな。

掃除をしていないので気分は晴れないが、3月の末からいなくなることを考えると、その前にどっちみちすべて片付けなければならないのだから今やることもないと思い直した。来年の予定が決まっているということはこういう安定感があるのかと何だか夢のようだ。毎年、というんじゃない毎月、いやそれ以上に毎週という次元で何があるか分からず、何もないかもしれず、それをストレスに感じたら実は大変なものなんだろうと、予定があるという状態になってみてこそ感じる。サラリーマンだったらこんな感じなんだろうか。しかも給料とかボーナスとかあるわけわけだ。正社員だったら休みもたくさんあるわけだ。だからどうと思ったところで当たり前だけど今さらしょうもないが、世界が大きく違うということだけは確か。結果的にここまでやってこれたがこの先はどうなんだろう。不安材料はあるけど先取りしない主義ってことで。娘が夫に向かって「来年はひとりだねえ」と言うから「私もそうですけど」と言ってみた。

by kienlen | 2016-12-31 17:25 | その他雑感 | Comments(0)

3人食事会

娘が昼近くに到着。それまでにここまでは最低限というところまでいきたかったが間に合わず、内心はイライラ気味で迎えに行き、このまま食事に行くことになって仕事から気分が離れるのは避けたい、しかしせっかく彼女が来た時くらいはお付き合いもしたいということで、どうしようかと思いながら状況を客観的に話すと、パパの店に行くというので、それはグッドなアイデアであると思い送って自分だけ戻り、食事抜きで最低限のところまでいくのだと心に誓い、ギリギリその通りになり、午後はキノコと肉を買いに行った。明日のランチを鍋にするため。大晦日だから家でごちそう、というのは夫が店を始める前は、彼が作ったのであったな、そういえば。

父の希望もあり、こちらの都合もあり、今夜くらいしか一緒は難しそうで夕食を共にする約束で店を予約しておいた。息子も何とか間に合うということだったが、案の定寝坊して遅れ、台無しに。予想していたとはいえ、毎度毎度翻弄されてばかり。車で行かないとならない場所だったので結局息子抜きの3人での食事会となった。写真禁止の店だった。どうしてなんだろうか。私はモツ煮定職で娘と父がウナギ定食。カキフライを単品で、車なのでアルコールなしという、何やら生真面目なセレクションだった。父は毎日大掃除をしていて疲れたと言っていた。すっきりしていいだろうな、羨ましい。それにしても情けない自分の情けない年末だ。



by kienlen | 2016-12-30 21:38 | 家族と子供の話題 | Comments(0)

『「文学」の精神分析』

斎藤環著。図書館で借りたもの。これのちょっと前に小谷野敦の『もてない男』もざっと読んだ。今の気分はこういう評論というかエッセイになっている。仕事の合間にちまちまと読めるからだ。それでAmazonの評価はどうかなと思って見てみたら投稿はなしだったが、本の紹介で若い読者に読んで欲しいみたいに書いてあって、ちょっとびっくりした。今の若い読者はこういう文体を好むんだろうか。と書いてから、そうか自分だって若い時は分かるとか分からないじゃなくて難解な文体にあこがれたことを思い出した。小谷野本は逆に、友達はジェットコースターと言っていたが、つまりザザザという文体なのでこちらとの違いは大きかった。もっとも両者の間は全然関係ないのだけど。

この方の本は前に何か読もうと思って挫折していたように思うので今回もムリかなという感じを持ちつつ読み始めた。でも面白かった。そもそもこれを借りてみたのは、最初に宮澤賢治論があったからだ。とはいってもただ友達とちょっと話題にしていたというだけのことではあるが。それから小島信夫、三島由紀夫、石原慎太郎、中上健次、村上龍、京極夏彦、中井久夫…とくる。ここまでは、まんざら知らない人達でないので興味深く読んだ。作品は読んだのは少なくて読んでないのがほとんど。読みたくなったのは石原慎太郎。後ろの方は知らない作家が続き、多和田葉子は買ったきり挫折中だしで、読み飛ばし気味。次は何にしよう。この本と一緒に図書館から借りてきた『女の一生』に取りかかるわけには、絶対いかない、決意。この状況を脱したら読みたい放題。それを待つ。

by kienlen | 2016-12-29 22:22 | 読み物類 | Comments(2)

忘年ランチ

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友達に、何の意思も感じられないつまらん写真を載せるなと言われて以来ますますつまらん写真を載せている気がする。という本日のランチの前菜部分。友人がごちそうしてくれるというのでありがたくお受けすることにして出かけた。時間があったら徒歩で行きたいところだが、とっても時間なく不満足ながら車にて。全く体を動かすことなく食べてばかりいるこの何日間か。含む本日。そのごちそうする当人は遅れてきたのでもうひとりの友人と話しながら先に食べる。蕎麦というのは、それだけでは何か物足りないがこういう美味しい前菜があると嬉しい。十割のこだわり手打ち蕎麦とデザートがついて1200円なので悪くない。明日は子どもらが来るというのに家の中も外もめちゃくちゃで気持ち的にもダメ。息子に「私は苦しんでいるのでよろしく」とメールしかけてから、別に今始まったことじゃないなと思って「ずっとそうでしたね」を追加。こんなんじゃあ、寄り付くわけないよな、と自覚。でもだからって、どうしたらよかったのかという解決策は今振り返ってもない。あったところでどうしようもない。今から思い直して人が変わったらもっと気持ち悪いだろうし。


by kienlen | 2016-12-29 18:17 | その他雑感 | Comments(0)

在宅日

片付けもできず何もできず、仕事して合い間に本読んで風呂入ってご飯食べて、それで終わった。仕事が終わったらいいが全く全然だめだった。それにしても長年やっていれば多少楽になっていいと思うがそういうことにはならない。これは自分が問題なのか仕事が問題なのか両方なのか、それとも継続していれば楽になるという幻想が問題なのか、いやそんな幻想を抱いたことはないのだが。

昨日、外出したせいでまったく仕事ができず、もう諦めて知り合いの喫茶店に行ってグタグタしてしまおうかと思っていたら偶然に知り合いに会い、さらに偶然にその人がお茶でも飲みますかというので、そんなによく知っている人でもないのについて行った。若い女性でないのはこういう時便利である。まあ、若い時も美人じゃないので便利だったけど。で、その方は元大手企業のサラリーマンであるから定職なしは信じがたいらしく、姪っ子が自営で不安定な男と結婚していて一体この先どうするのだとずっと言うのを聞きながら、こういう人にとってはそうだろうなと思った。しかしホントにサラリーマン社会だったのだな。今もか。

by kienlen | 2016-12-28 23:56 | その他雑感 | Comments(0)

会社員と社員

タイ人に「会社員」という日本語を教えたら、さっそく使ってくれた。「社長が会社員を連れて店に来ます」というのだ。なるほどー、そうきたか。確かにタイ語はこのふたつが同じ単語である。で、おかしいととっさには思ったが、この場合何ていうんだっけ、部下かな、スタッフかな、などと考えていて一瞬いい単語が浮かんでこない。会社員と社員、このふたつの違いについて今まで考えたことがなかったのでまるで想定外だった。どうして日本語ではこれを分けるのか。タイ語の方が合理的ではないだろうか。違うことによるメリットは何だろうか。内と外を分ける発想か。日本語教師の友達にあったら尋ねてみよう、ということでメモ。

とにかく使い方の違いを説明。理由説明はなし。それから「お待ちしています」という言葉を教えたら悲鳴をあげそうになった。おまち、で一息入れてはあはあしながら、しています、というまでが大変。そうか、タイ人にとって「ち」と「し」の区別がひじょうに難しいというのは知っているが、それで自分も舌の位置を確認するにつけ、確かに微妙であるなと思ってはいるのだが、お待ちしています、なんて日常用語にこれらが連続しているのを意識したことがなかった。今度タイ人に会ったらこの言葉をしゃべってもらうことにする。色々発見があって面白い。ああ、こういう楽しいことならいいが、実際の今日は嫌なことだらけの日だった…。仕事ができなかった。ヤケクソで本を読んでいたら「仕事ができなくてイライラしているところに〇が訪ねてきたので追い返してから自殺した」みたいなくだりがあった。

by kienlen | 2016-12-27 18:16 | 言葉 | Comments(0)

『あひる』

娘が絶賛で、何度もいいよいいよと言うので図書館で借りることにして聞いたら貸し出し中で予約しておいたのが、本日到着との連絡あり、明日から休館とのことなので受け取りに行った。立ち読みできるほど短いと言われていたがその通り。あまりにいいよいいよと言われたので期待してしまったけど、歳のせいだろうか、何がそんなにいいのか分からなかった。というメールをしたら、彼女はやはり相当好きらしい。また会った時にゆっくり聞いてみよう。しかし、本読んでる場合じゃないのだが…。あひるのおかげで他に4冊借りてきて読みたいものだらけ。ああ、この事態はあひるそのものだ。数日後には娘に頼んだのが何冊もくる。困った。でも楽しみ。こうなるとやはりあひるはいいとこ突いていると思った。
by kienlen | 2016-12-26 23:40 | 読み物類 | Comments(0)

大町名店街へ

今日やればメドがつく、という日だったが、友達にネパール料理食べに行きたいと言われて大町へ遊びに行った。素晴らしい天気で北アルプスが恐ろしいほどきれいだった。中条のオリンピック道路に入る有料トンネルを抜けたところでオオーっと叫び、それからもう叫びっぱなしで美麻で車を止めて写真撮ることにしたが、いつものことではあるが、素人写真じゃあね…。邪魔ものをよけたが雪を測る棒は入った。
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新行の辺りだったか、またもや絶景+パーキングあり。小屋が邪魔だ、電線が邪魔だと言いつつなんとか。これが180度に近く連なっているのだから、別に初めての場所じゃないとはいえ、何度通っても、信州はいいですねと思う。
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その前に美麻コーヒーに寄りたいと友達が言うので一服。店を囲む木立はこんなん。
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いよいよ目的地のネパール料理店であるが、なかなか見つからず駐車場に車を止めると、こんな看板が。名店街入口というには怪しげで、すごく入る気をそそる。
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入ると、ほぼすべての店はお休みだった。昭和な雰囲気だった。この名店街は知らなかった。
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ほんとにここにあるのかと思ったらありました。そしてなんと営業中だった。ここだけ派手派手。
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それぞれチキンとほうれんそうのカレーと、キーマカレーを注文して一緒に食べる。ナンはおかわり自由と言われたけど大きくて食べきれなかった、というより、カレーが甘くて唐辛子をいっぱい入れたが少々重くて食べきれなかったという方が正しい。家族連れが安心して食べられるようにしているとのことだった。それは分かる。辛いのが好みなら唐辛子を入れればいいのだから。甘い味が好きな人には美味しいと思う。
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大町からのアルプスはいつもながら格別。純白に光の加減で立体感。素晴らしい、本物は。
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帰り道で立ち寄った小高い場所にあった神社からも山が見えた。そのために造ったと思われた。景色と本の話を満喫した日だった。


by kienlen | 2016-12-25 21:46 | | Comments(0)

『『動物農場』ことば・政治・歌』

川端康雄著。タイトルはもちろんだけどみすず書房なのが気になり図書館で借り、小谷野本に続いてこれ読み始めたらまた面白くて最後までいってしまった。読み始めから面白かったので娘にメールしたら「みすずだ!」と、同じ反応だった。がんばって欲しいです。それにしても本のおかげで仕事がさっぱりだ…、ということにしておこう、まずい。そういえば昨日タイ人に「ヤバイと大変は同じ意味ですか」と聞かれた。マズイも教えるべきだったか。でも意味は微妙に違う気もする。日本語って難しい…のではなくつまり母語の無意識さが難しい。この本はタイトル通りオーウエルの動物農場の解説。最初にテクストとして抄訳があるので復習で読み直し、改めて面白さを確認してから、ヤバイ、全訳をもう一度読むのだと思いながら解説へ。高校生くらいを対象と想定しているような書き方で、よって世代的に知らない可能性のある革命とは、ソヴィエト連邦とはなどはもちろんのこと、政治とは何かとか、基礎的な説明を織り込んでとてもとても分かりやすく、面白く、でも熟年高齢が読んでも多分退屈ではないと思う。少なくとも私は夢中に。でも知識いっぱいの人には退屈なんだろうか、分からない。人生に退屈しないコツは知識を貯めないことかもしれない。いや逆かな。

3回分の授業という形式になっていて、それぞれ「悪い時代の作家」「おとぎばなしの文法」「ことばのディストピア」というタイトルがついている。1回目は1903年に生まれて1950年に肺結核で没したオーウエルの短い生涯をざっと解説。スペイン内戦で喉を撃ち抜かれて奇跡的に助かったこと、出自、学校生活など。ざっとではあるが背景が分かる。カタロニア讃歌を別の人の作と思い込んでいた自分はバカである。どこかで探して遅ればせながら読まねば。2回目もタイトル通り。どれも今に通じるから面白いというかとっても怖いのだが、特に3回目の政治と言葉のところは全く今そのものだ。ストレートな言葉を使わないことの何が問題で何を意味するか、そしてどうなるか。最後の結びは感動。「ディストピア作家が希望を歌う?矛盾していると思うかい。でもね、そもそも希望がなかったら、作家はわざわざディストピアなんて書いたりしないんだよ。」まさに、そう思います。全体的にひじょうに好みだった。基本的に語りかけスタイルは好きではないけど、わざとらしさを感じなかった。良かった。





by kienlen | 2016-12-24 10:28 | 読み物類 | Comments(0)

『俺も女を泣かせてみたい』

この間図書館をブラブラしていて小谷野敦のこの本が目に入った。思惑にはまってタイトルに惹かれたのと、この著者の本は多分3、4冊読んでいると思うけど、結構面白かったなというイメージだったのと、何よりも出だしに掲げたタイトル「私は『自己嫌悪』が分からない」に、ギャーっと思ったからだ。もうそのまんま同感な文章が続くエッセイ集。発行は2004年で、へえ、筑摩書房。2000年から2004年にかけて色々なメディアに掲載したものに加筆訂正したものと書下ろしの両方を収めているそうだ。図書館で借りるのって難しいのを選んでも結局読み切れないことがほとんどで、今回はいい加減それに学んで軽く読めそうなセレクションにして、その中でも特に軽そうなこれをまっ先に読み始め、短いエッセイなので寝る前にボツボツいこうと思っていたら面白すぎて止められなくなった。

知識教養がすごいので、なるほどーなことばかり。それに目の付け所が分かるなあというものばかり。中国をシナと呼ばない理由というのは、私も、その一般的に言われる理由では根拠が薄弱ではないだろうか、英語はチャイナだしタイ語はチンだぞとどこかで思っていたので、そうだよね、こういう疑問抱いてもいいよね、とすっきり。で、話の発展のさせ方も面白かった。芸能界で時間を問わずにおはようございますの挨拶をするのはなぜかの考察も、いやはや面白かった。大河ドラマのキャスティング考など、大河ドラマも見てないし役者についても知らないのになぜか面白かった。大笑いした項目もあり。この間、荒川洋治講演会に行った後、友達が彼の本を買いあさって読み漁っているが、どのディテールに目がいくかの共通点があるんだろうと感じていたけど、私は小谷野氏の関心の方面には大変共感だった。おもしろくてためになった。すぐ忘れるのがもったいないけど。次は動物農場についての解説本にしよう。

by kienlen | 2016-12-23 19:26 | 読み物類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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