クーデターに関する短い論考を読んだ

通信教育は修了まで完全に先が見えた。全然理解できなかった「音声」で不合格になって再提出、やり方もよく分からない記述式で再提出があるかもしれないが、もう挫折ということはあり得ないところまでたどり着いた。はあ。それで、やっと読書解禁。ここ2か月位、通信を進めるために読書禁止という厳しい措置を自分に課していた。定期購読で送付されてくるのに我慢していた雑誌を開いたら「タイの奇妙なクーデター」という短い論文を、独協大学の竹田いさみという人が書いていて、これが面白かった。この間、たまたまNHKの「クローズアップ現代」でタイのクーデターを取り上げているのを知って見たが、バンコクと地方の格差、それも国民レベルのところに焦点をあてていて、とても違和感があった。多分、こういう違和感は自分がテレビに慣れていないせいもあると思う。製作にあたってどこかに焦点を当てるのは当然なのだが、慣れていないものは、言外の意味を読み取るのが難しいし、映像があると瞬間瞬間考えながら見れないので、私のように速効性の理解力が劣っている者にはついていけない感じがする。それで活字だとノロノロ読めるから便利。

NHKの番組でやはり一番感じたのは、これはやっぱ一般国民レベルの話じゃないでしょう、ってことだ。もちろん国民の影響力が大きいにしても、結局は政治と権力闘争でしょう、と思う。竹田さんの論文の方は、タクシン前首相と王室側近、それから軍と警察の力関係などを中心に、市民、メディアにも触れながら論じていた。そして肝心なのは、分離独立したいタイ南部の問題。タクシンは大票田でもある北部と東北部にはお金のバラマキを行う一方で南部は警察力で抑えようとしたのだが、ここはもともと軍の特別開発区なのだそうだ。全体の印象としては、カネと農村部の支持という選挙では勝てる地盤をもって怖いものなしのタクシンが、既得権に満ちた構造をぶっ壊そうとして傍若無人に振舞ったツケがこれ、みたい。つい最近落選したどっかの知事にかなり似ていると、ここんとこずっと思っていたが、これを読んでさらにT&T近似説に自信を深めてしまった。
by kienlen | 2006-10-17 09:51 | タイの事と料理 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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