公民館で見た『六ヶ所村ラプソディー』

朝の地震には驚いた。震度3くらいありそうだと思ってすぐにラジオをつけたら、ちょうど原子力発電所は大丈夫と言っていた。昨日『六ヶ所村ラプソディー』を見たばかりでやけに気になった。青森県の六ヶ所村に2004年に完成した使用済み核燃料の再処理工場をめぐる地元の人達の様子を取材したドキュメンタリー。1日限りの上映実行委員会には知り合いが何人かいて、前売り券を10枚預かっていたのだが、売れたのは私を含めて3枚。こんなにいい映画だって知っていたらもっと大勢にもっと強引に勧めたのにな、と見てから残念に思った。再処理工場とかプルトニウムという言葉は聞いていても、それが具体的にいかなるものかは知らない。政府の広報で「原子力発電は安全」というメッセージを盛んに垂れ流すのを見て、税金で広報するんだからこんな簡単な仕事はないと腹がたっているが、かといって、どう危険であるかを知るのは怖くて避けている。それが自分だ。そこを突かれるわけだが、それはちょっとおいておきたい。海が汚染されたら困るというまったくもっともな理由からの地元漁民の反対運動を、機動隊が出動して抑える。これがつい最近の出来事なのだ。

海も土壌も空気も汚染されることは分かっている。だけど止められない。イギリスでもアメリカでも同じ目的の再処理工場が閉鎖されている。あまりに危険で汚染がひどいから。それでも着々と計画を進めて稼動に入る日本の再処理工場。海と土壌と空気が汚染されてどうやって人は生きるのだろうか。無農薬で米作りをしている人、有機農法の野菜農家の人も登場する。エネルギー確保は必要ということだが、これは本当なんだろうか。代替エネルギーは技術的には可能だと聞いているが、どうしても目や耳にたくさん入る情報は増大するエネルギー需要に応えるのは原子力しかないという話しだ。それでこんな狭い国土に55基の原子力発電所があって、その廃棄物を全国から六ヶ所村に輸送して大量破壊兵器にもなる、微量でも殺傷能力抜群のプルトニウムを取り出して、それをまた全国にトラックで輸送するのである。私達はなんてもろい地盤の上に暮らしているんだろうか。NHKのドキュメンタリー番組を作る中から生まれた疑問と限界が今回のドキュメンタリー制作に結びついた、という話を上映終了後に鎌仲ひとみ監督が語っていた。今の社会のあらゆる問題を含んでいるドキュメンタリーだった。もっと人を誘うんだった。
Commented by tate at 2007-03-26 09:05 x
私も夜の部で見ました。たまたま知り合いが「来れたら来て!」とチケットを2枚「後払いでいい」と手渡してくれたので、珍しく夫と二人で。2時間はやや長かったですが、いいドキュメンタリーでした。「この問題に中立はないよ。それは『賛成』と同じなんだよ。」という女性の言葉が残っています。自分に何ができるだろうと思っても、せいぜい電気をまめに消すくらいしか思いつかないのが情けない。他の理由もあって、リビングからテレビを片付けましたが、地震騒ぎでやっぱりないと不便。情けないです。
Commented by kienlen at 2007-03-26 18:28
私も夜の部でしたよ。ええ!会わなかったですねえ。確かに長いけど、内容からいったらあの長さも必要だろうと思いました。ナレーションがぶっきらぼうなのが大変好ましかったです。
Commented by tate at 2007-03-26 19:10 x
ナレーション、良かったですね。私は原燃で働くお父さんとクリーニング屋の社長の筋肉がきれいだったと思いました。あれは漁師の体格ではないでしょうか。普段は基本的に筋肉にも男にも興味がないのですが、意外だったから目についたのかなぁ。是非、クリスさんにも見てもらって筋肉評論をしてほしいです。
Commented by kienlen at 2007-03-26 22:50
そうそう、あれはクリスさんに見せたい筋肉だと思いました。原燃で働くお父さんは特に印象的だったですね。クリスさんが上映実行委員として映画を見てスケッチするってのはどうでしょうか。スポーツ選手の筋肉とはまた違うような…、素人目からは。
by kienlen | 2007-03-25 22:37 | 映画類 | Comments(4)

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