ツクシかナズナか

息子がバイトなので娘と2人だけの夕食。残りご飯があったのでグラタンにした。すっぱいトマトが4つ残っていたのでそれを使って、シーフードをたっぷり入れたトマトソースであえてチーズを載せて焼くだけ。焼いている間にナズナを茹でた。これは南信州の直売所にあったもので、友だちが美味しい、美味しいとかなり強引に勧めるので買ったものだ。成長したナズナではなくてまだ赤ちゃんくらいの若い芽。新鮮なうちに食べたかったが、こういうものは娘が好物なので、彼女が実家から帰るのを待っていた。そんなに期待してなかったら、コクがあってえらく美味しい。野菜より濃厚で、これなら友だちが勧める理由が分かる。しょうゆも何もかけずにそのまま食べた。美味しい、美味しいと連発していたら娘が「美味しいけどツクシの方がもっと美味しい」と言い張る。実家でツクシを摘んで卵とじにしたのが忘れられないようだ。「たくさん摘んだのに茹でたらちょっとになった」「ハカマの中に土が入っているからハカマ取る時に爪に入っちゃう」。それは私も子どもの頃の遊びだったから知っているし感触は覚えている。そのうちに「ツクシって何?山菜?」と聞くから「山菜かもしれないけど雑草でしょ」と答えた。

「じゃあ、ナズナだって雑草でしょ」と娘。そりゃそうですよ。雑草ゆえの逞しい味がいいのである。それにしてもナズナがこんなに美味しいものだと今まで知らなかったのはソンした気分。父に栽培を依頼しよう。まさに1度食べたらやみつきになる味わいである。ツクシの卵とじから連想したのか娘が「卵スープ食べたい」と言い出したので作ることにしたが、片栗粉がない。小麦粉を溶いて入れたがトロミのないものになった。そこにナズナを入れたら抜群の風味だ。私はナズナのことを考えて娘はツクシのことばかり。「ツクシって売ってないのかな」と言い出した。そういうのは自分で摘んで食べるのがいいんじゃないか。そんな話しをしながらの平和な食事だ、何しろ話しがかみ合うし、通じるし飛躍しすぎないし、それだけで感動的。実はツクシの話しは娘が朝からずっとしていて、それを聞いた息子が「ツクシってコンクリートの隙間からも生えるけど、あれも食べられるのかな」と言う。娘は「私が食べたのは山の中のツクシ!」となって、私が「食べるものがなくなったら食べるでしょうよ、当然!」となる。息子のひと言でいきなり迷路に放り込まれるのが常だ。
by kienlen | 2008-03-29 19:03 | 家族と子供の話題 | Comments(0)

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