地域社会に温存の単眼的見方

キッチンのテーブルの上に桃が1個置いてあった。桃はきょうだい喧嘩の火種になる食物。早く食べないとすぐダメになるよ、と言っておく。で、思い出して娘に、実家へのお中元代わりに持たせた桃について尋ねてみた。農家をやっている友人がメールで注文を取って希望すると届けてくれる。ブルーベリーと熟れる前の桃を注文した。私は桃は固いのであれば好きだが熟れると苦手。箱で頼んだので半分を夏休みで実家に行く娘に持たせたのだった。「皮の剥き方がおかしいってじいちゃんに言われた」と娘。父親の方がキッチンに立つ回数が多かったのか、あるいは彼が方法を教えたのか、子どもたちは親指を刃に当てて前に押し出すタイ風の剥き方を身につけた。日本式しかできない私から見ると器用で面白い。マンゴーなんかにはこっちの剥き方の方が便利。

それから剥き方の話しになって「この剥き方はダメって取り上げられたことあるんだよ」と言う。「えー、学校で?」と尋ねると「学校では先生におもしろい剥き方だなあって言われただけ。地域の行事でカレー作る時」とのこと。子どもが遭遇した出来事について私は自分の価値判断をあんまり挟まない方だと思っているが、これは呆れた。こっちが危険だとどうして決められるのか全く理に適ってない。状況を聞くと、カレーを作っている時に「剥き方が危ない」という理由で育成会の役員に包丁を取り上げられたとのこと。抵抗しようかと思ったそうだがやめたそうだ。「視野狭いよねえ」と言うと「そうでしょ」と娘は泣きそうになっている。息子は多分学校の調理実習で周囲との違いを悟って早々に日本式に切り替えた。彼は器用なのである。娘はどういうわけかタイ式でここまできた。しかしこの地域の役員の面々を思い出すと状況は想像できる。物事に直面する前に安全パイの「べき」で片付ける最も楽で安心安全な対処方法を身につけた方々。最近のスローガンの「安心安全」はここから来ていると私は信じているが、インドネシア人の介護職も当県に来たことだし、そのうち「多文化共生」が行政から降りてきて地域のスローガンになるかもしれない。大笑いである。
Commented by jun at 2008-08-22 09:59 x
いつもながら楽しくユニークなブログをエスプレッソを飲むように有難く拝読しております。
キッチンの上に桃が一つ。何か絵になる気がします。桃は固いのがお好きですか。私はどちらもOKですが、好みが分かれますよね。ちょうど今朝、いただいた桃を切ったところです。家族の好みに合わせて固いのと熟したのを別々のお皿に分けて。子どもには、「美味しいから食べて!」というと逆らって食べないので、黙って美味しそうに盛り付けておいたらすぐに空になりました。
道具の使い方をとやかくいうのは本当に視野が狭いですね。偏狭なのはいいとしても他人にまで押し付けて欲しくないですね。
また、法律や役所などに頼らず、出来る事や出来る人からルール化が必要なのかもしれませんよね。
「あっ、役所のこの文書は5年前に私達が考えたものだ」などと言いながら、ほくそ笑みたいもにです。
ではまた。
Commented by kienlen at 2008-08-23 17:36
なるほど、そういえばウチも父親はフルーツを切って盛り付けるから子どもも食べるけど、ただ「冷蔵庫に入っているよ」だけじゃあ先に進まないみたいです。地区に関してはもう…。氏子の集金もしないと…。
by kienlen | 2008-08-21 10:04 | 地域 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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