『放課後の居場所を考える-学童保育と「放課後子どもプラン」』

これも岩波ブックレットでNo701。新しい。少子化対策という名目でこの分野の施策はめまぐるしく変化しているように見えるが、この本で扱っている放課後対策もそうである。著者の下浦忠治さんという人は、東京都品川区でずっと学童保育の指導員をしてきた人で、学童保育の良さが前提になるのはしょうがないと思うし、それに私自身、以前に学童保育を実施してきた人に話しを聞いた時には「素晴らしい、ウチの近所にあったらウチの子達も入れたい」と正直思ったものだ。我が県では、この本で言っている意味での学童保育を行政が行ってきたという話しは聞いてない。保護者が行政に働きかけて闘ってきて支援は受けているが…、という程度の印象だった。そうして実施してきた自治体はいくつかあるが、ここにきて放課後対策の中に学童保育も位置付けられて、定着してきたかに見えたが、もっとここにきたら「放課後子どもプラン」として、親の就労いかんによらずに間口を広く受け入れる方針がはっきり打ち出されて、その方針の問題点及びそれに現場がどう対応しているかって話しが書いてある。以上の説明の前半部分は私の補足だが、著者は、このように間口を広げ人材を臨時雇用でまかなって回しているだけのような状況では、学童保育時代の良さが失われてしまうことを危惧している。

さて、これは自分の経験だが、保育園は手厚かった。ゼロ歳児からOKで、早朝も延長も可能。土曜日も受け入れる。娘などは保育園で育ったと言っても過言ではない。本当に感謝している。園長の方針も私は気に入っていて、家が近かったこともあって散歩で出会うとよく長話したものだ。そのせいか娘は今も保育園に遊びに行っていて、今日は運動会に行って来た。「みんなすごいよ。丸太の上を歩いたり、竹上りしたり、足も速いよ。3歳児が鉄棒でくるくる回っていた」と感動していた。で、小学校に入ると放課後がとたんに困る。当自治体はほとんどの学校ごとに児童館があるのでそこに入れた。息子は運動や友達との遊びが好きだから学校より楽しんでいたようだが、娘はじきに行かなくなった。学童保育であれば家庭に代わる生活の場なので、ここらへんのフォローは手厚い、のだそうだが児童館は出入り自由だから。でも今になって思うと、居場所がないのはむしろ中高生である。少子化対策は小さい子に偏っているように見えてしかたがない。これって、やりやすい時期だけ行政も手厚くして、途中から、後はご家庭でご自由に、って方針に感じられてならない。この差は気になるところだ。出生率さえ上がればいいってわけない。つまりどういう人間を育てるかが重要なわけであって。
by kienlen | 2007-10-13 14:19 | 読み物類 | Comments(0)

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