M藩の廃仏毀釈という講演を聞く

残念ながら日付が変わってしまったから昨日になるが、とても書いている時間がなかった。帰りのタクシーの中でこのまんま眠りたくなった。暇でもないから迷ったのだが、正味往復電車で3時間、つまり前後合わせると結構遠いM市まで「廃仏毀釈」についての講演会を聞きに行った。このM藩は全国で一番というほど廃仏毀釈を徹底的に行ったところであることは聞いていたし、その理由等にも興味はあった。が、資料を当たるほどの意欲はないし時間もないし、というテーマに関しては講演会というのはありがたい形態である。ただし立ち読みで確かめてからというのと違うから当たり外れは大きい。特に遠方まで行った場合にはずれると虚しいものがあるが、本日のはとても面白かった。講演者は元学校長ということなので、ううむ、微妙だな、と思った。が、最初から「こういう人が小学生や中学生相手に授業をするんじゃあストレスじゃないだろうか」と感じるくらいのマニアックぶりで、私のような初心者が知りたい事にうまく触れてくれていた。

神道国教化を進めようとした明治政府は、神社から仏教的色彩を排除しようと神仏分離令は出したが、それが政府の思惑以上に過激になって、藩によっては廃仏毀釈が徹底された。M藩もそのひとつ。藩主の好みが影響したようだが、国学者や神道家が強い地域で特にそうだったようだ。その徹底ぶりを資料を示しながら状況説明してくれた。そして抵抗の方がいかなるものであったのかも。それを容認する民衆の意識の中に明治政府への不満があったのではないか、というあたりは興味深かった。ただ私が一番面白いと思ったのは、例えば浮気をしていると、配偶者に対して妙に優しくなるように、心苦しいところがあると権力に擦り寄るというのはどこにもあるわけで、M藩における過激な廃仏毀釈も、過去の失敗の埋め合わせとして、政府方針に過剰適応した側面があるのではないか、というあたりの説明である。かなりの事がそういう次元で実行されているのかと思うと、一般人民が虚しくなるのも無理はない。今だって似たようなものだろう。トンボ帰りして夜は県国際課主催の多文化共生ネットワーク検討会というのに出席。そのまま店番へ。いつもは店が暇だからそこで日記書こうと思っていたら今日(もう昨日)はそんな暇がなかった。明日(もう今日)は朝一番で予定を入れているし、ちょっとした山場の日になる。
by kienlen | 2007-01-17 01:21 | その他雑感 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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