『王妃の館』を読みながら

雨で、暖房入れたくなるくらいに涼しい朝だった。瞼が重たい感じ。ここんところずっと遠出だったし少々疲れるのも無理ないか、でも元気な人っていつも元気だし、睡眠毎日毎日2時間なんて人も実在したし、人に与えられた体力や能力って違うんだ、私は全体に浅く与えられたんだと思いながら、ソファに寝転んで浅田次郎の『王妃の館』を読んでいた。友人がずっと前に貸してくれたもので、浅田次郎は『プリズンホテル』なんか大好きだけど、かといって暇つぶし的な小説を読みたい気にもならず放置していた。でもこのところ楽しいのを読みたい気分に駆られているので、読まずして返却用の棚にあったこの本を抜き出していた。でも、今日はちょっと外仕事の予定があり、ゆっくり読んでいる時間はないと思っていたのが、本日の仕事の一部キャンセル、来週の仕事のキャンセルか延期、というマイナスな電話が立て続けにあった。冴えない月曜日であることよ。予定は狂うものであるが、頭も一緒に狂っていたらフリーランスの身がもたないから、抑えて、読書時間が増えて良かった、と考えることにする。それで上巻を読み終える。その後食事くらいは摂ることにした。父がくれたナスがあったので、子供と一緒では抑制的にならざるを得ない唐辛子の量を増やして味噌炒めにしてご飯にかけて食べたが辛さは足りず、エネルギーは沸いてこない。タイ人の暮らす家なのに生の唐辛子を切らすなんて不心得であった。

それにしてもこうして差し迫った目的もなしに机に向かっていると、昔に戻ったような気持ちになる。寒村の何もない環境だったから、机に向ったところで参考書があるわけでもなく学校の勉強するわけじゃない。それでも本だけは少しあったから、中学の時は親の本を読んでいた。小さい活字の文庫本だ。よく覚えているタイトルは『樽』だな。それから文通相手に手紙を書いたり、つまり遊び相手もないから、ほとんど1人で過ごしていたということだ。高校の時は家を出てしまったので1人暮らしになって、友達はいたけど、やはりますます1人に磨きがかかるようになってしまった。今となると、1人になる時間は必要だけど、1人でいたいわけではないからこうして家族もあるわけだが、だから何かの安心があるってわけでもないのだということを、つくずく感じるのは、子供がそれなりに手を離れているからだろうか。で、この先は…という予想はつきにくい。机上の論が通じるわけない、と外向けには言いつつ、自分もその罠にはまっている者のように感じることも多い。浅田次郎の小説の影響もありかな。下巻に手をつける。出るのが億劫になるけど行かないと。
by kienlen | 2007-07-23 14:30 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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