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製糸業の遺産保存プロジェクト

日本の近代化は製糸業に支えられて進展した。その名残りは各地にあって蚕都を名乗る都市が全国に6自治体あるそうだ。で、本日はそこに加わろうという準備会に、ひょんなことから参加するハメになった。実家では、私が小学生の時まで養蚕をやっていたから馴染みがある。農家にとって貴重な現金収入だったはずだ。で、今は発砲スチロール製造等に業種転換しているかつての製糸工場を見学した。つまりこのプロジェクトの目的のひとつが敷地内の一連の建造物を文化遺産として保存する動きを盛り上げようというものだ。これは明治30年に建設された繭を保存しておく繭倉で、木造5階建ての木造建築というのは日本でこれだけだそうだ。中で説明を聞いていて懐かしくなった。
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ウチにも蚕室というのがあって、物心ついた時には使用はされていなかったが格好の遊び場になっていて、グラグラする建物内によく入っていた。まあ、あれだって農民文化遺産みたいなもんではないだろうか。
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多い時だと女工さんが2000人規模でいたそうで、賄い室がある。大量の食器類も割と最近まで保存してあったというが、捨ててしまってから文化遺産という話しがきて、残念だったと社長が話していた。この歴史を研究しているグループの方や大学の先生のお話しもあって、いろいろと興味深いことを知ることができてとっても面白かった。靴下の代名詞みたいなグンゼが郡是からきているって初めて知りました。
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このイベントが終わって交流会があるということで、用件を考えると出席した方が良かったはずだが、知らない人たちの中が得意でないので迷ってやめて、新緑の山道を走って帰ることにした。。最近知った山道の抜け道沿いで温泉を発見した。土曜日は基本的には避けるが、駐車場に車がたった1台、ということは…。フロントで「混んでますか」と聞いたら「いえ、全然」と言われて500円で入ったら誰もいなかった。湯船は3人でいっぱいくらいのもの。秘湯の趣きがある。しかしこの広さじゃあ他の人が来たらヤダな、と思っていたらもういいかなって頃に3人入って来た。運が良かった。
by kienlen | 2008-05-10 20:38 | | Comments(0)

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by kienlen