2016年 07月 24日 ( 1 )

拝啓天皇陛下様

友だちが借りたDVDにて鑑賞。家で一人でDVD鑑賞ってあまり気が進まないが、この映画は一度観たいと思っていたものなので借りることにした。野村芳太郎監督。父はなく貧しく、子どものころから働いて自活せざるをえず、よって読み書きも覚束なく、前科もあるという主人公を演じるのは渥美清。彼について語りながら物語を進める、軍隊の同期生を演じるのは長門裕之。時代は2人が初年兵として入隊して知り合う昭和初期から前線に出る支那事変、そして戦後しばらくまでで、この間の、男性2人の友情を中心に描かれる。

前半は軍隊の様子で、ここでも中隊長の計らいで主人公が文字を教えてもらう場面など人情物語的な部分が多々あり、後半はそちらが前面にでた展開となる。暴力シーンが嫌いな者にとっては、戦争をこういう風に描いてくれるのは、目を背けなくてすんでありがたい。素朴で素直で、必要なら悪いことをするのを厭わず、ズルいところもあり、状況を受け入れて大勢には逆らわず、という庶民の典型が戦争の時代を生き抜き、やっと幸福になれると思ったら…。こういう視点で天皇が神であると描くのはすごく納得できたな。大変いい映画だった。

by kienlen | 2016-07-24 10:39 | 映画類 | Comments(0)

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