『デジカメ時代の写真術』

待ち時間がほとんどの仕事だった。分かっているからバッグに読み物をたくさん詰めて、それでも時間があったら一仕事しようと思ってパソコンまで詰めて臨んだのだが、いくらなんでも6時、最悪7時で、その時刻からの宴会に少々遅刻は止むを得ないという心づもりだったのに、終わったら8時を過ぎていた。さすがにイライラして読む気も一仕事の気力も失せた。宴会には、高い会費を払うだけのために行ったようなものだった。で、その待ち時間に読んだのがこの本などなど。このところ写真の本を続けて読んでいるが、これはその中で一番面白いな、と思って読み進めていて、終わりの方になって著者が森枝卓士であることに気付いた。なんだ、この人のタイの料理本を確か読んだことがある。初版の発行が2003年なので、デジカメが今ほどに普及しておらず、まだフィルムカメラも使われていた時代。それから数年でここまできているんだということがよく分かる本だった。文も書いている人のせいか、楽しく読みやすい本だった。

それから数日前になんとなく買った英字新聞を開いた。アイスクリームにしょうゆをかけるのを石川県の業者が開発して話題になっているとかいうのが目についた。それで、タイだとパクチーや唐辛子が入っているお菓子もあるし、フルーツには唐辛子入りのタレをつけることを思い浮かべた。どうなんだろうか、西洋料理だとそういうミックスの発想は乏しいんだろうか、欧米のことを分からないので知りたいと思った。宴会の後に夫の店に寄ったらカウンターにタイ語の新聞があった。日本人は5人に1人が自殺を考えたことがある、というヘッドラインが1面トップに踊っていた。「自殺を考えたことがない人っているのかな」と、お客さん皆無で暇な夫とコックさんに聞くともなくこぼすと「そんなの考えたことない」と夫。「若い時はそんなことばっかり考えていた。今は考えないよ、子供を養わないといけないし」と私が言うと「そういう人もいるんだ」と夫が言っていた。1度でいいからそういう他人になってみたい。あまりに似てない人と話すと、自分の考えの貧困さを感じる。
Commented by jun at 2008-07-19 16:44 x
自殺と言えば、古い話ですが、「独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である」の書き出しで始まる高野悦子さんの「二十歳の原点」を想い出します。残された親が子の日記を元に出版したもので当時大きな話題になりました。
また、死を考える時、この夏の実写版映画「火垂るの墓」が想い浮かびます。妹と連れてその日、その日を食べ繋ぐ。そしてその結末。つい感情移入してしまい、この二作品は、思い出すだけで私は泣けてきてしまいます。

  「魂と つなぐ夏 問いし また」
 (たましいとつなぐなつといしまた)     
Commented by kienlen at 2008-07-20 09:52
junさん、いつもありがとうございます。『二十歳の原点』は若い頃に読みました。そして、そういう本を読んだという影響もあるんだと思います。しんみりする回文ですね。
by kienlen | 2008-07-18 23:19 | 読み物類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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