希望進路を伝えあぐねている高校生との時間

昨日は久々にタイ人の高校生の生活支援のため学校に行った。夏休みで中断していたり、私の都合がつかなかったりで2か月以上あいた。2人とも夏休みの丸1か月をタイで過ごしたそうで、日本語生活からタイ語に少し逆戻りしたようだった。2人の会話がタイ語になっているのはもちろん、私への話もタイ語になっている。教科書の言葉が難しいから解説という役割なのだが、積もる話があって授業にはならず、雑談ということに決めた。というのは、ちょうど進路をどうするか決める時期にさしかかっているのである。1人はタイの大学に進学するそうでタイ滞在中に心当たりをあたったところ、試験なしでまず入れるから大丈夫だと言う。タイで日本語を勉強して通訳や翻訳の仕事をすると言っている。それには中学までで中断してしまったタイ語もブラッシュアップする必要があることを自覚している。もう1人は、ずっと、日本の観光関係の専門学校で学んでタイで観光ガイドになって観光ビジネスをしたいと言っていたが、今の決意は「映画監督になる学校に行く」に変わっていた。実は子供の頃から映画監督に興味があったが、実用性で観光を考えていたそうだ。しかし好きな事をしたい、という気持ちが強まったのと、母親(タイ人)のコネがあるからバンコクのCM制作の会社に入れると思う、とのこと。

すでに希望専門学校は決めていて、「母は、好きにしろって問題ないけどお父さんに話す勇気がない」のだそうだ。どうやら団塊世代の典型的仕事人間できたらしき義父は「安定した会社員が一番」という以外の発想はないらしい。「その気持ちは分かるの、だからラムバーク・ジャイなの。ラムバーク・ジャイって日本語何ですか?」「その場合は、そうだなあ『悩ましい』かなあ」と答える。「でも、私会社員は絶対に嫌」と彼女。「毎日毎日会社に行って何もできない」と言うから「そこで得られるものもたくさんあるよ」と言っている自分自身がこの性格じゃあ説得力なしだ。「だって、お父さん幸せそうに見えないもん」とまで言うし。だから「好きな事を仕事にしたいんだったら自分でがんばるしかないよ。仕事がなくても『お父さんお金下さい』って言えないよ」と言うと「そんな事絶対言わない!」。だいたい終身雇用なんて発想がないタイ人が組織を頼ろうって考えるわけがないのであって、その点でその世代の日本人男性との相違をちょっと解説してあげる。結局言えることは「好きな事がある人はそれをやっていくしかないよ」である。自信をもって好きと言えるものがない場合は、別の要素を勘案できるだろうけど、好きが強烈だったらその道を行くしかないじゃないか。「好きな事を仕事にできると、やっぱ楽しいよ」としか言えない自分。結局ここに落ち着いてしまったが、はっきり自分の希望を語ることのできる若者を見ているのは気持ちがいい。「そのまんまお父さんに伝えたら大丈夫だよ」と言ってあげたが、どうだろうか。
by kienlen | 2007-09-12 09:12 | タイ人・外国人 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen
プロフィールを見る