『大人のための文章教室』

著者は作家の清水義範さん。帯の太字は「文章力で人を動かせ!」。文筆業でない社会人のための文章教室というアプローチ。さすがに読ませる文章であるせいか、それとも講談社現代新書って文字数が少ないのか、ひっかかりのないままに短時間で読了してしまった。付箋が4つ貼ってあるから、そこを振り返ってみることにする。2つは接続詞。使用する接続詞の幅を広げることで文章の幅も広がるでしょう、というような内容だ。はい。でたらめな接続詞を使った文章遊びもでてくる。こういうのは何人かで集って言葉遊びをすると楽しそうだと思った。それから「近寄ってはいけない文章」という章における新聞の文体解説。ここはこの本の中で私が最も面白いと思ったところだ。はいはい。その次は随筆についてで、あんまり、どってことない。なんで付箋したのか忘れてしまった。どの本もそうであるが、特に文章教室などというなかなか普遍化しにくいテーマであるからには、想定読者を通常よりさらに細分化する必要があるんじゃないだろうか。で、この本は、本物の初心者に向けていると思われる。

とはいえ、こういう本を買って読む人ってどういう人なんだろう。2年半で8刷りだ。すごいなあ。世の中には本なんて全く読まないという人も多そうだということは、自分の意志的な交友関係からは想像しにくいが、幼い時から一緒だった弟がまさにそのタイプ。何かの折に図書券なんか手に入ろうものなら「こんなの一生使わないからやるぜ」と私にくれる。で、弟はフツウの社会人であるから、きっと他にもこういう人はいると思われる。で、当然のことながら弟は文章というものを得手としない。仕事上の必要があると姉に頼んでくる。で、その時になるほどなあと思うのが、彼にとって文を書くというのは、決まりごとに沿っていけば自然にできるものと思っているらしいということだ。「それを伝えるためには、アナタの気持ちが分からないと書きようがないから教えて」と言うと「なんかあるだろ、本屋に行けばさあ、あれでいいよ」と言うのだ。つまり、そういう人がこの本を買うだろうか、否に思える。でも、彼も切羽詰れば買いに走るかも。でも、これ読んでも、多分いきなり書けるようにはならないぞ。読前、読後特集みたいなのをやって欲しいな。で、次に読むのは、この本で「近寄るな」とされている新聞記者だった人の「文章の書き方」。読み比べると面白そう。で、それが高じて斎藤美奈子になったわけだな。そこまで行き着くのにはスケジュール的には数日を要しそうだ。
Commented by sakamoto at 2008-01-07 10:05 x
さっそく始まったのですね。私もこの休みに少し考えました。書くイコール考える。書けないという事は、「書いて表現する形に考えを整理できない」からだと思います。そのあたりを知識や経験を積む事(修行?)で乗り越えられるか・・・。なんかいきなりむずかしそうですね。
Commented by 雹湖 at 2008-01-07 11:48 x
例えに身内話があって、後半部分は思わず笑いながら読んでいました。
さて、「政治家も文章力で人を動かせ!」って類のテキストを探しております、ご存知の方がいればぜひ、教えていただきたいところ。あっ、「政治家の言語で(…略)」ってのでもいいです。
Commented by kienlen at 2008-01-08 08:44
sakamotoさん、充分書いていると思うけどなあ。後は修行あるのみ?!。雹湖さん、そういうのあったら私も読みたいです。でもきっと面白くないと思います。政治家の人気と文章力に相関はあるかないか、そっちのテーマの方が面白そうだなあ。
by kienlen | 2008-01-06 23:04 | 読み物類 | Comments(3)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen
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