2016年 12月 03日 ( 1 )

レシート裏

帰国後、何やかやあってロンドンのことをあまり書いてない気がする。忘れないうちにメモ。昨日友だちと会っていた時にロンドンの話になり、彼女が「パリよりロンドンの人の方が親切だったと思う」と言った。ひとりやふたりで判断できるわけないけど、私たちもロンドンでびっくりする親切にあった。それはロンドンのパディントン駅からバースへのワンデイトリップに向かう列車に乗っていた時だった。帰りは悲惨な立ちっぱなしだったが行きはすきずきで快適。娘が窓際に座り、私が廊下側に座って低い丘と畑と同じレンガ色の家々の続く晩秋という感じの景色を眺めていた。すると、左肩をトントンされる感触があった。廊下を挟んで隣の席にいたご婦人が、私たちのいた側の車窓を示して、あの馬を見て、有名よと言った。示された方を見ると丘一面という具合に白い馬の模様が広がっていた。おお!と思ううちに遠ざかって見えなくなる。教えてもらわなければ絶対気付かなかった。

すると次にご婦人が、後で調べてと言って小さな紙片をくれた。レシートの裏に「Westbury white Horse」と書いてある。さっそくその夜にネットで見てみた。粋なはからい。今度私もツーリストを見かけたら、口だけでは分からないだろうから、こうして書いてあげようと決めた。でも何を、というのは思い付かないが。いずれにしろネットでたいていのことは分かる時代なので便利だ。彼女はバースで降りると「私はパーキングに行くからこっちだけど、あなた方はあちら」と教えてくれて去って行った。その後、ロンドンの本屋に入って娘とゆっくり見ていた時、娘が「ママ、レシートある?」と言うから、何かと思いつつ一枚渡した。娘は隅っこでそこにコソコソ何か書き付けてレジのスタッフに見せている。すると案内された先でヴァージニア・ウルフの本を見つけて喜んでいた。多分発音に自信がなかったのだろう。かの親切なご婦人からはいくつも教えていただいたことになる。ありがとうございました。



by kienlen | 2016-12-03 15:13 | | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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