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受験生生活あと10日

高校受験日までいよいよ10日を切ったこともあって、息子はいつにも増して明るい。深刻になって周囲を暗くするよりはマシだが、ここにきてちょっと失敗だったかと思うことがある。それは、受験生特別待遇はしないとはいえ、健康の面でも心配だから食事は作ってやろうと思って、今までだったら「自分でやって」と言ってきたような場合まで面倒みてきたことだ。おかげで堂々と「腹減った」とか「おかわり」とか「お茶ちょうだい」とか、人に命令するようになった。その上、昨日などは「高校になったら毎日弁当だからちゃんと研究しておいてよ」などと言う。ちょっと頭にきて「今は特別サービス中なんであって、受験が終わったら留守の時の食事くらい作ってよね」と言うと「作れないよ」と言う。英語とタイ語の話せる料理人になってビストロでもやればいいな、夫と息子が店やっていれば気分でどっちにも行けるし…なんて密かに考えていたのに受験勉強のおかげで台無しのようだ。何かをすれば何か失うのである。社会的に均質化の機能果たしているようである。

しかし昨夜、年齢を考えると経済的危機は深刻じゃないかと考え始めて眠れなくなり、親でいるのも疲れてきた。養っているんだぞ、という態度を示すよりは、将来お願いしますね、に変更して擦り寄るべきかもしれない。昨日は娘の授業参観に行ったのだが、子供達はどんどん成長している。こうして世代交代していくんだな、と感じる。あがた森魚も言っていたな。「音楽やりたい人はどんどんやって、僕がもう必要じゃなくなったらそれまでで、それでいいんです」って。息子には「そっち(私のこと)は毎日衰えているんでしょ」とよく言われる。だからって「あとは任せてよ」と言うわけじゃなく、なんかあざ笑っている感じなのは気に入らないが、事実は含んでいる。しかしもう肉体労働ならできる身体になっている若者らが、ただ机に向かっているって、近代社会は人間から野性を奪ってばかりだ。そうして市場を拡大している。それに慣らされた自分が言うのも卑怯ではあるが、全面的に受け入れられないものを感じながら受験生と暮らしている。
by kienlen | 2007-02-27 10:39 | 家族と子供の話題 | Comments(0)

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