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サブタイトルは知的人生設計のすすめ。愛読している本の紹介サイトで見つけたんだったかな。2002年に出したものがベストセラーになって、その改訂版とのこと。私はその原著の方を全然知らないので、引用が多かったのは理解する上では助かった。つまり改訂の必要はさほどないという話なんだけど。普段読まないタイプの本。慣れていないのもあり、出だしで挫折しそうになってしばらく放置だったのを、せっかく買ったんだしと思って再挑戦。お金持ちになる方法を指南するものだが、何か斬新な方法が紹介されているわけではなくて、余計な装飾をはぎ取って考えればその通り、という感じの内容。

一生懸命実行したらお金持ちになれると思った。感情論はないので、とってもクールでお金以外のことへの言及はあんまりなし。シンプルで分かりやすい。しかし知的でない人は生きて行かれない世の中に、ますます向かっていくのであるという感を強めるばかり。知識資本主義というのをずっと前に読んで、ああ…、と感じたけど、この本の最後の方もあんな感じの展開だった。こういう本ってハウツーものとかビジネス書に分類されるんだろうか。断言するというのが大切なんだろうな。いや、断言が大切なのである。きっぱり。

by kienlen | 2015-01-31 19:49 | 読み物類 | Comments(2)

ブツブツ

途中で投げ出そうかと本気で思ったこともあった重圧だった仕事、ほとんど終えていたが時にブスブスくすぶっていて、これが大きくなったら対処する元気が残っているだろうかとちょっと不安だったのが、どうやら今日で手を離れそうだ。よほどのどんでん返しがなければ。はあ、長かった。こんな長いの初めて。ひとりでお祝いだ。とにかく諸々返却しないことには、片付けに取りかかることができない。清算してすっきりさせたい。しかし他がまだくすぶっている。もう一息。

夜に友人から誘われて、車で出ていた出先からいったん家に戻って車を置いて出直そうかと思って、いつもならそうしたのだが、ほとんど1日がかりの会議ですっかり疲弊していたこともあり、それに暇でもないので、その友だちが焼酎飲むのを見ながら食べるだけにしていた。飲まない人ってこういう感じなんだ、と思いながら。さて、今週はがんばらないとなりません。それにしてももう1月も終わるのか。焼酎飲んでいた友だちが「やりたいことがあるのに、今年も仕事でうまっている」と言っていた。駐車場に向かって歩いていたら別の友人にばったり。駐車場に向かっているのでなければ、じゃあ一杯になるところだった。

by kienlen | 2015-01-27 22:51 | その他雑感 | Comments(0)

本の好み

周囲は受験生が何人かいる。親は大変そうだ。当人にも先生にも厳しい意見の友人と話しながら、そういう厳しさのない自分について考えた。そうだよな、自分がそういう経験していないのだから子どもに厳しくできるわけがないのだ。世代間連鎖とはそういうものなんだろう。一段落したと思っていた仕事がそうでもなくなり、しかし、その方がスイッチが入って、逆に良かったなと思ってバタバタしている間に娘から着信があった。それで電話して「ウチは厳しい人がいないねえ」というと、彼女も感じているのだろう、そうだね、と言った。それが子にとっていいのか、チャンスを失うことになるのか、分からない。ただ、自分にできないことを相手に要求できないタチなので、どうしようもない。こうして階層は固定されるのだ。

それから娘と本の話をした。書店でバイトするようになってとっても楽しそう。楽しそうなのは何より。バイト仲間にすごい読書家がいるとのことでだいぶ刺激を受けているようだ。ジョージオーエルの本を勧められたというから、いい趣味の人だねえと言った。娘は知らないそうだ。動物農場がすごくいいので、私からも勧めた。ウチの本棚にあるよと言ったら喜んでいた。そして、感心された。本のことになると結構話のできる余地があることについて。たまたま分野が似通っているのは、それなりに楽しい。そんな話しができるようになるなんて考えたことがなかった。自分が母と好みに接点がなかったので、そういう立場でいながら娘に期待するのはいけないと思っていたけど、別に強制したわけじゃないし、と楽しむことにしている。

by kienlen | 2015-01-26 23:24 | 家族と子供の話題 | Comments(0)
かなり時間がかかった。決してすらすら読める文体でも内容でもないから。詩的でレトリックが多くて、日ごろそういうものに触れてないなということを感じて寂しい感じもした。しかしこのような体験を振り返って書くのに、これ以外の方法はないだろうなとも思う。サブタイトルが「虐殺と惨劇からの生還」。著者はフランス人で魅力的な国カンボジアで仏教の研究をしていた。その時、クメールルージュが勢力を拡大していて、アメリカのスパイ容疑で拘束される。この間の緊迫感といったらない。こうして著者として自伝を書いているのだから結果的に助かったということは分っているのに、それでもハラハラ。後で、ここで助かったことがいかに奇跡的だったのが説明されている。そしてクメールルージュによる「解放」。この時の首都の様子は、カンボジア人の体験談を聞いたり読んだりしたことがあるので、今回、フランス大使館からの視点を読みながらそっちと重ねて想像していた。

運命の門というタイトルは、この大使館の門のことのようだ。殺到する人々。でも全員を受け入れることはできない。著者は通訳としてクメールルージュとやり取りする。これまで読んだ他の人の体験よりまだマシ(比べられるものでもないけど)と感じられるのは、言葉が通じる、というか少なくとも起きていることが一応分かること。これはフランス人との交渉相手ということで、少なくともそれなりの地位があって言葉を持つ人だったからだろう。ただ、そのことは生還者としての後ろめたさにもつながるだろうから、苦しみに関して軽いということはないだろうけど。タイ国境まで到着しながら、引き戻された人達の運命は、説明がなくても分かる。ジョン・ル・カレが序文を書いていた。著者に執筆を勧めたらしい。おかげで記録が残る。貴重だ。フランスでは大変な話題になって受賞も多かったそうだけど、日本ではどうだったんだろう。私は図書館でたまたま見つけただけ。自分を助けたに等しい人物が、大量の人々を拷問して虐殺した刑務所の所長をしていて、何と後に再会を果たすとは。運命の門はあちこちにあるということか。

by kienlen | 2015-01-25 21:06 | 読み物類 | Comments(0)

声をかくす人

無料動画にて、昨夜見た。リンカーン暗殺についてみたいだったのでちょっと興味を持って。見始めたら面白くて最後まで。どこからどこが実話で何がフィクションか知らないけど、こういうことがあったのだということは初めて知った。映画館でリンカーンを見たのを思い出した。そうだ、あれは良かった。そのリンカーンが暗殺されて、犯人が逮捕される。南北戦争に負けた南部出身の不満分子の犯行だったのだが、その犯人たちを泊めていた下宿屋の女将も共謀などの罪で一緒に逮捕される。この方も南部出身。で、民間人なのに全員が軍事法廷にかけられる。大統領暗殺犯の弁護をする人はいない中、戦争を戦った元大尉が上司の依頼で弁護することに。最初はやる気ないどころか憎しみの方が大きかったのに、そのうちに、弁護にのめり込んでいく様子が、結構ハラハラ。

国の安定のためには全員処刑しなければならない、しかし正義はどうなるのだ、というジレンマを検事と裁判所を挙げてのマジョリティとひとりの弁護士の奮闘で象徴。最後がどうなるかというと、なるほど。ロバートレッドフォードの監督作品なのだそうだ。これは娘も好きそうな映画だなと思って教えようか、しかしテストやらレポートやらでそんな時間もなかろうと迷っていたところに電話があったので、それを話したら「教えないでくれ」というので教えなかった。それにしてもこの映画のタイトルってどういう意味なんだろうか。あの息子のことなのかな。アメリカ映画って法廷ものは面白い。制度で割り切れない歴史をもつ国と基本が違うなあという感じが。

by kienlen | 2015-01-25 17:00 | 映画類 | Comments(2)

仕事

ここ2,3日、思わずニタニタしている自分に気づく。それまでは思わず歯を食いしばっていたようで、実際、歯に良くないと歯医者に言われた。この変化の理由はごく単純で、長い時間のかかる仕事に先が見えてきたから。自分の生活の中で、これ以上に雲泥の差のつくことがあるだろうか。それって、仕事を取ったら何もないということとほとんどイコールということで、それはそれでどうなの、ということでもあるが。昨日も、女4人で話しているときにそういう話になった。やりたいことはたくさんある、でも、それらを仕事と全く切り離してすることで充実感を得られるのかどうか。巨大なテーマだ。これを克服した人に、仕事依存者の自助グループリーダーになってもらいたい。あるいは、仕事依存者による依存社設立で一生分の仕事をつくりだすか。で、乗る人はいるのか。乗ってもじきにおりたくなるかもな。それはそれで平和。ま、巨大過ぎるテーマなのでしばし忘れることにする。それにしても世界情勢も巨大なテーマばかり。平穏な時代ってかつてあったんだろうか。ないか。


by kienlen | 2015-01-22 20:59 | 仕事関係 | Comments(0)

濡れ髪剣法

よく行く古い映画館で市川雷蔵特集をしていた。といっても、名前を聞いたことあるくらいで知っているわけではない。その中に泉鏡花原作のがあるとのことで、行ってチケット買おうとしたら「それ来週」と言われた。えー、がっかり。ただ別の喜劇みたいなのがあると言われて、せっかく来たことだし見ることにした。それがこの映画。モノクロで、すごーく面白かった。特集全部見たくなった。見た後に夫の店に寄ったら年配の友人が来た。映画見て来た話したら、市川雷蔵の話をしてくれて、陸軍中野学校が面白いと言われて、ああ、あれかと納得。どうりでどっかで見た顔だと思ったわけだ。陸軍中野学校は劇場でもう一度見たいな。仕事一段落したことだし、特集たくさん見に行きたい。
by kienlen | 2015-01-20 21:35 | 映画類 | Comments(0)
長くかかって読んだ。(上)の冒頭が力道山と木村政彦のことから始まり、その後は木村の人生と日本柔道界の動向だったので力道山は登場しなかったが(下)になっていよいよ登場。木村政彦は知らなかったが、力道山は戦後史を語るのに欠かせない人物であるらしい、というのはあって、そしてやはりだった。著者は、木村の功績がちゃんと伝わっていないということへの問題意識から書いていることを明言しているが、確かにこの本を読むと、そのあたりの経緯を知ることができる。とても面白かった。全然知らない世界なのでただただ、なるほどーと思いながら読んだ。今日は失敗。すでに買ってある本をアマゾンで注文して二重買いしてしまったことに気付いた時は到着していた。ああ。
by kienlen | 2015-01-19 22:08 | 読み物類 | Comments(0)

帰国

帰国って、実は外国へ行ってました、というわけではない。帰国したのは夫だ。突然バンコクに行っていた。ついこの間、行ったばかりなのに。で、そのことをバンコクの友だちに伝えたら「何でそんなに頻繁に行き来しているのよ」と返信された。そうだな、疑わしい。それで思い出したことがある。こちらに来てすぐに運転免許証の書き換えという手続きをしに行った時のことだ。夫は当時、タイにある日系商社で営業マンをしていたので、よく外国に行っていた。日本にも何度も来ている。で、パスポートには渡航歴が当然記されている。それが何か、という話だが、それが問題だといわれて免許の切り替え手続きを拒否されたのだった。

ものすごいショックだった。何か危ない取引に関与していると思われたのかどうか知らないが、想像していないことが起きる時のショックというのは、なるほどな。今思うと、別に命に関わることでもないしと思うが、でもやはり、車の免許自体をとれないとなると、事実上この場所で仕事はできないし、生活への支障も大きすぎ。試験で落ちるというのではなくて手続の始まりの段階での拒否なので絶望的だった。そもそもビジネスパーソンならしょっちゅう外国行っているわけで、もし本当にそれが理由だとしたら人権侵害と思った。予想外の展開過ぎてその場では対応できなかったが、落ち着いたらやはりおかしいと思ってもう一度訪ねて理由を聞いた。こういう場合、当該機関の答えは、教えられない、であることは、前にビザを拒否されたときがそうだったし予想できたが、あまりに理不尽なので粘った。結局大丈夫だった。差別って打撃大きいよということを感じた経験だった。

by kienlen | 2015-01-18 20:42 | 家族と子供の話題 | Comments(2)

『無理』

奥田英朗の本。面白い。そして分厚い。現代日本社会を大盛りにして大サービス的な物語。舞台が、若者の人口流出が止まらない地方の町。合併して市になった。はい、どこにもあります。登場人物はまず生活保護の担当として出向中の県職員。はい、どこにでもいそうなタイプ。受給者の怠惰な生活とふてくされた態度に腹がたち、上からの支給額減額圧力に同調。とってもありそう。次の主人公が暴走族グループで結構威勢がいい人達。ここまで元気な若者が今時いるのかどうかはちょっと分からない。でもこの人間関係はとってもありそう。外国人問題。新興宗教に走る主婦。こういう町の二世議員の傍若無人ぶりも、はい、ありそう、ありそう。

他にも色々出て来て、これがどこに収れんしていくのか、という前に、それぞれのステレオタイプがどんどん極端になっていっていかにも小説になっていくのだが、一歩踏み出せば現実だってそうだよな、というリアリティがある。正義の味方的な人物が皆無なので、日常性いっぱい。おかげで実に憂鬱になり、これを読んでいる間、自分及び家族がこれでもおかしくない、あれでもおかしくないと当てはまるケース多く、どっと憂鬱になっていた。とにかくほんの紙一重で生きて来た感を絵巻物のように見せていただいたって感じだ。最後はいかにも小説らしくまとまっているが、別にこの最後がなくても、それぞれが短編的に楽しめた。奥田英朗って、このストレートさがいいなあ。満足でした。

by kienlen | 2015-01-12 13:08 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen