これで書店はやっていけるのか

amazonから本が届いた。お勧め本の案内を見て迷わず注文した田中森一『反転-闇社会の守護神と呼ばれて』というもの。人相良くない男性が表紙にいる。著者であろう。闇社会の弁護士に転じた元特捜検事の自叙伝…こんな売り文句に弱い人は私も含めて多いんだろうか、たった1か月で8刷りになっている。ただ、たった今届いたばかりで内容は知らないので触れないが、問題は価格である。定価が1700円+税金。ところが請求金額は741円。amazonで注文した後に届くいつもの確認メールを見て驚いた。ギフト券やショッピングカードとかいう割引があって、安くなっている。で、これじゃあ1500円に満たないから、送料がかかってしまうんだろうかと心配したら、それもゼロ円。つまり新品の本が2-3日で届いて古本より安いのだ。1000円の割引までにどのくらい購入したかというと、自覚としてはほとんど買ってない。消費者としては大変ありがたいのだが、これでますます書店から遠ざかることになってしまう。

流行とか世間の現象に疎い自分にとって、書店に並ぶ本を見回して時代の空気を感じる時は大切な社会との接点である。大量の女性雑誌を見て、あくまでファッションやら美容やらに偏っていることの不思議、子供のいる家族は教育ママどころか教育家族への道を邁進しているらしいとか。本に囲まれている場所は一番好きだ。街に出るというのはイコール本屋に行くなのである。それでも、本屋に足を運ぶ頻度は目に見えて減っている。24時間営業のamazonがあるんだから。加入している生活クラブ生協もネット注文できるようになって便利にはなったが、注文受付の時間は夜の12時まで。注文している最中に時間切れになったこともある。amazonにはそれもない。書店が姿を消してしまっては困るから、それでもなるべく買おうとしていたけど、ここまでの割引サービスがamazonで得られるとなれば、散歩の場所になってしまいそう。それだと書店が危ない。悩ましいところだ。
Commented by jun at 2007-07-27 09:40 x
本当に従来の書店経営は苦しいですよね。革新すべきことは分かっていても、簡単にはできない。
一方amazonも今度は追撃のターゲットにされていますので、勢いが鈍化した時には失墜する危険を内包していますね。
小さくても、個性的でいい本屋さんが街中にたくさん残って欲しいものです。うちも書店ではありませんが街中の小さな店ですので。
腕を磨いて知恵を絞って、見えないサービスの提供かな。今日も、一人専心でがんばろうっと。
ところで、「書を捨てよ、町に出よう」とは、有名な寺山修司の言葉ですが、憲法論議も選挙で誤魔化される昨今、「身捨つるほどの、祖国はありや」とも彼は詠い、時代を見通していたとも思えてきました。

Commented by kienlen at 2007-07-27 20:45
書店のザービスという点では、書店員がものすごく本に詳しくていろいろとアドバイスしてくれるような店だったら行きたいけど、今時はあり得ないですよね。みんな忙しそうに立ち働いてます。junさんのお店もがんばって下さい。街中の小さな店って拠り所になるでしょ。
Commented by jun at 2007-07-28 09:23 x
応援、有難うございます。本当に、拠り所になれるようすればいいんですね。
by kienlen | 2007-07-26 10:46 | 読み物類 | Comments(3)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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