天にのぼる儀式
2006年 12月 22日
家の庭を会場にしたお坊さんの読経が終わると、村内にある焼き場に向かう。そしてこうして集まってまた読経があり、お坊さん達へのお礼を渡す儀式も行う。私が今回の一連の行事で最も驚いたのがこれからで、お坊さんがお骨を取り出して布に包み、たたいて粉々にしたものを、火薬と混ぜて鉄の筒に入れて花火のように打ち上げるのだった。この方法を、バンコクで会った在タイ23年、妻タイ人で各種行事にも詳しい友人に話したが、彼も知らなかった。この辺りではフツウの方法だそうだ。
離れた場所まで導火線を引いてあったらしくて、あっという間に数回の爆音が鳴って骨は花びらと共に空に散った。墓も作らないし、これでおしまい。
今回は日本でお骨にしたのでタイで焼く行事はなかったのだが、焼く場合にはこの場所で時間をかけて焼くそうだ。機械じゃなくて野焼き。タイではエイズ患者を援助しているお寺があって、私も以前に何度か訪れたことがあるが、そこでは近代的な機械が導入されていたし、留学生の話でもお寺の機械で焼くということだったので、地方による差が相当ありそうだ。しかし夫に「あなたの村では遺体をどこで焼くのか」と尋ねたら、すごく面倒くさそうに「どこだっていいんだ、場所があれば」と言っていた。遺体処理の歴史を遡ってみるのも面白そう。教えてくれる人がいたら聞きたい。この間読んだ斎藤美奈子のお葬式の歴史の本にあったかなあ。ちょっと読み直してみようか。ただし時間ができてから。向こう3日くらいは仕事に本腰入れる。週末にかかったのが悔やまれる。
by kienlen
| 2006-12-22 12:01
| タイの事と料理
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