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『ボラット-栄光なる国カザフスタンのためのアメリカ文化学習』

この映画は夜1回だけの上映で、しかも明後日までなのでちょっと無理して今日観に行った。楽しかった。アメリカのドキュメンタリー『ディープ・スロート』をちょっと思い出した。ネタがシモってところが。カザフスタンの国営テレビレポーターのボラットが文化を学びにアメリカに行って、その様子をレポートするという設定。ただここで出てくるカザフスタンの様子があまりにおかしいので、いくらカザフを知らない人が観ても単なる舞台設定だと分かると思うので、「カザフスタン政府が怒り心頭」なんて言われても宣伝文句だと思ってしまうが、本当なんだろうか。とにかくアメリカで起きるドタバタに笑いつつ、すごい皮肉に呆れつつって感じだろうか。ネットで検索してみたら、どうやら完全な作り物ではなくて、ドッキリカメラ風にしている場面もあるらしい、となると、それはちょっとすごいと思うが、そんなこと知らずに観ると全部作り物に思える。下品だってことで好みは分かれるらしいけど、私は楽しめた。

これは全部がパロディなのだろうか。ちょっとよく分からないけど、まずカザフスタンの描き方からして、アメリカ人が知らない国に無知であるという皮肉のようにも思えるし、ボラットが一文無しになって路上で一夜を明かす場面だとか「夢に向かって進め」と若者に励まされたりする場面は、いかにもアメリカの価値観を皮肉っているようでもある。それに銃を買いに行く場面などはマイケル・ムーアみたいだった。しかしそんなステレオタイプな解釈をしてしまう自分が皮肉られているようでもある。私は下ネタで笑えるタチじゃないが、でもこの映画だと、いろいろ考える余地があるのと、それに登場人物の体型を見ているだけで唖然とさせる迫力がある。これはDVDだと、もしかして途中で飽きるかもって気もしたが、私的には高得点をあげたいものだったな。今日はたまたま1000円デーだった。ソンした感は皆無。
by kienlen | 2007-06-13 22:31 | 映画類 | Comments(0)

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