『<女性職>の時代-ソフトインテリジェンスの力』

自ら進んで選んだ本ではない読書が続いている。育児中を思い出した。授乳中はもちろんだが、洗濯物を洗濯機に入れる時とか炒め物の食材をフライパンに放り込む時も数行読み進めることができる。それと信号待ちの間も結構いける。そうしながらなんとか読み通そうと思ったが、さすがにこれは…。呆れる内容だと、一体自分は何に呆れているのか知りたくて、そのために最後まで読んで友達に文句言って「もしかしてマゾ?そんなの読んで」と一蹴されるのが常だが、この本はそこまでもいかずに挫折してしまいました。すみません。若い女性に向かって職業選択と労働意識について説教しているらしいが、さすがにこの歳でこれを読むのは辛すぎる。もっとも若かったら読んで納得するかというと、多分できない。だいたい主観は主観で正々堂々と通していただければ潔くていいけど、これがいかにも世の趨勢であると言いつつ、それがなぜか説明しないままのまやかしに満ちている。言い回が仰々しくて、これがよく言われる上から目線というのか、と感心した。きっと偉いんだろう。偉いのは別にいいんだけど、だったらもっとスケール大きく威張ってくれると楽しませていただけるのだが残念でした。

でもまあ、読者を楽しませるために書いているわけじゃないんだろうな。かといって真剣に体を張って若い女性に指針を与えているようにも感じられない。このところ不可思議な本が続いているが、何か共通した印象を受ける。ひとつは前提がメディアで流布している人間なり社会像であるように感じられること。この本なんて、最近の女たちは管理職だ経営者だと、キャリア幻想に浸っている、というところから始まる。えー、知りませんでした、となると、もうダメである。そうかそんな世の中になっていることを日常的に若い女性と接しないわけじゃない自分がてんで気付かないとは、あまりに鈍感なのか。それとハードとソフト、女性と男性、強さと弱さ等々、対立させて、いかにもこっちがあればこっちはない、こっちを取ればこっちは失うかのようなのが、どうしても理解できない。こうして人を追い詰めておいて病気にしたいんでしょうか、って感じ。選択できるもの、するしかないものと選択なんて考えを導入しなくていいものがあるんじゃないだろうか。私はけじめのないB型なのでこういう思考の流れについていけない、ということでおしまいにしたい本。
by kienlen | 2008-09-25 10:48 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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