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『日本ジジババ列伝』

一年分前払いで定期購読していた雑誌が、何のお知らせもなく届かなくなった。何かの手違いでひと月抜かしたのかと思ったら、その後一切届かなくなった。支持したい気持ちで定期購読していたのになあ。で、風呂で読む雑誌がなくなってしまったわけだった。待ってもしょうがないので別のものをということで、清水義範著のこの本を持ち込んでおくことにした。友達の家に泊まった時、ついつい本に目がいってじっと見ていたら「あげるよ」と言われて持ち帰ったまま何年か経っていたもの。

清水義範は、確か文章の書き方とかを読んだ気がする。面白かった気がする。タイトルそのままで高齢者が主人公の短編集。何気ないジジババの日常を綴っている風。風呂で気軽に読むには面白い。一風呂一短編は無理でも、二風呂一短編くらいは可能と思う。で、次を何にするかで本棚を見渡し、そこにあるけど読んだ記憶のない池波正太郎にした。それにしてもあの雑誌。システムの変更かなんかで顧客リストから漏れたのだろうか。じゃあ書店で買うかというと、またちょっと違う。定期購読だと次までに読まなければと思けど、その予定がないと急いで手をつけることもなく、でも雑誌って時期を逃すと読む気にならず、だったら買わないということになる。かなり残念な対応。
by kienlen | 2013-05-21 23:30 | 読み物類 | Comments(0)

『フィリピーナはどこへ行った-日本から消えた彼女たちの「その後」』

昨夜この本のことを書いてアップしたつもりだったのになかった。送信ボタンを押さずにシャットダウンしたのだろうか。そんなつもりはなかったのだが…。図書館に出入りしているので本がやたらに目について借りる日々で、こちらもそれ。フィリピンに行ったことがないのでイメージしにくいが、読み聞きしている限り、タイとフィリピンってすごく違いそうだ。よって、フィリピーナに入れあげちゃう人とタイ人女性に入れあげちゃう男性ではまた相当に違う感じがする。今まで読んだ本もそういう感じを強化するものだったが、この本を読んでいたら、タイみたいだと感じた。というのも変だな、多分視点なのかもしれないが、そうでもないか。何しろ、どこまでも男の目線というか、ステレオタイプな男の目線、しかもちょっと古目のそれで押し通しているというのが面白かった。こういう質問するんだ、の連続。

日本から戻ったタイ人がどうしているのかという興味がずっとあるので、この本の趣旨に興味があった。タイ人女性の多くが人身売買組織によって入国していたのに対してフィリピン女性は興行ビザだったのだが、この興行ビザの発給が厳しくなったのが2005年。アヨロ大統領の鶴の一声で決まったという程度の印象しか持ってなかったけど、この本に、背景説明があった。それはイラクに出稼ぎしていた民間フィリピン人が人質になって解放条件である派兵していたフィリピン軍を引き揚げたことへのアメリカの経済制裁として、重要な外貨獲得手段である日本への興行ビザ発給に口出ししたのだということ。外交って各種交換条件ばっかだけど、そういうことだったんだ。注意深く見てなかった、知らなかった。で、この著者はその措置が弱い者いじめであるとして、その弱い者であるフィリピン女性に話しを聞いて回っているのがこの本。出稼ぎ国家の悲哀に満ちているけど、もうちょっとだけマクロ的な解説が欲しかったなあ。それと絡めてくれると立体的にイメージしやすいのだが。ま、そんな姑息な領域に踏み込むよりも、男と女の話に終始の方がいいのだ、多分。
by kienlen | 2013-05-20 10:37 | 読み物類 | Comments(0)

今日の記録

午前中在宅仕事をここまで片付けよう、ここ2,3日さっぱりだったから今日は絶対!と激しく決意。それなのにまたダメで外出の時間になってしまう。これは危機的かもしれない。ちょっとした仕事に出たついでに友人とランチした。新しいパスタ屋ってことで行ってみる。洋食が苦手になっているのは年のせいなんだろうか。多分そうかもしれない。だいたい昼にこういうものを食べると夜に空腹感がなくて夕食を作る元気がなくなるのだ。それから車を置いて徒歩で次の予定である鎌田實講演会へ。鎌田氏は本を読んだことがない。タイトルを見る限りで何かひっかかりを感じなくて。雑誌なんかでは色々目にしているけど。それほど期待していなかったけど、とても良かった。読んでなかったことで、何も知らないから新鮮だったというのもあると思う。命について。

というわけで気分が良くなればいいのに、その後ひどく落ち込んでしまう。このところ何ヶ月もこういう感じがなかったような気がするので久々かも。無意味に涙というのがこのところなくて、これも年のせいかと思っていたけど、やはり戻ったりするものなのだ。間食したのもあり全く食欲なくて娘の夕食どうしよう。そしてまたまた、いつも行く近所の店で外食ってことにしてしまった。でも、娘と話していたら最低の気分から少し浮上した。「キミといると元気になるよ」と言うと「ママといても元気にならない」と言われた。役に立たなくてごめんよ。そしたら「毎日会っているからありがたみが分からない」と言われた。その点パパはいつもいないからたまに会うとありがたいのだそうだ。分からなくもない。全く仕事できず、本当に本当に情けない。最悪だ。今日は早く寝て明日やる。今の状況が一段落したら部屋を片付けて料理して手芸したいし畑仕事もしたいし…。5月も後半に入っている、はあ……。
by kienlen | 2013-05-18 21:04 | 出来事 | Comments(0)

『ノン・フィクション・布川事件 檻の中の詩』

一昨日、図書館に寄ったら、佐野洋の追悼コーナーが目立つ場所にあった。えー、佐野洋って昔好きだった作家だ、と突然思い出し足を止めてしまった。ごく若い頃だったし何を覚えているというのでもないが、特に泥をかぶって生きていないその頃の若者にとっては軽くて読みやすいという印象だけは何となくあった。当っているかは覚えてないけど。大分借り手がついているのか、そもそもそんなになかったのか知らないけど、冊数はそれほどじゃなかった。で、その中にあったのがこれで、珍しいなと思って借りた。1993年発行。そうか、自分は日本にいない時だからな、色々な事が抜け落ちているわけだ。布川事件というのも、無罪決定になったというだけで詳細は知らない。全く知らない。どんなかなと思って読んでみる気になったのは、冤罪事件に関心があるというのはあるが、最初のページに出てくる詩があまりに良かったから。結局、ふたりの詩が数多く登場するのだが、それがもう泣けること泣けること。図書館の本を汚しちゃいけませんから気をつけた。

雑誌に連載していたものだそうだが、この年代でここまでの捏造があることやらちょっとびっくり。戦後の混乱期じゃあるまいし。作家の怒りもかなりなものであることが伝わってくるが、さすがに作家は読ませる、当たり前か。それが仕事だもんな。小説家ならではといえば、供述調書の作り物っぽい部分を「小説ならこうだ」として小説仕立てで解説するあたりの面白さで、内容に呆れつつこれが自分や身近に起きたらと思いを馳せつつ、権力というのはやろうと思えば何でもできるという日頃の実感を再確認しつつ、ふたりの手紙や詩の素晴らしさに感動。佐野洋もそれが決め手になって支援する気になったことを明かしている。もちろんそれだけじゃない無罪確信があったわけだけど、そのあたりの経緯や支援者についての全体像も分かるようになっていて、大変に面白い本だった。事実関係の検証に力点を置いてない理由は専門家の類書を紹介することで補っていて、一般に分かりやすくしている。文庫版では再審請求が叶うところを補足しているらしいが、単行本は却下ばかりの段階。追悼コーナーなのが残念だけど、おかげでいい本に出会ったということになった。
by kienlen | 2013-05-17 09:13 | 読み物類 | Comments(0)

「羅生門」

人ってそれぞれ見えている世界が違うに決まっている、言葉が通じているというのも思い込みなのだ、しかし、とはいえ、外国語よりは同じ言葉を話す人同士の通じ方は大きい、となると言葉は通じるのだろうか、そうかもしれないがそうでないかもしれない、しかし言葉が通じないのに感じるものがある方が、言葉が通じるのに違和感よりは深い部分で通じている感がある、むむむ、これは何なんだ、と感じる毎日。今日もその感じが膨らんで破裂しそうになり、思考力ゼロになり頭を使わない仕事をしていた。それでふと、そうだ、こういう時こそ羅生門だと思った。確かそういうような話ではなかろうか、確か今週じゃなかったか、確か、事実は藪の中って話しじゃなかったかな、と思って新聞を見たら夜の上映が7時から。行くしかない。娘と早めの夕食にして「羅生門を見に行きたい」と言うと、教科書に出てきたそうだ。

私は読んだことあるんだろうか、あるようなないような、記憶なし。娘は、あれを夜に見たら怖そうだと言う。そもそもどうやって映画にするのか、確かふたりしか出てこない、それに汚い場面だしなどなど言うから、それが楽しみなんであると私は言う。というわけで出かけた。観客ゼロだと怖いかも、しかしもしふたりだともっと怖いかも。3人はどうだ。結局5、6人はいた。やはり今日の気分とはフィット感があった。いずれにしろちゃんと見たいと思っていたものなので大変良かったし、面白かった。すごいな、芥川ということなのか、すごいな黒澤監督なのか、すごいな三船敏郎その他なのか、多分全部なんだろうけど、人間人間人間が迫ってくる映画だった。そしてユーモラス。この全体的な冗談っぽさというか、いかがわしさというか、仰々しさというか、素晴らしい。原作、ウチにあるよな、読んでみるか。娘も行けば良かったのに。予告で見た「海と大陸」というイタリア映画がすごく面白そうだった。見たい。
by kienlen | 2013-05-16 23:18 | 映画類 | Comments(0)

情けない日

今日は朝から元気なし。もっともこのところそういう感じである。先が見えない。今さらでもないのにな。昨夜は店に行く日だったから気晴らしになるかなと思ったけど、そうでもなかった。アリの卵があったので食べた、スープは美味しかった。それと虫のつまみ、これもハーブが効いて美味しかった。もち米をたくさん食べたところに、もち米のお菓子も出されて、それも食べた。ヤケ食いってこういうことかな。昨夜は飲みすぎの感あり。今日も仕事全くはかどらず、このままいてもしょうがないと思って友人をランチに誘って付き合ってもらう。ついでにお茶して、ついでに古本屋に寄って、厚くて高めの専門書を買ってしまう。2冊。ついでに図書館に寄ってたくさん借りてしまう。元々本を何冊か抱えていた上にこれだ。重たくなって歩く元気なくなって友達に電話したら送りに来てくれた。すんません。

さすがにできることはやらねば、と思っていた夕方。友達から電話があった。何かと思ったら「元気ないから電話した」と言う。「今日は私もそういう日だし、私達が元気ないのは年齢のせいではないでしょうか」と言う。それから話しを聞いた。自分とは別の意味で年齢のせいだろうなってことになった。しかし、そうこうしているうちに元気が出てきた。やはり自分の場合、寂しいというのに尽きる。仕事孤独、家族内孤独、何もかも孤独。犬もいないし、ウサギだけいる。ウサギは孤独のお供にはなりにくい。ま、誰にでもある気持ちでしょうが、どうも見ているとその強弱には差が大きいようだ。かといって他人になれないので比較のしようがない。ま、たくさん本のストックあるからそれで何とか孤独感を薄めるしかないな。そういえば図書館で、ここんとこ強く考えている友達に偶然会った。図書館で知り合いに会うのなんて珍しくないけど、あまりの偶然にびっくりした。
by kienlen | 2013-05-15 23:35 | その他雑感 | Comments(0)

『シャイロックの子供たち』

しばらくぶりで池井戸潤を読んでみた。娘と本屋に行った時に文庫で買ってあったもの。短編集だと思って、だったら細切れの時間に読みやすいかなと思ったのだが短編風にして実はつながっているというものだった。舞台はいつもの通り銀行。ほとんど銀行のみ。結構読んだせいもあるが、ちょっと飽きてきた。何しろ自分にとってまったく実感のない感覚である。知らないものを知るのが本を読む面白味の大きなひとつではあるが、それにしてもちょっと辟易な感じになるのは、結局のところ、共感できる人物がほとんど皆無ということだろうと思って、途中で止めようかと思ったら後半が謎解きになっていて面白くなった。それで一応最後まで読んだ。始まりは軽い短編って感じで読み半ばは惰性でなんとなく読み、後ろは謎解きの本格派ってところかなあ。

それにしても銀行ってこういう所なんでしょうか。そういえば身近にいない人種であることに気付いた、銀行員。知り合い程度まで範囲を広げるといるけど、親しく本音で話すような人にいない。だから内情は知らない。ただ、自分で働きたいと思ったことは1度もない職種ではある。池井戸作品で好きなのは、銀行内部の話というよりも取引先との交渉とか中小企業の事情とか、自分にとっていくらかは身近に感じられる部分があるものであり、このように銀行とか組織内の足の引っ張り合いとかは、もういいやって感じ。白い巨塔も見たことだし。もうちょっと突っ込んだ内容だと、表面のテーマがこうであっても面白いとは思うけど。この年になってこれは無理かな。若い人向けと思われる。しかし重厚なのを読んでいるほどの心身共の余裕がないから…なあ…。
by kienlen | 2013-05-14 13:10 | 読み物類 | Comments(0)

『現代タイのポストモダン短編集』

最近図書館によく行くのでついでに借りてくる本が増えた。これも偶然発見。続けて面白いタイの小説を読んで以来、タイの小説読みたいと考え続けている。これは真っ先に、インモラルアンリアルで感動したウィン・リョウワーリンの短編が出てくる。この人のはとっても読みやすく、いかにもタイ的だから、ポストモダンなのかどうかって専門的なことは分からないが、もっと読んでみたい作家。顔写真が、小さいながら載っているが、やはりいかにもタイ人の典型的な雰囲気が漂っていて好感。次が若くて亡くなった作家さん。透明な瑞々しい感性というところか。良かった。ということで6編をおさめたもの。最後の「毒蛇」というのは、タイ国内では評価されずフランス語に訳されてかなり売れてフランスの賞も受賞したそうだ。

題材として蛇がよく使われるなという感じ。自分が読んだ数少ない小説でも頻繁に登場する。それだけ身近な生き物なわけだし、バンコクにいた時だって毒蛇には遭遇したことがあった。まして田舎じゃあ、子どもが遊びに行く時も蛇は心配。ここに登場するのは巨大なキングコブラ。なかなか恐ろしい描写が続くが、大変に読み応えあり。展開がどうのストーリーがどうのというのではなく、多分解釈は色々にできる。しかしタイで小説家という職業が成り立つんだろうか。人口が日本の半分。本を読む人口はもっともっと少ないとしか思えない。この本の解説によると、タイ人の読書量の平均は年間7行とか。時間じゃなくて行数で示されると改めてすごいよなと思う。ただしどういう調査方法かは不明。大同生命国際文化基金がアジア文学の翻訳に助成している。こういう活動がなければ日本に紹介されるのはひじょうに難しいだろうからありがたいことだ。
by kienlen | 2013-05-13 15:44 | 読み物類 | Comments(0)

「体脂肪計タニタの社員食堂」

しばらく前に試写会にて。ダイエットについては全然詳しくないしあまり興味のない分野である。いや、興味がないというわけじゃなくて、基本的に無理して行った何かはその後に反動がくると思っているので、ダイエットというのも全体のバランスの上でないとなかなか厳しいのじゃないかと思う。ということで、確かにこの映画はそういうことも言っているようではあるが、娯楽色を前面に出しているので、そっちの方に目が行く感じ。映画にするほどのことがあるのかどうか、自分には分からない。テレビ番組で充分なように感じたけど。といっても何がテレビにふさわしいのかまでは知らないから、なんとなくの印象。

よくもこんなに太った役者を集めたものだと感心したけど、シリコンを入れて作っているということだった。最後まで飽きずに見た。こういう分野に興味のある人なら、楽しめなくはないとは思う。しかし、どういう人があえてこういうのを見るのか、ちょっといいイメージしにくいな。若い人だろうか。料理は美味しそうだったけど、私は食べる時にいちいちカロリーがどうのと考えるのはまっぴらゴメンなので、はあ、ごくろんさんと思った。油を高カロリーで敵視するのはどこでもそうみたいだけど、ウチは結構使う。この映画を見てから、その一滴で何カロリーとか騒いでいた場面がしばらくは浮かんだがもう忘れてしまった。だって油モノがないと腹持ちが悪くて不便ではないだろうか、そういう問題じゃないのか、ちょっとよく分からない。
by kienlen | 2013-05-12 23:19 | 映画類 | Comments(0)

新緑満喫

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昨日は泰阜村へ。同伴者は娘。学校がたまたま休みでラッキー。勉強したい様子ではあったが、親としては、そんなことよりも、選ぶとすれば見聞を広げていていただきたい。まあ単にめったに行けない場所に行くというだけのことですが。娘は橋が好きであり、橋を見ると写真を撮りたくなり、撮れる位置に下りていった。川の水の入り方が少ないや。南は緑の勢いが北よりもずっと進んでいる。
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天竜川で鯉がだらんと一休みしていた。鯉のぼりをこうして泳がせるシーンはよく見るけど、川にかけるのもいいなと思っていたら電車が来た。電車乗りたい。飯田線、乗りたい。暇になったら行きたい。
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村内で遊ぶことにして遊び場に行ったら保育園の親子遠足で賑やかだった。娘が保育園だった時を思い出したが、彼女は遠足は覚えていたが親と行った記憶はないという。行ったのだが。記憶なんてそんなもんだ。そしていつか「仕事仕事っていって構ってくれなかった」とでも言い出すのだろうか。それもしょうがないというものだ。で、子供と親がボブスレーのコースに次々と乗り出していた。娘はこういうものが好きであるから「乗ればいいのに」と言うともじもじしていた。食堂でランチを食べながら決意したように「滑りたい」と言う。実は保育園児ばかり滑っていたから恥ずかしい気がしていたそうだ。しかしやはり滑りたいと思ったそうだ。食堂の人に「滑ってきます」と言うとそこにいた人達が「俺達も滑ったけど楽しいよ」と言う。食べ終えて外に出たら園児の姿はなく大人のスタッフが手持ちぶたさで大歓迎してくれた。たった200円にスタッフ3人で世話やいてくれた。それで滑っている勇姿がかすかに見える。私はこういうのは苦手。臆病。なかなか楽しい1日だった。
by kienlen | 2013-05-11 20:42 | | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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