読んだ本2冊

まとまった読書をしていない中で最近読んだのは森健『グーグル・アマゾン化する社会』と北島トロ『裁判長!これで執行猶予は甘くないすか』の2冊。グの方はスーパーマーケットに買い物に行ったついでに2階の本屋で見つけてなんとなく買ったもの。ウエブ進化論を読んだ時のような新鮮さをもう自分は感じられなくなっているのは、この世界に詳しくなったからでは全くなくて、進化が速すぎるし、あちら側の世界に心身捧げたいわけでもないのに、そういう結果になりそうだってことに対して意識しようがしまいが同じじゃないかと思ってしまうからだ。もっともこの本はそんな個人の次元を問題にしているんではなくて、社会現象として表出するところに迫るのが狙いのようである。帯が的確。「多様化、個人化、フラット化した世界でなぜ一極集中が起きるのか?」というもの。結論が出ているってわけじゃないけど、眼前に広がる未知を分かりやすく提示してくれてはいる。社会科学系の理論を根拠にして考察しているので、複雑に込み入り過ぎてなくてすっきり感がある。しかしこういう本って、旬がごく短いんだろうなと思うと虚しい感じがする。

裁判傍聴記は、この間文庫で読んだのが面白かったので、ソフトカバーながら単行本の新刊を買ってしまった。前作同様に楽しかったが、よほど目新しい視点が導入されない限り、読むのは2作目までって気がする。で、裁判傍聴で目新しい視点って何かな。ベテランになると裁判官の人事とかそういうのにも興味がいくらしいが、私の興味はそこまでいかないと思う。そういえばチェンマイで傍聴した裁判は面白かった。日本の裁判って検事も弁護士も、用事がない限り自分の席から離れたのを見たことがないけど、タイのは検事がドラマみたいに証人を覗き込むようにしてパフォーマンスしながら尋問していた。酒席の周辺で爆発があって、続いて殴りこみがあったというものだった。この手の裁判はこの傍聴記では扱われていなかった。いかにもタイって事件だったけど、日本で爆弾なんか置いたらすごいニュースになってしまうだろうな。しばらくの間、目を通すべき資料があるので遊び読書はボツボツだけだ。
by kienlen | 2007-05-08 14:20 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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