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本の行く先を考えている日

息子が個室を欲しいと言い出したのは入試が終わった頃だった。我が家には個室がひとつもないので、いつ要求されるかと思っていたのに、意外に遅かった。となると今から壁を作ってしまうと息子が家を出た後の始末が面倒だ。家具で仕切ろうかと構想していたら、夫がホームセンターから用具を買ってきて上手に仕切ってくれた。材料費だけなので安いし、なかなかいい出来だ。彼が作業に避ける時間は、店が定休日の日曜日以外にないから、ここ3週間は大工仕事中心の休日である。そして今日はドアを取り付ける作業をしているようだ。ここまでは私への影響はないから、年末に模様替えした事務所は安泰だった。ところが、息子が、生意気にもくつろぎ用のソファを欲しがり、私のお気に入りのを使わせることにした。問題はここからで、そのソファを移動すると他に影響するのである。このソファは、読書用空間として隠れ家的にレイアウトしてあったので、そこから中心アイテムであるソファがなくなるとまるで無意味な空間になってしまう。最初は敷物で読書にしようと軽く考えていたが、どうしても気に入らない。それで思い切ってまた模様替えすることにした。

始まりはいつものように軽い気持ち。そのうちに手がつけられなくなる。それでもがんばって乗り切る。結局すっきりして気持ちがいい、という展開が予想できるからやるわけだが、今回はどうも違う。まず、4年前に受注した大きな仕事のためのパソコンスペースに手をつけた。その仕事がなくなったのが1年前の今頃。その時に少し縮小したが、今日はさらに縮小してレイアウトも変更した。もう使う必要のない大型プリンターがじゃまである。それから年末にもいじる勇気のなかった本棚の移動。大変ではあるが楽しみもあるのが毎度なのに、今日はバカバカしくなってしまった。読んだものを保存しておいてもしょうがないじゃないか。一番目立つ場所にレイ・ブラッドベリの『死ぬ時はひとりぼっち』がある。その通りだ。資料に必要になるかもってことで処分できないでいたのだが、今回は興味があっても必要にはならないだろうと思われる分野のものを処分することに決めた。ただ、昔好きだった詩集は残しておく。手に取りたくなる時があるかもしれない。あるとしたらどんな時なんだろう。友人が世界の旅に出た。彼女の本も引き受けたあるが、これをどうしようかなって迷っている。
by kienlen | 2007-04-08 21:18 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたりタイに住んだり戻ったり旅したり


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