息子と仕事の話し

「やっぱ接客業はだめだ」と息子が昨夜の夕食時に言った。「高校のうちはバイト続けるけど、その後はもうしない」と。特別何か嫌なことがあったというわけじゃなくて、飽きてきたようである。ファミレスというかファーストフードというかの店のアルバイト。そんなちょっとの経験で「接客業」と言ってしまうことの無責任さはおいておいて、こういうことだった。その店にはアルバイト歴10年の人がいて、正社員より店のことを知っているので正社員に向かって指図するのだが、10年もああいう仕事を続ける気に自分はならないと。かといって、じゃあどういう仕事をしたいかという展望が彼にあるわけでもない。仕事について毎日毎日思うところのある私としては、実態を知らないが、と断った上で正直な感想を述べるしかない。10年やっているということは、ある程度の年齢になっているということで、そうなってから職種を変えるのはそう簡単ではない。雇用されるというのであれば雇用主がいるわけで、年齢がいっていれば経験者でないと採用されにくいから、その人が好んでそのアルバイトを続けているのかどうかは分からないことである。

どこまで突き詰めるかにもよるが、慣れた仕事の方が楽なのだ。私も今の歳になって仕事上の異文化体験をしているところだ。例えば会議のスケジュールで挨拶に5分、ナニナニに13分、次の課題に13分、次が5分…なんて割り振ったのを見ると、形式と縁のない仕事をしてきた自分には信じがたい光景が展開することになる。そのテーマについて意見がでなくても待っていたり、意見がたくさん出ても時間で区切ったり。子どもが成長するにつれて、自分の無秩序が子育てに大きな影響を与えてしまったのだと思うに至っているが、秩序がどういうことかも分からずにいた。やる気のある時は集中してやり、やる気にならないとフラフラして、というのが当たり前のペースになっていることも秩序のある仕事から見たら異端かもしれない。で、やはり考えるのは「もしも」である。もしも自分が若い時に秩序を重んじる仕事についたらそういう人間になっていたのだろうか。ううむ、分からない。この息子の親がきちんとした人だったらこの息子もきちんとするんだろうか、ううむ、分からない。そんな仮定に意味はないけど、ヒトがどこでどうしてこうなるのかはやはり不思議。子どもを見ているとますます不思議だ。
by kienlen | 2008-06-20 20:22 | 家族と子供の話題 | Comments(0)

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