これも面白かった『仏教ではこう考える』

先日久々に書店に行ったら嬉しくて1万5千円ほどあった手持ち金は全部本に化けた。高額な専門書がないから冊数はいったが、すぐ読めるのが多いと、読む方の冊数もいくからどっちがお得か、なんて判断で買っているわけじゃないからいいんだけど。この本はその中からの2冊目。最初のは完全に仕事のためだが、こちらは半分以上は趣味。学研新書で釈徹宗著。とってもとっても面白かった、私の好みの筆致だった。京都新聞に連載していたものだそうで、読者からの質問に仏教ならこう考える、という発想でお坊さんが答えるというスタイル。問答形式というのはユーモアがあって笑えないと私は苦手だが、これはその点がいいし、それに宗教思想が専門の学者さんが住職としてフィールドワークしているみたいなものだから、現場にも理論にも強いということになる。しかもキリスト教ではこう考える、神道だとどう、イスラムだとどう、みたいに比較してくれるので実に分りやすい。大きな活字で読みではないが、情報量的には満足できる。こういうのが新書の良さではないかと思ったりする。

こういう本を読むと仏教っていいなあと思う。何しろ、常識を疑え、である。べき、で考えなくていいのである。これを読んでいてちゃんと仏教徒になろうかと思ったが、この方は浄土真宗で、その前に読んで仏教徒になろうかと思ったのは浄土宗。次に別の宗派を読んで、また良かったらどうしたらいいのだろうか。仏教の入門書としてはとってもいいんじゃないだろうか。前半は新聞紙上問答を再現しているが後半は、住職というフィールドワークから得られた情報を元にして仏教的に考察するというもの。仏教だ、神道だ、慣習だ、地域性だとぐちゃぐちゃ絡まった糸をほぐしてから解説してくれるので、表現的には子どもが対象かと思うほどの易しさだが、少なくともいい大人の私には満足の面白さだった。
by kienlen | 2008-12-15 19:38 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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