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時間

イギリスでは夏時間を採用しているそうだ。ちょうど訪れた日の翌日が切替の日ということで、空港から送りだけのガイドさんが、翌日の夜中の1時に1時間進むので時計を合わせるようにと教えてくれた。ただし忘れていても1時間早く約束の場所に着いたりするだけなので被害はないでしょう、ということを飛行機の出発時刻を例に話していた。実際、夏時間の最後の朝は7時でも夜明け程度の暗さでびっくりした。夜の早いのは、友だちから「3時くらいには暗くなる」と聞いていて、それが今の時期ではウソであったことを知り、日本と変わりないというところだが、朝がここまで暗いことは知らなかったので。で、30日の朝は夏時間終了で1時間遅くなったら、感覚的には日本と同じくらいかちょっと遅めかなというくらい。寒い寒いと脅かされていたけど、東京と長野の間くらいだろうか。半袖の人もいればコートを着込んでいる人もいる。厚い雲がかかっていて青空はまだ1センチも見ていない。こういう気候は好み。散歩にも快適。昨日の朝は霧がかかっていた。

到着した日は数時間をホテルの周辺散策、翌日はロンドンの街中を歩き回り、昨日はバースという古い町に行った。温泉のある、バスという言葉がここからきているという場所。ガイドブックにロンドンのパディントン駅から1時間半とあったから日帰りトリップにちょうどいいと思って乗ったが、行きは10分強遅れて2時間以上、帰りは直前まで遅れなしで、しかもロンドンに近づいてから一駅停車しただけであとはノンストップなのに2時間かかった。車体の音といい思い切り走っているように感じられ、あと30分の短縮が可能のようにはみえなかった。夕方ベーカーストリートで降りてシャーロックホームズ博物館に行こうと言っていたのだが間に合わなかった。ロンドンに次ぐ観光地らしいバースは日曜日のせいなのか、いつもそうなのか知らないが、大変混んでいた。帰りの列車は予約で満席になっていてデッキで立ちっぱなし。予約席である印が、座席ひとつひとつにカードを差し込むことであるのには驚いた。座席の背もたれのトップの部分からカードが飛び出している様はなかなか圧巻だった。そんな手作業を見ると嬉しくなる世代なのにこんな旅。
by kienlen | 2016-10-31 15:09 | | Comments(2)

旅先での注意事項

今回の旅は既成のプランを使い、航空券とホテル代が込み+空港からホテルへの送りだけ付、というものだった。自分にとっては初めてのプランだが、とりあえず空港まで迎えがあるというのは安心。多分そこでオプショナルツアーを勧められるんだろうなと予測していた。ヒースロー空港で迷ってしまい、他の人がみんな電車で移動したらしいのに自分たちはその距離を歩いてしまった。分かりにくいというか、慣れてないというか、そっけないというか。で、入国審査のカウンターまでやっとのことでたどり着くと、まだ行列があり、行頭には係員が椅子に座ってカウンターを見ていて空くと「21番へ」などと指示していた。で、この入国審査カウンターは羽田とか成田のように一列にズラッと並んでいるのではなくて互い違いにではあるが二列になっている。つまり横長にスペースを取らない仕組みというか。しかしちょっと思ったことは、怪しい人物の二重チェックも可能にするためだろうかということだった。あるいは逃亡防止も。

荷物を受け取って出るとガイドさんと運転手さんに迎えられた。バンコクの空港でもいつも名前を掲げた迎えの人が多勢待っていてうらやましいなと思っていたので願いが叶ったようなもの。すでに女性2人、男性ひとり、男性ひとりが待っていて、私たちは案の定一番最後。だいぶ待たせたと思ったら、入国審査に手間取るのでいつも長時間待つそうで今回はこんなに早くてびっくりした、とガイドに言われた。出国の時はすごく速い、パスポートもろくに見ませんよ、という話。とにかく出て行って欲しいのでしょうね、という話になった。バンコクでは、どういう人が審査で手間取るか何となく想像できるので、そういう人の後にはつかないようにしていたが、こちらでは一列に並んで指示待ちなので平等で当たり外れなし。

車に乗り込んでガイドさんが注意事項を説明した。ロンドンはパリやローマよりは安全ですが日本のようではありません。ホテルの部屋に貴重品を出しっ放しにしておいてなくなることはある。かといってホテルのセイフが安全かというと取り出せる時間が決まっていたり不便。スーツケースごとなくなった情報は今のところ入ってないので必ず入れておくように。チェックアウトの時に使っていないものを請求される場合があるので注意。スリ、置き引きが横行しているので、バッグは背中に置くのはダメで必ず膝の上へ等々。タイだってこんな風に説明されているんだろうなと思いながら聞いていた。偽警察官が出没している話はバンコクでもあったので懐かしかった。注意事項を聞いていると夜道を歩くのも怖くなるが、昨夜はプラハではまってしまった教会コンサートを聴いたので遅くなってしまった。土曜日で街はすごく賑わっていた。ライターの火をともしながら本を読んでいるっホームレスがいて、すごく印象的だった。
by kienlen | 2016-10-30 15:42 | | Comments(0)

『職業としての小説家』

羽田のチェックインカウンターで通路側を希望したがダメだった。満席だと言われた。もともと娘が、安いチケットがあったから確保してしまおうということで決まったロンドンだったので、そんな希望が通るわけない。しかし窓際で良かったのは、北上してゆく経路だったのでロシア上空からシベリアだろうか、ちょっと分からないけどなかなか荒涼とした景色が見えたこと。通路側にいたのはイギリス人らしい男性で、常備しているらしいヘッドホンつけてバババババとずっとパソコン画面見ながら何かしていて、その後はババババとずっとゲームをしていた。ビールもワインも呑まずトイレに立ったのは2回だけで、しかも何度も失礼と言うのは煩わしいので娘と一緒に行った。という機内で村上春樹のこの本を読んだ。娘が文庫を買って持参していたのだった。彼女はいつでもどこでも寝れるのでほとんど寝ていたが私はどこでもいつでもよく眠れないのでずっと起きて色々読んでいた。そして今も、まだ寝ていたい時間なのに起きてこんなことをしている。アパートを急いでホテルにしました、みたいな感じの部屋から外の音がよく聞えて、大声やら車の音やらかなり激しい。それに救急車だかパトカーの音が何度も、というか今も聞える。

本は、活字も大きく村上春樹なのでもってまわっていながら読みやすく、エッセイなのであまり時間かからなかった。日本の業界からの扱いについてかなり率直に語っていて、こんな書き方するんだ、というちょっと驚きがあった。どういう過程で小説家になったのか等々、私は知らなかったのでその辺の事情が知れて面白かった。芥川賞とかノーベル賞とか、つまり権威ある賞についての考え方もあり、なるほど分かります、という感じがした。文学賞の選考委員にならない理由も丁寧に説明してあった。アメリカで受け入れられていく過程もひじょうに面白かった。すごく普通にまっとうな人で、そういう人が業界的に異端みたいであるらしいのも面白かった。このところ聖書を読んでいるせいで今になって感じてて、この間も知り合いから今さら何だよと大笑いされたのだが、あの絶対性を内在化している人たちにとっても新しいのではないだろうかなどと感じたのだった。昨日ホテル周辺をブラブラしていて地下にある風情たっぷりの古本屋に入ったら、もちろんみんな英語の本の中に混じって、日本語の多崎つくると・・があった。ニーズがあると踏んで引き取ったんだろうか。これ、前回の旅の本として読んだことを忘れていて娘に言われて思い出した。ファンの資格はなさそう。
by kienlen | 2016-10-29 13:27 | 読み物類 | Comments(2)

徹夜

そろそろ24時間寝てないことになる。日本時間28日の朝4時頃起きて5時頃娘の所を出て羽田空港に行き、8時半頃の飛行機で現地時間で同日の午後1時頃ヒースロー空港に着いた。フライト時間は11時間だか12時間だか。入管で何か聞かれた記憶なんてほとんどないのに、この空港ではびっくりした。入国の目的は何で、何回目の入国で、次にどこに行くのか、イギリスに知り合いがいるのかと聞くから、いないけど娘と一緒に来たと答えたら、娘はどこにいるかというので見回すとすぐ隣にいて、ちょうど向こうも同じ質問をされていて、結局ふたり一緒にスタンプを押された。いつもひとりずつチェックを受けていたと思うので初めてだ。しかし何とかホテルには着いた。ここで寝てしまったらおかしなことになるので周囲をブラブラ。さすがにもう限界なので寝る。
by kienlen | 2016-10-29 04:13 | | Comments(0)

旅行前のミス

どうやら片付いた。ここ2日間ほど久々に仕事に集中。といっても大きなものを抱えているわけではないので種類の違ういくつかを、明日からの旅の前にやり終えないとならないから、という理由。常に仕事モードだと常にスケジュールを念頭におくが、もうここのところずっとそういうことが必要ない状況となっていて、中途半端にとても暇。それもあって一昨日はとんでもないミスをしてしまった。深く深く反省した。午前中に現場一件、昼間に在宅一件、夕方に現場一件だったのを、在宅一件をやり終えてあまりにほっとして、次にかかる前の気分転換に庭の草をカットしようと鎌を持ち出し、ザクロを取って焼酎に漬けたり、柿を干すために皮をむいていたら電話があった。夕方一件の現場仕事をすっかり忘れていたのだ。スマホ持って頭が床に着くほど平謝りして何もかもそのままにして駆け付け、何とか切り抜ける。種類が違うのでいちいち別人格のようになる、というと大げさではあるが、そういうところはある。

今回の旅は移動がないので楽。既成のツアーに参加するほどの緊張感のなさではないが、何しろホテルが一か所なのだから、荷物を極度に制限していかに動きやすくするかまでは考えなくていい。よって文庫だけじゃなく単行本も持参できる。と、またも娘とどの本を持参するかでもめている。チャタレイ夫人が良かったと言ったら、じゃあイギリスだし旅先で彼女が読むというのだが、深夜特急も持って行けとか、ガイドブックもあるし、そんなに読み切れるわけないと思うが、面倒なので持っていくことにする。それにしてもイギリスに行ったことのない人ってあまりいないことを知った。皆さん、若い時に旅しているからもういいやってなっているようで、つい先日も子どものいない友人と話していたら「みんなが子育てで忙しい間に旅行していたからもういいの」ということだった。子どもがいないと、ここまで手が離れるんだという異次元の感動を味わうこともないし、時間の流れ方は確実に違うはずだ。

by kienlen | 2016-10-26 09:07 | | Comments(2)

戸隠と高山の紅葉

昨日、あまりにも散らかっている部屋をきれいにしようと取りかかり始めたところに友人からメール。戸隠と松川渓谷の紅葉の写真を撮りに行くが同行いかがかという打診で、15分後にはすべて放り出して出かけてしまった。この間、志賀高原の紅葉を見に行き、きれいな色でないのにがっかりした。期待が大きすぎたのかもしれないが、それにしても、葉っぱがチリチリと枯れているのである。それを戸隠で挽回できるかと期待したけど、どうも感動はなかった。多分ひとつの理由は天気だろう。霞んだ感じで光が葉っぱを輝かせる、あの感じがなかった。鏡池に入るのは禁止でシャトルバス代が500円かかった。
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ぼんやりな感じ。私のぼんやりは仕事でないのでいいが、その友人は仕事であるのに遅い時間のスタートというのがちょっと理解に苦しむ。
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撮影グループと思われる方々はお弁当を食べていた。気持ち良さそうな日。私は朝食もろくに食べないで飛び出したので空腹だった。
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それなりの人出か。シャトルバスは満員だった。それから高山へ。戸隠と高山って関連性のない方角だが、信濃町に抜けて高速乗って須坂東で降りて山へ。高山は大好きな場所。松川渓谷は子どもが小さい時によく行った覚えがある。
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つい最近も行ったばかりのりんご共撰所で試食して山道へ。戸隠も縮れている葉が気になったが、高山は元気だった。友人が木も自律神経失調症になっているのではないか、といっていて同感した。それを高山で払拭。やっと気分が良くなった。
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こういう場所でキャンプとかバーベキューとか楽しそう。しかしそういう相手はいない。
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遅いお昼は直売所できのこ汁とおやきを。ふくらし粉入りのおやきは好みとはいえないのでひとつだけ。いつもはこんな少なくない。
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こういう紅葉の仕方が気になった。こんな風に色が変わるんだったっけ。あるいはこういうもみじの種類なのか。といってもつくずく眺めたことがあるかというと、そうでもない。というわけで、高山は良かった。
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by kienlen | 2016-10-23 12:02 | | Comments(2)

神のゆらぎ

前に東京に行った時、タイトルで興味を持って見てみたいと思ったけど時間なし。まさかこのような映画が長野で上映されるとは。しかし午前11時10分からの上映に行けるかというと都合がつかなかった。最終日の今日、行けるぞと思って行った。この映画館で複数の観客を経験したことがないが本日は何と5人もいた。エホバの証人の信者なのでしょうか、輸血する場面で顔を伏せていた人がいたし。見た後で、何の説明もないチラシを見たら製作カナダで、言語が英語になっている。え、英語だったんですか…。フランス映画と信じて見ていた。自分的にはフランス映画のタッチだったし、あれ、フランス語じゃないのかな。つまりそんな情けない客ではあるが、映像といい音楽といい表現全体がものすごい好みだった。そして深く深くストレートに死をテーマにしているのもすごい。というか、神か。というか、どちらもだ。

ストーリーは結構複雑で、しかも説明的なところがまるでなくて、ちょっと後手後手に少しずつズレながら、なるほどこういうことか、と気付くような展開。でもそれも自然に感じられるのだから、何かこう、すごい映画だった。主人公はエホバの証人の信者の結婚前のカップルで、男性の方が末期の白血病で女性は看護師。医師は命を救いたいので輸血を勧めるが、絶対にダメなので両者ともに断り続けている。エホバの証人のことは詳しくないけど、なるほど輸血を拒否する理由はこれなのか、と納得した。それにしても西洋の宗教というのは本来は永遠がある、ということをベースにしているのが、はかない命をたまたまいただいている、という感じが基本の日本人の自分にはやはり直感的に理解できないところだ、という気持ちをこの映画でも確認した。凝縮された不条理の連続。人の世界を俯瞰したらこんな感じなんだろうなとつくずく感じた。はあ、素晴らしい映画だった。優待日割引もなく、使えると思っていた割引券もこれに限っては使えないということで高かったが、充分以上に深く満足。大人の映画だと思う。

by kienlen | 2016-10-21 18:11 | 映画類 | Comments(0)

『プリズン・ブック・クラブ―コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』

これは本好きにはたまらない本。カナダはトロントの刑務所で読書会を主宰する敬虔なクリスチャンのキャロルに誘われ、ジャーナリストである著者も読書会ボランティアを務めることにして行った1年間の記録。参加を決める前に著者の逡巡があるのだが、理由は、ロンドンで強盗に襲われた恐怖が、犯罪者に会うことでよみがえるのではないかという不安があったからで、もうひとつは、顔や名前を知られて自分にも家族にも何かあるのではとの心配。とまあ、そういうところからスタートする。著者とキャロル以外は仮名だが、起きたことやセリフは実話なのだそうだ。まず読書会の様子が一番多い。120冊くらいの本が登場して巻末にリストになっている。私が読んだのは、子どもの時に読んで内容を忘れているのも含めてなんとなんとたったの6冊であった。で、この読書会、進行はキャロルだったり他の人だったり、受刑者が行ったりと色々だが、1人の登場人物に対してそれこそさまざまな感想、意見が出てワクワクの面白さ。

もうひとつは、著者が受刑者にインタビューする場面。殺人、銀行強盗、薬物と犯罪の種類は色々だが、どうしてそういうことになったのかなどが会話主体で明らかになる。そしてもうひとつが刑務所内の様子と出来事。規則、仕事、人種構成、ストライキがあり、ケンカがあり、武器作りがあり、イジメがあり等々。400ページを超える長さで基本読書会の様子だが全く飽きないし、軽いタッチなのに涙がホロリという場面も。本の力を信じている人たちによる本の力の物語だ。もちろん万能であるわけはないが、ここまで真摯に本について語り合うということは、その人の生き方とか世界観とかが出るということで、それが感動的。受刑者だけに一筋縄の人生ではなく、個性的な感想も多々。どの人物も魅力的に描かれている。著者は外の世界の恵まれたマダムたちの読書会にも参加していて、対照的な人たちが手紙を交換したり、楽しいエピソードもある。小説よりもノンフィクションの方が人気とのことで、読んでみたいなと感じる本もたくさんあった。ネットで紹介されていたのを見て興味もち、この間のブックフェアで買ったもの。読書会やりたいという気持ち強まる。それにしても刑務所事情は日本とはだいぶ違うように感じられ、そのあたりも興味深かった。いやあ、良い本でありました。

by kienlen | 2016-10-20 20:03 | 読み物類 | Comments(0)

昨日のメモ

昨日は午前中に一件、午後に一件の現場仕事があり、久々に、それなりの充実感を抱きながら、いったん家に戻って自転車で聖書の勉強会に行こうと考えているところに夫から「店を手伝ってほしい」との連絡があり、了承。勉強を途中で切り上げて店に行くと、早々と常連の方がいて、いきなり生ビールをふるまうといい、ビール一杯くらい飲んだからとお手伝いに支障はないだろうと飲む。建築や土木の仕事の人は稼いだら飲食に使うという習性があり、弱電関係者はそうではないという話を、その人がしていた。肉体労働すると盛大に飲み食いしたくなるのだそうだ。なるほど、そうだろうな。そういえば手あたり次第にごちそうしてくれる人がいるが、ペンキ屋さんだ。そういう話をした彼は土木。そんな話をしているうちにビールがおわり、するとワインを飲めという。幸い、お客さんはタイ人のグループだけで気楽なのでいただく。タイ人たちにもふるまい、もう1本、というわけで飲んでいたらお手伝いしてくれそうな人が来たので頼んでしまった。しかしそれでもと思ってコップを洗っていたら、自分の一番お気に入りを割ってしまった。これの方が高くついた。もういいと言われ役立たずの夜だった。
by kienlen | 2016-10-20 09:22 | その他雑感 | Comments(0)

君の名は。

人気につられて見に行った。お子さまの来ない夜の部にて。しかしお子さまたちはもう多分とっくに見ていて、今は親世代の遅い人たちへの浸透という域かもしれない。観客は決して多くはなく、かといって少なくもなく、スクリーンはどでかく、しかも、酔っていたわけでもないのに間違えて前の方を希望してしまった。期待するでもなくしないでもなく、ただ単純に、どんなものなんだろうという好奇心で見たのだが、大変面白かった。これは誰にでも受けるだろうなという感じがした。といっても自分はアニメをほとんど見たことがないので他と比べることも何もできない。

とにかく分かりやすい。登場人物に極度に個性的なキャラクターはなくてフツーにいそうな人たちだし、絵はかわいい系でクセがないし、生活感たっぷりで身近だし、セリフはストレートで意味不明な箇所なし。物足りない感はあるが、日常会話なんてこんな感じ、疲れない。それでいて、人間の実存の不安とか孤独に強く働きかける。涙を流すところなど、この歳になってもスッと入ってきた。若い頃だったらもっと心を揺さぶられただろうという気がした。この感じで登場人物の年齢を上げて舞台設定をちょっと変えたら高齢層にも受けるんじゃないだろうか。もっともこのままで受けているようだが。村上春樹の世界だと誰かがどこかで書いていたように思うが、まさにそういう感じがした。

by kienlen | 2016-10-18 00:31 | 映画類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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