終わりの知れない非常事態

コックさんの逃走の件は子供達にも話した。ちょっとおおげさかもしれないが、非常事態みたいなものだ。私の方に定収入があった時はここまで深刻にならずにすむが、この時期に店がダメになったら経済的に大変困ったことになる。賃貸なので固定費の出費は確実にあるわけだから。昨夜の食事時に子供達に「コックさんがいなくなってパパが大変になるし私も手伝う必要がある。キミ達に何か手伝えとは言わないが、自分の事は自分でして親に負担をかけないように」と言い渡す。もっともこういう内容のことはしょっちゅう言っているのでまた狼が来たみたいなものだ、彼らにとっては。娘は「ええ、私の好きなトムヤムはどうなるの」という心配。実は娘はさっそくその点を夫に尋ねていて「パパが何でも作れるって」と安心したようだ。息子は「帰って来る可能性は?」という反応。そうだった。バンコクで会社勤めをしていた時に驚いたことは山ほどあるが、突然辞めた人が突然また戻っているのもそのひとつだった。しかも、親戚何人かで一緒に勤めていると、一緒にごそっと辞めたりするから社長も大変そうだった。

しかし気がつくと、いつのまにかまた戻っている人もいる。日本でも勤務経験があったが、人が辞める時って予告して送別会をして、というイメージがあったのでこの経緯は驚きだった。さんざん浮気をした挙句に「やっぱりおまえがいい」っていう、あの感じなんだろうか。でも、その人が落ち着いて勤め続けたわけじゃないから、その点も似ているかもしれない。だからタイ人である夫にとっても、タイで働いたことのある私にとっても、またか、ってところだけど、他人事か自分の事かの違いはとっても大きい。興味があるのは、もし戻ってきたら夫はどういう対応をするんだろうなってことだ。しかし、その可能性は小さいと思う。タイ料理のコックさんだったら引く手数多に違いない。東京で働いていたことがあるので知り合いもいるだろうし、最初からそのつもりだったということも考えられる。しかし、この人を紹介してくれたのは、いつも店に来ている親しいタイ人女性で、彼女のかなり近い親戚なのだ。その彼女は「ああいう性格だから」とカウンターでビールを飲んでいた。
by kienlen | 2007-04-17 14:59 | タイ人・外国人 | Comments(0)

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