『通訳捜査官-中国人犯罪者との闘い2920日』を読む

パソコンの前に貼り付き状態で3日間。やっと片付けるべきことをしたので、娘とゆっくり手巻き寿司を食べた。私と娘はなぜか食べ物の好みが似ている。甘味は弱く酸味は強い酢飯にしてシメサバとイワシとサーモンを巻いた。それに野菜いっぱいのみそ汁。息子はオードブルのつもりで餅を4つ入れたおしるこを食べて、彼自身としては不満足な満腹で夕食は抜かざるを得なくなる。その後読みかけの本を読んだ。著者は坂東忠信さんという、警視庁で中国語の通訳捜査官をやっていた人。健康状態が芳しくなくて退職して、現在は司法通訳と作家と講師をしているということだ。前に中国人通訳が書いた似たような本を読んだことがあるが、どっちにしても凄まじい内容が含まれている。あと法的に守秘義務がある内容をどうやって書くんだろうという点への興味もあった。しかしこれは買う本じゃあなかったなってのが感想。1200円+税だから、新書を2冊買える。ちょっと惜しい。

実は一番の興味は、日本語と中国語の違いとか、言葉そのものなのだったが、この本はそういう目的はなくて犯罪の現場と警察の現状を報告することに主眼があるようだ。犯罪の手口を詳細に紹介したら誰かのヒントになる懸念もあるので避けている。日本の治安に対する強い危惧も示している。でも警察の強化や管理じゃなくて人々の良心や道徳心で治安を維持する方が望ましいという意見には賛成。外国人犯罪に関しては諸説あって、なかなか見極めは難しいところだが、遵法意識については個人差を超える国による違いは大きいだろうことはタイ人を見ていても分かる。多分その背景にあるのは、私には公平さであるように思える。正直ものが報われない社会であれば、正直でいたくてもバカバカしくなる。そうなると負のスパイラルだ。人を信じられる社会か、信じないことから始まる社会かの差異は大きい。そこらあたり、つまり犯罪の背景の社会的分析がなくて、個人や国民性、地域性に還元されているのがすごく物足りなかった。
by kienlen | 2008-02-06 22:56 | 読み物類 | Comments(0)

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