再会の街で

昨日は書く時間がなかった。朝早くから出て、夕方帰宅する前に夫の店で食事していこうと思って歩いていて、通りかかりの映画館で上映時間のタイミングがいいというだけの理由で突然これを見た。当然遅くなる。それから近所の店で食事とビール1杯だった。それでもっと遅くなった。見たのはこの「再会の街で」というアメリカ映画。何の予備知識もなく特に興味をもったわけではなくて、友人から勧められているエリザベス1世のを見たいと思い続けて時間が取れずにいたのが、上映時間と立地の関係でこっちにすり替わったようなもの。それと、この古い映画館が、シネコン誕生後に地元密着スタイルで要望など聞いたり、がんばって異色作品上映に取り組んでいるから応援したい気持ちもある。最近販売開始された6枚で5000円という回数券を買いたいのもあった。この程度の価格だったら、ちょっと見てみるかって気になる。そうするとシネコンの大げさなチケット売り場や華やいだアプローチよりも、フラリと入れる小さい劇場もいいかなと思える。そして観客は自分1人だけだった。映画館前に貼ってあったポスターの感じからすると中年男の友情物語かなあ、アメリカ映画の人情物は苦手だが…なんて考えていたわけだが、なんと不思議なテイストで私的には嫌いではなかった。いろんな意味で面白かった。特別な盛り上がりがあるわけでもない、こじんまりしたドラマだったけど、全く飽きずに2時間以上。これは何だろうと思って映画館の人に「これって評判はどうなんすか」と聞いたが「さあ、僕もちょっと分かりません」と言われた。

見た後に夫の店に立ち寄ったら、コックさんが「何の映画見たの?」と聞くから「アメリカ映画。でもどういうのか説明するのは難しいなあ、いろいろな角度があるものだから」と答えると、ボソっと「アクションか」と言う。女だてらにタイボクシングをやっていただけのことはある。「違う、アクションは嫌い、暴力も嫌い、アメリカ映画はあんまり好きじゃないけど、今日のは良かった」と言うと「人生ものか」と言う。そうだな、日本語にするとしっくりこないが、タイ語だとこれ、人生ものというのがはまりそうだ。ストーリーやエピソードがどうのこうのというよりも、愛とは、生きるとは、家族とは、みたいな普遍性への関心だけで見れちゃうもののようだ。途中で9,11の方に流れるのかのような展開になって、それだと違うなあと思っていたら大丈夫だった。ちょっとほっとした、というように、行き過ぎそうになっては抑えた展開にほっとするという場面が多々あって、人生まんざらでもあるまい、と感じさせてくれた。自分の乏しい視聴経験からいうとヒュー・グラントの恋愛物語とビューティフル・マインドの味をミックスしたみたいな感じだろうか。セリフも少な目でフツウに気が効いていたし、人物はどれも現実味があって、セラピストや専門家への依存と疑問が混じっているのも、なんだか私の中のアメリカっぽいイメージと合っていて面白かった。それと多分役者が良かったのではないだろうか。そしてこういうものを楽しめるという自分の年齢を意識した。いずれにしろ不思議に満足した。
by kienlen | 2008-03-06 10:14 | 映画類 | Comments(0)

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