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映像とお話し同時進行の講演会

学校が夏休みに入ったので教育委員会から委嘱されている半端な雑事はひと月休みになる。よって収入もない。現代版物々交換みたいな生活。雑用がない間にやっておかねばならないことがあるから、この暇を利用しないといけない、の第一弾で昨日は在宅仕事にあてた。はかどらなかったけど一応最低限まではやる。行きたいと思っていた夕方の講演会に行けそうと喜んだ時に雷が鳴って徒歩で行くのは怖くなって諦めようかと思ったがギリギリになって晴れた。年間通じた定期的な講演会の共通テーマは「世界史でひもとく現代」。毎回面白いのでなるべく行くようにしている。昨日のは「革命の功罪と現代中国」というもので、東大の並木先生という方が講師だった。用意していたビジュアル素材を外付けハードディスクに入れて持参し忘れたということで、なんと、パソコン本体に入っていたという文化大革命の経験をインタビューしたテレビ番組をスクリーンに流しながら、講師は講師で映像とは直接関係ない講演をするという斬新なスタイル。

インタビューは字幕でひじょうに興味深いもので引き込まれる。でも、講演も聴きたい。どうしたらいいんだ、という多大な情報処理能力が必要とされる講演会だった。こんなだから理解も散漫にならざるをえなかった。スクリーンの映像と字幕があるからメモも不可能。それでも隣の人はメモったり写真を撮ったりまでしていたから、情報処理能力の違いだろうか。日本のような万系一世の考え方で中国の世継ぎは行われるのではなくて、王朝時代からリーダーは血筋ではなくて実力で決まるから始まって、外国からきた制度やイデオロギーの中国式の取り入れ方の独自性、共産主義の中国化、資本主義の中国化など、とっても面白かった。共通テーマからすると、ある国に起こっていることを世界史の中に位置づけようということだと思うが、それがひじょうに面白い。昨日のもロシア革命の影響だけでなくて、日本の自由民権運動なんかの影響みたいなのも出てきた。日本のような島国にいると国というもののイメージが分かりやすいけど、たいていの国にとってはそうじゃないんだしな。
by kienlen | 2008-07-26 11:22 | 出来事 | Comments(0)

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